ニュースリリース

「ヒーリング・フレンズ」が日本の宣教師を支援する遠隔医療を開始

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日本で奉仕する末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師にとって、継続的な医療を受けることは必ずしも容易ではありません。転勤によって居住地が変わることに加え、医療機関までの移動や言葉の壁など、宣教師特有の事情が一因となっています。

そうした課題に応えるため、日本東京北伝道部では2026年4月より、新しい遠隔医療の取り組みが開始されました。この取り組みにより、宣教師はオンラインで医師の診察を受けることができ、必要に応じて処方を継続しながら、より安定した医療支援を受けられるようになりました。

日本東京北伝道部で奉仕する宣教師を対象としたオンライン診療の取り組みを説明するイラスト(河南真吾医師提供)。
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日本東京北伝道部で奉仕する宣教師を対象としたオンライン診療の取り組みを説明するイラスト(河南真吾医師提供)。All rights reserved.

この活動は河南真吾医師を中心に進められており、日本の末日聖徒の医療・介護・福祉専門家によるボランティアネットワーク「ヒーリング・フレンズ」が運営をサポートしています。

河南医師は、自身の専任宣教師としての経験に加え、医師や教会指導者として宣教師の支援に携わる中で、宣教師たちが直面する課題を目の当たりにしてきました。宣教師は転勤が多いため、同じ医師の診察を受け続けることが難しくなることがあります。また、受診のたびに新しい医療関係者へ宣教師としての生活や文化的背景を説明しなければならないこともあります。

こうした経験から河南医師は、宣教師がどこで奉仕していても継続性のある医療を受けられる仕組みを構想するようになりました。

長年の奉仕活動を土台として

この取り組みは、「ヒーリング・フレンズ」を通じて築かれてきた長年の協力関係を土台として実現しました。

ヒーリング・フレンズは2010年に、医療分野で働く教会員同士の交流を目的として始まりました。その後、医師や看護師に加え、介護、カウンセリング、社会福祉、メンタルヘルスなどさまざまな分野の専門家や学生が参加するようになり、2021年には現在の名称に改められました。

現在、メンバーは日本各地で活動しており、互いに専門的な支援や霊的な励ましを提供しながら、それぞれの知識や経験を生かして教会員や地域社会への奉仕に携わっています。災害支援、健康教育、メンタリング、FSYカンファレンスでの医療支援など、その活動は多岐にわたります。

河南医師も2016年からこの活動に参加し、多くの奉仕プロジェクトに携わってきました。その経験を通して、専門家が協力して一つのニーズに応える仕組みづくりの大切さを学び、今回の遠隔医療の取り組みにもその経験が生かされています。

この取り組みを支える協力関係

2026年5月、東京北伝道部の元会長であるリード・T・デシュラー会長とヘザー・L・デシュラー姉妹が、本プロジェクトに協力した医療関係者を訪問した際の写真。
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2026年5月、東京北伝道部の元会長であるリード・T・デシュラー会長とヘザー・L・デシュラー姉妹が、本プロジェクトに協力した医療関係者を訪問した際の写真。© 2026 by Intellectual Reserve, Inc. All rights reserved.

この取り組みが実現した背景には、日本におけるオンライン診療環境の発展に加え、ヒーリング・フレンズの支援、そして東京北伝道部と医療関係者との協力がありました。

遠隔診療と継続的な医療支援を実現するためには、医療面だけでなく、事務、財務、技術、法務など多くの課題に取り組む必要がありました。関係者は数か月にわたり準備を重ね、2026年4月からこの仕組みの運用が始まりました。

プロジェクトに関わった医療機関の院長や事務担当者の多くは教会員ではありませんでしたが、その意義に理解を示し、惜しみない協力が寄せられました。

2026年5月には、東京北伝道部の元会長であるデシュラー会長夫妻が関係者を訪問し、このプロジェクト実現への支援に感謝を伝えました。

宣教師が安心して医療を受けられるように

伝道部の指導者たちは、この新しい仕組みがもたらす可能性をすぐに理解しました。

「伝道部にとって、これは本当に大きな変化です」とデシュラー会長夫妻は語っています。

遠隔診療によって受診の調整がしやすくなり、移動に伴う負担も軽減されました。また、日本の医療制度だけでなく、宣教師特有の生活環境について理解のある専門家から支援を受けやすくなりました。

ある宣教師は、来日前からうつ病の治療を受けており、日本でも継続的な診療が必要な状況でした。しかし、日本語だけでなく英語でのコミュニケーションにも難しさがあり、適切な医療支援につながりにくい状況でした。

そこで、同じ国の出身で日本滞在歴の長い宣教師が通訳として協力し、さらに日本語と英語の医療用語に精通した教会のカウンセラーも診察に参加しました。本人、通訳を務めた宣教師、カウンセラー、医師はそれぞれ異なる地域に住んでいますが、オンライン診療によって全員が同時に診察に加わることができました。

また別の事例では、喘息や自己免疫疾患などの慢性疾患を持つ宣教師が、転勤後も継続して同じ医師から診察を受けられるようになりました。居住地が変わっても経過観察や服薬管理を継続できることは、宣教師本人だけでなく伝道部の指導者にとっても大きな安心につながっています。

今後に向けて

この取り組みは、参加する医療専門家にとっても大きな意義を持っています。

従来のように個人の善意や非公式な支援だけに頼るのではなく、適切な法律や専門職としての基準に基づいた医療体制の中で、宣教師を支援することが可能になったからです。

現在、このプログラムは日本東京北伝道部で奉仕する宣教師を対象として運営されています。しかし、今回の取り組みによって、宣教師の継続的な医療支援を実現するための基盤が築かれました。

河南医師は、将来的にほかの医療専門家や地域の関係者も、それぞれの状況に応じて同様の取り組みを検討できるようになることを期待しています。

ヒーリング・フレンズによるこのオンライン診療の取り組みは、10年以上にわたって続けられてきた奉仕活動の大きな成果の一つです。信仰を持つ医療・福祉・メンタルヘルスの専門家たちが力を合わせ、それぞれの知識や経験を持ち寄ることで、日本各地で奉仕する宣教師を支える新たな仕組みが生まれました。

その中心にあるのは、「必要なときに、必要な支援を受けられるようにしたい」という願いです。この取り組みは、その思いを形にした取り組みの一つとして、多くの宣教師とその指導者を支えています。