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モルモニズムの基礎知識:FAQ

末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は,ビジネスや慈善活動,教育や科学,政党や政府,娯楽産業やニュースメディアなど,社会のあらゆる分野で見つけることができます。

『ニューズウィーク』誌は,末日聖徒の特徴についてこう述べています。「モルモンはどこに住んでいようと,自分は相互に関心を示し合うネットワークの一員であると意識している。モルモンの神学によれば,人は皆,思いやりの心がある助け手である。人は皆,何らかの方法で,ほかの人々に善を行うこと,またほかの人々からの善を受けることができる。それが思いやりについての21世紀の盟約である。この思いやりは教会員だけに限定されておらず,その境をはるかに超えている。」

末日聖徒イエス・キリスト教会は,アメリカで4番目に大きなキリスト教の教会です。1,400万人の会員の半数以上はアメリカ合衆国外に住んでいます。しかし,教会が大きくなり,所在する地域が広がっているにもかかわらず,今もなおモルモンの信条をよく知っている人々は比較的少ないという調査結果があります。

教会は,一団体として,その公式の教えを公に明言する責任を負っています。そうするときに,レポーターは,これらの教義を正確に報道して一般の人々に周知させることができるのです。しかしそれを行う際に,ジャーナリストは共通の落とし穴が幾つかあることを知っておかなければなりません。例えば,時間に追われるレポーターは,信条の末梢部分を取り上げて,あたかもそれがきわめて重要な信条であるかのように前面中央に据える傾向があります。そのほかに,誠実なコメンテーターが,その報道の中で教会の最も基本的な教義に光を当てることをしないで,ほかの人々が末日聖徒を「異端」と見ていることを過度に強調するということがよくあります。残念ながら,多くの教会員が教会のすばらしさを語るときに,この種のジャーナリズムは教会の歪められたイメージを引き合いに出すので,一般の人々はいつまでも混乱し続けるのです。 

こうした様々な状況があるにもかかわらず,教会は,あらゆる種類の報道機関からの誠実な問い合わせを歓迎しています。教会は,ジャーナリストが正確かつ誠実であり,教会員が生活し,信じているとおりの信条に焦点を当てることを期待しています。教会は, 扇動的で人に誤解を与える傾向のあるジャーナリズムに対して, 全世界の教会員の信条, 教え, 実生活を反映していない抽象的な概念を強調しないように勧めています。

末日聖徒イエス・キリスト教会の信条の中核をなすものは何でしょうか?

末日聖徒イエス・キリスト教会の創設者であるジョセフ・スミスはこう述べています。「わたしたちの宗教の基本原則は,……イエス・キリストに〔関するもの〕です。すなわち主が亡くなり,葬られ,3日目に再びよみがえって,天に昇られたことです。わたしたちの宗教に関するほかのすべての事柄は,それに付随するものにすぎません。」

上記の事柄に加えて,末日聖徒は以下のことを固く信じています。

1.イエス・キリストは世の救い主であり,愛にあふれる天の御父の御子です。

2.キリストの贖罪のおかげで,人類は罪から救われ,神のみもとに帰って神と自分の家族とともに永遠に住むことができます。

3.新約聖書に述べられているとおりの初期のキリストの教会が現代に回復されました。

1.イエス・キリストは世の救い主であり,愛にあふれる天の御父の御子です。

末日聖徒は,神が全人類を罪から救うために御子イエス・キリストを遣わされたと信じています(ヨハネ3:16参照)。神は愛にあふれる天の御父であり,その子供たちを一人一人知っており,彼らの祈りを聞いてそれに答え,彼らに哀れみを感じる御方です。天の御父とその御子イエス・キリストは,別個の御方ですが,思いと目的と愛については,聖霊(聖なる御霊)とともに一つとなっておられます。

末日聖徒は,自分の救い主,贖い主としてイエス・キリストを礼拝します。イエス・キリストは教会員の生活の中心におられる御方です。末日聖徒は,イエス・キリストの恵みと憐れみを受け入れます。また,イエス・キリストの模範に従おうとして,バプテスマを受け(マタイ3:13-17参照),主の聖なる御名によって祈り(マタイ6:9-13参照),聖餐を受け(ルカ22:19-20参照),ほかの人々に善をなし(使徒10:38参照),言葉と行いの両方によってイエス・キリストについての証を伝えます(ヤコブの手紙2:26参照)。

