中華人民共和国出身で,海外に居住している間に末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になった人々に向けて,特別に企画された新しいウェブサイトが開設された。
教会の指導者によると,中国で生まれ,海外で,特にアメリカ合衆国,カナダ,イギリス,オーストラリアで生活する間に教会について知り,会員になった人々が数千人いる。現在,幾つかの国では中国語による集会が見受けられる。
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これらの中国人の多くは,それまで仕事や勉学に従事していた国にとどまるが,中国に帰国する人も多くいる。彼らは本国で教会をどのように見つければよいか分からず,宗教的慣習に関連する中国の法律にどのように従うべきか分からない場合もある。
新しいウェブサイト,mormonsandchina.orgの開設に伴い,教会は今回初めて中国人会員と中国における教会の運営について,多くの質問に答えている。このサイトでは,中国における教会について,これまで公式な声明がほとんどなされてこなかった点について認めている。
新しいウェブサイトには,海外に住む中国人会員や世界中で彼らを支援する教会指導者から最もよく寄せられる質問も掲載されている。また本国に帰国する中国人会員が必要とする基本的な情報を提供しているが,その中には情報を得るための連絡先や日曜日の集会への出席に関する情報のほか,関連する中国の法律を守るように奨励するメッセージも含まれている。
「中国における教会について,教会がより開放的な交信手段を設けてから,中国当局との信頼関係が強められました。また,世界各地で教会に加わりつつある中国人に対するわたしたちの関心が深まりました。」大管長会と十二使徒定員会の指示の下で,中華人民共和国における教会を長年管理してきたダリン・H・オークス長老はそう述べている。
「わたしたちは教会員に良き市民となるよう,引き続き教えていきます。教会について正確な情報を提供することで,会員たちは中国社会にさらに貢献できるようになるでしょう」とオークス長老は語った。
情報を公開することにより,教会が中国に宣教師を送ろうとしているのではないかなどという,中国の教会について流布されている多くの根拠のないうわさが打ち消されるよう教会は期待している。
オークス長老によると.教会には中国で伝道活動を行う宣教師はおらず,今後も当国に宣教師を派遣したり,または当国で伝道活動に従事させたりするいかなる計画もない。さらに,この新しいサイトは専任宣教師として伝道に出ることのできる年齢条件の引き下げに関する教会の最近の発表とは何のかかわりもない。
「長年にわたって,教会は中華人民共和国の重要な法律や伝統を常に尊重することによって,当国の国民との強い信頼関係を築いてきました」とオークス長老は語る。「中国の法律および宗教活動に関する方針を順守するために,教会はこのウェブサイトへのアクセスをブロックして,中国国内では見ることができないようにしています。」
新しいウェブサイトには,教会員は宗教に関する資料を中国に郵送したり,個人が使用するもの以外の聖典やほかの教会の資料を本国内に持ち込んだりしてはいけないことが明記されている。末日聖徒は中国内を旅行中に,宗教や教会について話題にするべきではない。
中国の法律に従って,海外のパスポートを所持する末日聖徒のための礼拝行事は,中国人会員のための礼拝行事とは別個に行われ,中国人会員の支部は地元の彼ら自身の神権指導者によって管理される。