ニュースリリース

東日本大震災15周年を偲ぶ「手話劇と音楽のつどい」

3月28日(土)、八戸市福祉会館(八戸市類家)において、「手話劇と音楽のつどい」が開催され、出演者13名と一般来場者45名が参加しました。本イベントは、末日聖徒イエス・キリスト教会 青森の八戸支部の主催により、東日本大震災から15年を迎える節目に、亡くなった方々を偲び、今を生きる命の尊さを見つめ直すことを目的として行われました。

このイベントの大きな特徴は、聾者と健聴者が共に創り上げた舞台であったことです。八戸支部には多くの聾唖者の会員が在籍し、日頃から手話による交流が行われています。今回の取り組みでは、それぞれの賜物を生かしながら協力し合い、限られた練習時間の中で準備が進められました。本番では「神様の助けを感じた」との声も多く、出演者同士の絆と信頼が一層深まる機会となりました。

主催者である青森地域の教会アウトリーチコミュニケーションディレクターのハウスクネクトいう子氏は、「私たちは『明日がある』という思いで、今日伝えることが出来るはずの愛を来ないかもしれない明日に託してはいないでしょうか。別れを告げる機会もないままに多くの命が失われた震災の記憶を胸に、この物語のメッセージを分かち合いたいと願いました。また、聾者と健聴者が手話を通して心を通わせる場をつくりたいとの思いもありました」と語りました。また、「出演者が心を一つにして練習を重ね、本番で最高のパフォーマンスを分かち合えたことは大きな祝福でした」と振り返りました。

参加者からも多くの感想が寄せられています。「一人ひとりが役に成り切り、言葉の意味を丁寧に表現していて涙があふれた」「音楽が加わることで物語への共感がさらに深まった」といった声が聞かれました。また、「聾者の兄弟姉妹の表現力と努力は大きな模範であり、共に学べることが祝福である」との意見もあり、異なる立場の人々が互いに学び合う場となったことがうかがえます。

来場者からは「見終わった後、希望の風が吹き抜けるような清々しさを感じた」「この舞台を一度きりで終わらせるのはもったいない」といった声も上がり、再公演を望む声も多く聞かれました。さらには、聾学校関係者や教会員の友人など、地域のさまざまな人々が来場し、交流の機会としても大きな意義を持つ催しとなりました。

今回の「手話劇と音楽のつどい」は初の試みでしたが、表現を通じて悲しみと希望を分かち合い、人と人とのつながりを再確認する貴重な機会となりました。震災を忘れず、今ある命と身近な人との時間を大切にする――その思いが、参加者と来場者の心に深く刻まれた一日となりました。今後の再演は未定ながらも、多くの人々の期待が寄せられています。