2.キリストの贖罪のおかげで,人類は罪から救われ,神のみもとに帰って神と自分の家族とともに永遠に住むことができます。

末日聖徒は,神がその子供たちのために一つの計画を定めて,子供たちが神のみもとに帰って神とともに住み,「キリストと共同の相続人」になれるようにしてくださったと信じています(ローマ8:17)。教会員にとって,イエス・キリストの犠牲は,人々の幸福のための神の計画の中心を成すものです。人は間違いや罪を犯しますが,モルモンは,この死すべき生涯を進歩し学ぶ機会ととらえています。キリストの教えに従い,キリストの憐れみを受け入れ,バプテスマとその他の儀式を受けることによって,モルモンは,キリストの恵みにより罪から清められ,神のみもとに帰って神と自分の家族とともに永遠に住むことができると信じています。

3.新約聖書に述べられているとおりの初期のキリストの教会が現代に回復されました。

教会員は,キリストがかつて「使徒たちや預言者たちという土台」の上に教会を設け(エペソ2:20。エペソ4:11-14も参照),「信仰は一つ,バプテスマは一つ」とされた(エペソ4:5)と信じています。また,キリストの使徒たちの死後,「信仰は一つ」というこの土台は次第に崩れてしまったと信じています。その結果,教会を指導する権能という最初の土台は失われ,回復が必要となりました(使徒3:21参照)。今日,教会員は,主が確かに御自分の教会を回復し,末日聖徒イエス・キリスト教会の初代の預言者であるジョセフ・スミスを始めとする使徒たちと預言者たちを召されたと説いています。

教会員は,家族が社会の最も大切な単位であると理解しています。したがって,キリストに従い,戒めを守る人々は,神によって定められた永遠の関係の中で自分の家族とともに永遠に住めるという約束を受けます。

FAQ(よくある質問)

• はじめに

• モルモンはクリスチャンですか?

• モルモンは神についてどのようなことを信じていますか?

• モルモンは三位一体説を信じていますか?

• モルモンは人生の目的をどのように考えていますか?

• モルモンは聖書を信じていますか?

• モルモン書とは何ですか?

• モルモンの神殿とは何ですか?

• 末日聖徒は現代の預言者を信じていますか?

• 末日聖徒は使徒たちが神から啓示を受けると信じていますか?

• モルモンの女性は教会で指導者になりますか?

• 末日聖徒は自分が「神」になれると信じているのですか?

• 末日聖徒は将来「自分の星を手に入れる」と信じているのですか?

• 神殿ガーメントを着ている末日聖徒がいるのですか?

• 末日聖徒は多妻結婚をしているのですか?

• 教会は人種関係に関してどのような立場を取っていますか?

• モルモンは,エデンの園がミズーリにあると信じているのですか?

• なぜ「死者のためのバプテスマ」を行うのですか?

• なぜ教会は宣教師を派遣しているのですか?

• なぜモルモンは喫煙や飲酒をしないのですか?

はじめに

教会員が宗教で経験することは,その心と思いを鼓舞する神からの霊的な証に基づくものであり,直接に神との個人的な関係を築きます。教会の役割は,キリストの教えに従おうとする会員を支援することです。したがって,教会の核となる教義は,聖書,ならびにモルモン書を含むその他の神聖な聖典に述べられているとおりのキリストの教えにあらゆる点で沿ったものとなっています。

末日聖徒は,聖文に基づいた教会の教えによって人々はもっと救い主のようになるよう促され,生活を変えることができると信じています。十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長は,「まことの教えを理解すれば,人の態度や行動は変わります」と述べています。

このことを念頭に置いて,教会の教えについてよく尋ねられる質問に対する以下の答えを読むと,末日聖徒が信じている事柄をさらによく理解できるようになるでしょう。質問事項はすべてを網羅するものではなく,ニュースメディアから最も一般的に尋ねられるものを取り上げています。

モルモンはクリスチャンですか?

