ユタ州北部に完成した末日聖徒イエス・キリスト教会所有の新しい缶詰工場は最新技術を取り入れた施設で、食品の缶詰が毎年数百万個も製造されることになる。ハリスビルに位置する45000平方フィート(約4200平米)の広さのこの施設は2017年5月18日(木)に奉献された。
「缶詰工場の完成は、わたしたちが人々を思いやる業に携わっていることを再確認する機会です」と新工場を奉献した教会の管理ビショップリックの第一顧問であるディーン・M・デイビーズビショップが語った。この新工場は、近くのオグデンにある老朽化した缶詰工場に取って代わるものとなる。
モルモン福祉缶詰工場がユタ州ハリスビルにて操業を開始
「この工場はユタの開拓者の遺産である助け合いの精神を反映するものです。開拓者たちは男も女も協力して作物を育て、収穫し、互いに食物を分かち合いました。今日のわたしたちも同じことを行っています」とデイビーズビショップは語った。
貧しい者を喜んで助けるという地元の末日聖徒およびその他の地域住民の道徳心と霊的な高さを示す証拠として新しい工場が立っているとデイビーズビショップは語った。
「食物は空腹を満たすためだけの物ではなく、苦しむ者への愛と思いやりの象徴でもあります。この工場で加工された食品には天父の愛がこもっていますので、食べる人はそれを感じることでしょう」と中央扶助協会会長のジーン・B・ビンガム姉妹は語った。
奉献式にはビンガム姉妹とともに政府指導者、教会代表者、地域の宗教指導者、工場を建設した会社の代表者などが出席した。
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Temple Square is always beautiful in the springtime. Gardeners work to prepare the ground for General Conference. © 2012 Intellectual Reserve, Inc. All rights reserved. | 1 / 2 |
「この工場で加工された食品を受け取る人々は、様々な困難に面している人、高齢者、障害者、未亡人、寡夫、シングルマザーとその子ども、一時的に家族を養うことのできない父親、自然災害によって家や所有物を亡くした人、避難所に暮らす人などです」とビンガム姉妹は加えて述べた。
7.5エーカー(約30000平米)の敷地に立つ工場は、教会が缶詰にする三度豆、トウモロコシ、トマト、桃、そしてその他の農産物や家畜を育てる畑の近くにあり、職員やボランティアによって缶詰にされた食品は支援を必要とする人々に配られる。
デイビーズビショップは、世界中の教会員の福祉や人道的支援を行うために必要とされる量を確保するために年1600万個近くの缶詰をハリスビルの工場で生産することが可能であると述べた。
缶詰にされるものには他にも、ビーフシチュー、牛肉、七面鳥肉、チキンヌードル、トマトスープ、トマトソース、チキンクリームスープ、マッシュルームスープ、チリ、豆などがある。教会が所有する工場で近隣のケイズビルにあるパスタ工場で製造されたパスタがスープの材料の一部に使われる。
教会の福祉奉仕部門の製造・配給部長であるドン・ジョンソンによると、新しい缶詰工場には雇われたマネージャーや数人の職員がいるものの、ほとんどの作業はボランティアや教会の奉仕宣教師によって行われ、経費の低コスト化が実現されているという。
「この工場は教会の資産であるだけでなく、地域の資産です。勤勉で働き者の人々のいるところに工場が建設されました。新しい技術を取り入れたことで、コスト効率が向上し、環境にもやさしい工場ができました」とデイビーズビショップは述べた。
新工場は旧工場よりも高い効率で操業でき、働く人々の安全を守りながら製造する缶詰の安全性も今まで通り維持できる。
「アメリカの農務省(USDA)と食品医薬品局(FDA)の安全基準をすべて満たす工場が完成したのは素晴らしいことです」とジョンソンは強調した。
今回の新しい缶詰工場は教会が所有するアメリカ国内の6つの缶詰工場のうちの1つとなり、ここで液体入りの食品が缶詰にされ世界中に配布される。デイビーズビショップは、ハリスビルの缶詰工場は増築ができるほど敷地に余裕があり、最大100年間使用できると見込まれていると語った。
教会の最初の缶詰工場は、大恐慌の中で貧困にあえぐ人々を助けるための教会の福祉プログラムの一環として80年前にソルトレークシティーのピアポントアベニューで操業が始まった。一時期は14の缶詰工場があったが、新しい工場は効率が高く、低コストで同じ量の缶詰を生産できる。オグデンの缶詰工場は、長年にわたり改築工事を繰り返して来た築100年以上の建物の中にあった。工場を新築する方がよりコスト効率が良いとされた。
新しい缶詰工場で作られた缶詰食品はトラックでのソルトレークシティーにある中央ビショップの倉に運ばれ、そこから世界に113ある教会のビショップの倉に配布される。パック入りの食品は、古いドライパック工場に代わってビショップの倉にある家庭貯蔵センターで購入が可能である。
「一般的なルールとして、ビショップの倉は教会員のニューズを満たすためのものですが、教会は自然災害やその他、人命にかかわる状況に置かれた人々を救うためにも食料やその他の品物を提供します」とデイビーズビショップは語った。