宣教師の死はすべての教会員に深い個人的な悲しみをもって受け止められている,と教会宣教師管理部管理ディレクターのデビッド・F・エバンズ長老は今日語った。
長老のコメントは,今年世界中で10人の宣教師が事故や病気で命を落としたことに対してなされたものである。最近の深刻な事故は昨日アイダホで起きた交通事故で,その結果,若い宣教師が一人入院し,生命維持装置によって命が繋れる事態となっている。
「教会にとって,また特に命を落とした宣教師の家族にとっては,一人でも宣教師を失うことは耐え難いことです」とエバンズ長老は言う。「わたしたちの愛と,信仰と,希望と祈りは,素晴らしい遺族の方々に向けられています。この悲しみの時に,皆さんに平安と慰めがあるよう祈ります。」
感謝すべきは,これらが稀なケースであり,伝道活動は本来的に安全な活動であることだ,とエバンズ長老は語る。宣教師の死亡率は,一般の同年齢層のそれより著しく低い。
厳密な比較を可能にするデータは特定困難であるものの,世界保険機関*の関連統計によると,世界中のこの年齢層の年間死亡率は10万分の205とされている。宣教師の死亡率はその20分の1以下である。しかし,統計がどうあろうと,宣教師の死によってもたらされる苦痛を和らげることはできない。
宣教師の安全を確保するために教会は可能な限りの対策を取っている。対策には,個人の安全と健康的な生活習慣についての訓練,自動車および自転車の安全走行のために繰り返し実施されている指導,また特定の地域や近隣地域の安全性について現地の教会指導者と常時協議することなどが含まれる。
エバンズ長老は, 10人という今年の数字は若い宣教師の死亡件数の増加傾向を示すものではないと語った。歴史的に見て,事故や病気による宣教師の死亡件数は,平均すると一年にごく少数で推移している。しかし,2003年と2008年には,今年と同じような数の宣教師が死亡している。
現在,77,000人以上の宣教師が世界中で奉仕しており,そのうち7万人は若い宣教師である。その数は一年前の同時期に比べ,38パーセント増となっている。
*世界保険機関,Global Burden of Disease: 2004 Summary Tables,2008年10月