はい。末日聖徒イエス・キリスト教会は,キリスト教の教会ですが,カトリックでもプロテスタントでもありません。もっと正確に言えば,末日聖徒イエス・キリスト教会は,新約聖書に記されている救い主によって最初に設けられたイエス・キリストの教会が回復されたものです。教会は,現在ほかの多くのキリスト教の教会がより所としている,3世紀と4世紀に設けられた数々の信条を受け入れていません。

末日聖徒は,神が全人類を死と各自の罪から救うために御子イエス・キリストを遣わされたと信じています。イエス・キリストは,教会員の生活の中心におられる御方です。末日聖徒は,イエス・キリストの模範に従うために,バプテスマを受け(マタイ3:13-17参照),主の聖なる御名によって祈り(マタイ6:9-13参照),聖餐を受け(ルカ22:19-20参照),ほかの人々に善をなし(使徒10:38参照),言葉と行いの両方によってイエス・キリストについての証を伝えます(ヤコブの手紙2:26参照)。救いを得る唯一の方法は,イエス・キリストを信じる信仰を持つことにあります。

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モルモンは神についてどのようなことを信じていますか?

末日聖徒イエス・キリスト教会ではしばしば,神をわたしたちの天の御父と呼んでいます。神はすべての人の霊の御父であり,人は御父の形に創造されたからです(創世1:27参照)。それは,優しく,公正で,全知全能の神にふさわしい呼称です。父なる神とその御子イエス・キリストと聖霊は,神会,すなわちモルモンにとっての聖なる御三方を構成しておられます。末日聖徒は,神は体を持っておられ,その体は完全で,栄光に満ちていると信じています。

モルモンは三位一体説を信じていますか?

モルモンは,聖なる御三方のことを述べるのに,ごく一般的には「神会」という言葉を使います。末日聖徒の信仰箇条第1条では次のように述べられています。「わたしたちは,永遠の父なる神と,その御子イエス・キリストと,聖霊とを信じる。」末日聖徒は,父なる神とイエス・キリストと聖霊は思いと目的を一つとしておられますが,一般的に三位一体の概念に含まれているようにまったく同一の存在または実体ではないと信じています。

モルモンは人生の目的をどのように考えていますか?

末日聖徒は,前世から将来の生活に至る歴史の大きな流れの中にこの世の生活があると見ています。前世ではすべての人の霊が天の御父とともに住んでいましたし,人は将来も天の御父のみもとで成長し,学び,向上し続けることができるのです。地上での生活は,男女が試され,試みを受ける一時的な状態と見なされています。人々は他の場所では得られない経験をここで得るのです。神は人が間違いを犯すことを御存じでしたので,世の人々の罪を引き受けられる救い主イエス・キリストを備えられました。教会員にとって,地上における肉体の死は,終わりではなく,神の子供たちのための神の計画における次の段階の始まりなのです。

モルモンは聖書を信じていますか?

はい。この教会は,聖書を神の言葉,神聖な聖典として尊んでいます。末日聖徒は,聖書の教えを大切にし,神から出ているその尊い教えを生涯学び続けます。さらに礼拝行事では,聖書について深く考え,語る機会があります。モルモン書を含むその他の聖典も,追加の証によって神の教えを強調し,イエス・キリストとの個人的な経験にまつわる多くの人の感動的な話を提供しています。教会の使徒であるM・ラッセル・バラードはこう述べています。「モルモン書は聖書の価値を下げたり,おとしめたり,軽んじたりすることはありません。逆に,広げ,拡大し,高めます。」

モルモン書とは何ですか?

旧新約聖書に加えて,モルモン書は,イエス・キリストについてのもう一つの証です。それには,アメリカ大陸の民に対する神の導きの話を伝える,昔の預言者たちの記録が含まれています。末日聖徒にとってそれは,旧新約聖書と肩を並べる聖典です。

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モルモンの神殿とは何ですか?

聖書の時代にはいつも神殿がありました。これらの建物は主の宮と考えられていました(歴代下2:1-5参照)。末日聖徒の神殿についても,教会員は同様に主の宮であると考えています。

末日聖徒にとって,神殿は,神の救いの計画におけるキリストの主要な役割について,また神との個人的な関係について教えを受ける神聖な建物です。

神殿で,教会員は,徳高く忠実に生活するという聖約を神と交わします。また,亡くなった先祖に代わって儀式を行います。

モルモンの神殿は,結婚の儀式を執行するためにも使用されます。その儀式は,家族との誠実な永遠の生活を約束するものです。教会員にとって,家族は最も大切なものです。

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末日聖徒は現代の預言者を信じていますか?

はい。聖書の時代にイエスが教会を組織された方法に倣って,この教会は使徒たちによって管理されています。3人の使徒が大管長会(教会の大管長すなわち預言者と2人の顧問から成る)を構成し,彼らは十二使徒定員会とともに,全世界の教会を指導し,主イエス・キリストの特別な証人としての務めを果たす責任を負っています。各人は教会員に受け入れられ,聖書の中の使徒に相当する預言者としての役割を果たしています。

末日聖徒は使徒たちが神から啓示を受けると信じていますか?

はい。末日聖徒は神に語りかけるとき,それを祈りと呼びます。神が聖なる御霊の影響力によってこたえられるとき,教会員はそれを啓示と言います。広い意味で,啓示とは神の導きすなわち霊感です。それは,神から地上にいる神の子供たちに彼らの言語と理解に応じて真理と知識を伝えるものです。端的に言えば,知られていないことを明らかにすることです。聖書には,劇的な示現から静かな印象まで,すなわち「燃えるしば」から「静かな細い声」まで様々な種類の啓示が記されています。モルモンは一般に,神の導きは神の御霊により伝えられる印象,思い,感じという形をとって静かに与えられると信じています。

最も頻繁に,啓示は継続的な祈りを伴った神との対話として与えられます。問題が生じ,その大きさをよく考え,分からないことがある場合,もしわたしたちに十分な信仰があれば,神は,部分的な答えか完全な答えかいずれかをわたしたちに与えてくださいます。詰まるところ,啓示は霊的な経験ですが,注意深く考えることも必要です。神は簡単には知らせてくださいません。わたしたちがよく祈り,調べ,じっくりと考えることによって物事を理解するよう主は期待しておられるのです。

大管長会(教会の大管長すなわち預言者と2人の顧問から成る)と十二使徒定員会会員は,全体として教会を導くために霊感を受けます。個人もまた,生活の仕方とほかの人々への奉仕を手伝う方法に関して霊感による啓示を受けます。

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モルモンの女性は教会で指導者になりますか?

はい。女性は皆,愛にあふれる天の御父の娘です。女性と男性は神の目から見て対等です。聖書ではこう言われています。「もはや,ユダヤ人もギリシヤ人もなく,奴隷も自由人もなく,男も女もない。あなたがたは皆,キリスト・イエスにあって一つだからである。」(ガラテヤ3:28)家庭では,妻と夫は,家族を導き,養ううえで対等のパートナーです。

末日聖徒イエス・キリスト教会の設立当初から,女性は教会の働きの中で必須の役割を果たしてきました。ふさわしい男性が神権を持つ一方,ふさわしい女性は,指導者,顧問,宣教師,教師として奉仕し,そのほかにも多くの責任を果たします。通常,礼拝行事で説教台から教えを説き,会衆を代表して祈りをささげます。教会と地域社会の両方で奉仕し,また様々な職業に就いて指導者として世界に貢献します。 育児に対するきわめて重要かつ特有の貢献は,重要な責任であり,神権の責任と同等に大切で特別な特権であると考えられています。

末日聖徒は自分が「神」になれると信じているのですか?

末日聖徒は,神がわたしたちに望んでおられるのは神のようになることであると信じています。しかし,この教えは,教会の風刺画を描く人々によって間違って伝えられることがよくあります。末日聖徒の信条は,聖書の教えと違っていません。聖書にはこう述べられています。「御霊みずから,わたしたちの霊と共に,わたしたちが神の子であることをあかしして下さる。もし子であれば,相続人でもある。神の相続人であって,キリストと栄光を共にするために苦難をも共にしている以上,キリストと共同の相続人なのである。」(ローマ8:16-17)末日聖徒は,すべての人がキリストの教えに従うことによって「神の性質にあずかる者」になれると信じています(2ペテロ1:4)。

末日聖徒は将来「自分の星を手に入れる」と信じているのですか?

いいえ。そのような考え方は,末日聖徒の聖文の中で教えられていませんし,教会の教義でもありません。この誤解は,聖文の教義を反映していない憶測による解釈から出たものです。モルモンは,人は皆神の息子や娘であること,そしてすべての人が天の御父のようになるために現世と来世で成長する可能性を持っていることを信じています(ローマ8:16-17参照)。教会は,「わたしの父の家には,すまいがたくさんある」というキリストの言葉の詳細を完全に理解していると主張していませんし,過去にも主張したことはありません。

神殿ガーメントを着ている末日聖徒がいるのですか?

はい。世界の様々な宗教で,信仰深い多くの人々が,神聖な信条と約束を思い出させるものとして特別な衣服を着ています。これは歴史を通して一般的な慣例となっています。今日,末日聖徒イエス・キリスト教会の信仰篤い成人会員は,神殿ガーメントを着ています。このガーメントは,Tシャツに似たトップピースと,ショーツに似たボトムピースの二つの部分から成る,簡素な白い下着です。ユダヤ人のタッリート・カーターン(礼拝時に使用する肩掛け)のようではなく,このガーメントは,普通の衣服の下に着用します。神殿ガーメントは,善良で,高潔で,キリストのような生活をするという神と交わした聖約を個人的に思い出すものとして役立ちます。神殿ガーメントを着用することは,救い主に従うという内面の決意を外に表すものです。

聖書には特別な衣服の着用に関する記載が数多くあります。旧約聖書では,イスラエル人に,彼らの衣服を神との聖約を個人的に思い出させるものとするための具体的な指示が与えられています(民数15:37-41参照)。確かにある点で,宗教上の衣服は,常に礼拝と日常生活を結びつける重要なものとなっています。このような慣例が今日の末日聖徒に継承されているのです。

神殿ガーメントは個人的なものであり宗教上のものであることから,教会は,すべてのメディアに対して,この件を報道する際は敬意を払い,末日聖徒の神殿ガーメントを他の宗派の宗教上の衣服と同様に扱うよう要請しています。 神聖な衣類をあざけることや軽んじることは,末日聖徒に対するひどい侮辱行為なのです。

末日聖徒は多妻結婚をしているのですか?

いいえ。末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は1,400万人を越えていますが,一夫多妻主義者は一人もいません。多妻結婚の実施は,教会では厳しく禁じられています。教会における一般的な結婚の標準は,モルモン書の中で述べられているように,常に一夫一婦制です(モルモン書ヤコブ2:27参照)。聖書の時代には,族長のアブラハムとヤコブ,またダビデ王とソロモン王は多妻結婚を行っていました。また,教会の初期の時代にも,末日聖徒の少数が実施していました。そして,122年前の1890年に,多妻結婚は正式に中止されました。現在,多妻結婚を行っている人々は教会とは一切かかわりがありません。

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教会は人種関係に関してどのような立場を取っていますか?

イエス・キリストの福音は,すべての人のためのものです。モルモン書ではこう述べられています。「黒人も白人も,束縛された者も自由な者も,……すべての人が神にとって等しい存在なのである。」(2ニーファイ26:33)これは教会の公式の教えです。

教会が設立されて以来,常にすべての人種の人々が歓迎され,バプテスマを受けて教会に入っています。事実,末日聖徒イエス・キリスト教会の初代の預言者ジョセフ・スミスは,1844年にその生涯を終えるまで,奴隷制度に反対しました。この期間中に,一部の黒人男性が神権に聖任されました。ある時点で,少数の例外はあるものの,教会はアフリカ系の男性会員を聖任することを止めました。この制限が教会内でなぜ,どのようにして,いつから始まったのか正確には分かりませんが,この制限はすでに解かれています。教会指導者は,この件に関して神の導きを求め,30年以上前にすべてのふさわしい男性に神権を授けるようになりました。会員が出席する全世界のあらゆる場所で,教会は直ちに神権の職への聖任を始めました。

教会の内外を問わず,過去の個人によるあらゆる人種差別を含め,教会は人種差別を断固として非難します。2006年に,当時の教会の大管長であるゴードン・B・ヒンクレーは次のように宣言しています。「自分と異なる民族や人種をけなすような話をする人は,キリストのまことの弟子とは言えません。そのような人はキリストの教会の教えに従っていると言うこともできません。わたしたち一人一人が天の御父の息子娘であり,御父は御自身のすべての子供たちを愛しておられることを心に留めましょう。」

モルモンは,エデンの園がミズーリにあると信じているのですか?

昔のエデンの園の場所がどこであるか,正確には分かっていません。重要な,すなわち基本的な教義ではありませんが,ジョセフ・スミスは,ミズーリ州デイビーズ郡に定住地を設けた際,エデンの園はその地域のどこかにあったと教えました。ノアの箱舟に乗った動物の正確な数を知ることと同様,エデンの園の正確な場所を知ることは,イエス・キリストの贖罪を信じることに比べれば,人の救いにとってその重要性ははるかに小さなものです。

なぜ「死者のためのバプテスマ」を行うのですか?

「だれでも,水と霊とから生れなければ,神の国にはいることはできない」とイエス・キリストは教えておられます(ヨハネ3:5)。バプテスマの儀式を受けることなく世を去った人々にとって,死者のための代理のバプテスマは,自由意志によるささげものです。教会の教義によれば,次の世にいる死者の霊は,そのようなバプテスマを受け入れることも拒むこともまったく自由です。ささげものは自由に与えられているので,受けるのも自由でなければなりません。その儀式は,末日聖徒イエス・キリスト教会の会員,すなわち「モルモン」になるように死者に強いるものではなく,教会は死者を教会の会員として名簿に入れることもしません。要するに,それを受けた人やその人の子孫の宗教や権利には何の変わりもありません。強制的な改宗の概念は,教会の教義にまったく反しています。

もちろん,死者のための代理のバプテスマは,決して新しいものではありません。新約聖書の中でパウロがそのことを述べており(1コリント15:29参照),初期のクリスチャンによって執行されていました。新約時代のキリスト教の回復の一部として,末日聖徒はこの慣行を続けています。すべての教会員は,先祖への家族愛のささげものとして,自分の亡くなった親族のためにのみ代理の儀式を行うよう指示されています。そのほかの方法でこれを行うことを教会は認めていません。

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なぜ教会は宣教師を派遣しているのですか?

末日聖徒イエス・キリスト教会の伝道活動は,二人一組で奉仕し,福音を教え,信じる人にイエス・キリストの名によってバプテスマを施すという,新約聖書の宣教師の方式に基づくものです(例として,使徒行伝のペテロとヨハネの働きを参照)。5万2,000人以上の宣教師が,そのほとんどは25歳未満ですが,いつも教会のために伝道の奉仕を行っています。伝道活動はボランティアで行われ,ほとんどの宣教師が自分で伝道資金をまかなっています。宣教師は教会本部から割り当てを受け,教会が伝道することを政府が許可している国だけに派遣されます。世界の一部の地域には,人道支援やその他の特別な務めを果たすためだけに宣教師が派遣されています。

なぜモルモンは喫煙や飲酒をしないのですか?

末日聖徒の健康規範は,健康に良い食物と人体のために良くない物質に関する教えに基づいて定められています。したがって,アルコール飲料,たばこ,茶,コーヒー,違法薬物は禁じられています。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)は,1997年までの14年間,末日聖徒イエス・キリスト教会の1万人の会員について死亡率と健康の習慣を追跡調査し,健康規範を守っている教会員の癌と循環器疾患による死亡率が合衆国内で最も低いという結果を得ました。さらに,この規範に従った教会員の平均余命は,合衆国の一般的な白人住民よりも8年から11年長いということも分かりました。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.