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2020年初頭、新型コロナウイルスによるパンデミック発生により日本、韓国、モンゴル、グアムおよびミクロネシアでその影響が広がった直後、末日聖徒イエス・キリスト教会のアジア北地域会長会は福祉サービスの職員とミーティングを開いた。そこで彼らは、教会のラッセル・M・ネルソン大管長とジェラルド・コセー管理ビショップからの指示に従い、このパンデミックにより影響を受けた人々や医療現場でパンデミックと闘う人々を支援するための有意義な方法を模索した。
3月には、和田貴志長老と福祉サービス職員らが東京都の職員らと会合。総合災害部の職員らは教会からの支援の申し出に感謝を述べ、医療職員らを感染から守るマスクが最も必要とされている物資であることを伝えた。
さらに日本中の教会指導者らが地元で必要とされている物資について福祉サービスに連絡。多岐にわたる必要物資の提供が要請された。必要度の高いものから優先して支援プロジェクトの発足が考慮され、3月中に日本において重要度の高い物資を購入するための人道支援金の使用が、地域会長会により承認された。
そういった人道支援プロジェクトの多くによって、医療職員を感染から守る防護用品が提供された。北海道医療センター、江別病院、尚仁会 真栄病院、道北勤医協 宗谷医院に合計5千枚のマスク、そして札幌呼吸器科病院、小樽協会病院、道北勤医協 宗谷病院に除菌用アルコールジェルが寄贈された。尚仁会 真栄病院の小笠原院長は、マスクによって患者が一番恩恵を受けることができたとし、「北海道は日本で初めて新型コロナウイルス感染が始まったところです。250名の病院職員が使うマスクの在庫は3千枚までに減ってきています。病院内で患者さんを感染から守るのに、いただいたマスクは助けとなります」と述べた。同様に、北陸地方でも教会は除菌用アルコール1250本を57か所の福祉施設に寄贈した。
教会は、第2種感染症指定医療機関とされている東京医科大学八王子医療センターにも4千枚のマスクと消毒用アルコールを寄贈。池田病院長は「寄贈に心から感謝しています。業者からのマスクの入荷はまだ困難な状態が続いていますので、大切に使わせていただきます」と述べた。
別のプロジェクトは、八王子ワードの山田百合香姉妹が自身の勤務先である精神障害者のグループホームでマスクの入手が困難になっていることに気が付いたところから始まった。山田姉妹は自分でマスクを作ろうとしたが自分一人で手に負えないことから、ソーシャルメディアを通して他の教会員に助けを求めたところ、利用者1人に洗える布マスク3枚を贈ることができた。
最も大きな寄贈の2点は首都東京においてなされた。東京都からの要請に応え、感染者の治療に当たっている医療職員のためにマスク3万枚が贈られたのである。
セカンドハーベスト・ジャパンには500万円の寄付金が贈られた。セカンドハーベストは、小売業者や農家から賞味期限の切れていない食品の寄付を受け、貧困者に再配布するプロジェクトを行っている。教会から贈られた寄付金は、彼らのインフラ整備と必要な物品の購入に当てられる。
2020年に日本の末日聖徒イエス・キリスト教会の資金援助を受けて行われた新型コロナウイルス関連の人道支援プロジェクトは以下の通りである。
都道府県/市 |
プロジェクト名 |
寄贈先 |
寄贈品 |
主なパートナー |
経費/人 |
東京都/西東京市 |
食品・生活サポート-西東京市 |
西東京市 |
食品 |
西東京市社会福祉協議会 |
1500 円 |
北海道/札幌市など |
マスクと物資の支援 |
札幌市内の病院 |
マスク5千枚と消毒用アルコール |
北海道医療センター |
100 円 |
千葉県/ 松戸市 |
食品・生活サポート-松戸 |
松戸市と柏市の貧困者 |
食品 |
松戸市社会福祉協議会 |
2500円 |
愛媛県/ 宇和島市 |
食品・生活サポート -グランマさん |
宇和島市の単一収入世帯 |
食品と生活用品 |
松島さん (うわじまグランマ) |
2000 円 |
東京都/都内 |
貧困者への食品・生活サポートサポート |
ひとり親世帯 |
60,000世帯への食品 |
セカンドハーベスト |
167 円 |
東京都/ 荒川区 |
ホームレスへのおにぎり配布 |
東京のホームレス |
食品 |
NPO Asile NPO法人 |
500円 |
神奈川県/ 川崎市 |
貧困者への食品・生活サポート |
川崎市の貧困者 |
食品 |
川崎市社会福祉協議会 |
2000 円 |
東京都/ 全体 |
食品・物資支援 |
東京都内の病院 |
マスク3万枚と消毒用アルコール |
東京都 |
|
東京都/ 八王子市 |
貧困者への食品・生活サポート |
八王子フードバンク |
食品 |
八王子市社会福祉協議会 |
2000 円 |
東京都/多摩市 |
貧困者への食品と生活のサポート |
多摩市の貧困者 |
食品 |
多摩市社会福祉協議会 |
|
東京都/ 八王子市 |
マスクと物資支援 |
八王子医療センター |
マスク4千枚と消毒用アルコール |
東京医科大学八王子医療センター |
|
東京都/ 八王子市 |
精神障害者施設へのマスク寄付 |
障害者施設 |
マスク |
八王子市の3つの障害者施設 |
100 円 |
埼玉県/浦和市 |
女性のためのセンターへの物資支援 |
女性貧困者 |
衣類その他 |
Japan Christian Women’s Center 日本クリスチャン女性センター |
|
富山県/石川市 |
消毒用アルコールジェル-富山 |
富山県内の病院と学校 |
消毒用アルコール |
複数の社会福祉協議会 |
|
岡山県/岡山市 |
貧困者への食品・生活サポート |
岡山市と倉敷市の貧困者 |
食品と生活用品 |
NPO 法人オレンジハート、順正DFKクラブ, YMCA |
2000 円 |
その他の多くの支援プロジェクトでは、ひとり親世帯、子供、そして新型コロナウイルスによる生活資金困窮者に食品を寄贈した。教会は食品、生活用品を提供し、西東京市、松戸市、川崎市、八王子市、多摩市の社会福祉協議会には資金援助を行った。西東京市、宇和島市、東京都、川崎市、岡山市のNOP法人フードバンクにも寄付金が贈られた。これらのフードバンクの多くは、教会が現在行っている月1回の食品配布プロジェクトを支援している団体であり、教会の支援には感謝の声が届いている。
松戸第1ワードの教会員と福祉サービスの職員は、松戸市社会福祉協議会に大量の食品を寄贈した。協議会の職員によると、生活困窮者に提供している食品の在庫がちょうどなくなる寸前だったため、今回のタイムリーな支援はありがたいとのことであった。
日本と同様、新型コロナウイルス関連の人道支援プロジェクトがアジア北地域の全国と世界中でも行われている。過去数カ月間に末日聖徒イエス・キリスト教会とその会員が提供した支援は、教会と末日聖徒チャリティーズが今までに提供してきた人道支援プロジェクトの中で、最も規模の大きいものとなった。
教会は慈善団体のパートナーと共に、世界130ヵ国にわたり630以上の支援プロジェクトにいち早く参加し、食品の寄贈と世界中の医療職員、政府機関、軍部、コミュニティなどに向けて数百万枚のマスクを提供してきた。「イエス・キリストの福音の中心には、助けを必要としている人に手を差し伸べるという主から受けた2番目の戒めがあります。これはわたしたちのDNAに刻まれています。わたしたちは行って、困っている人を見つけ、できることを行って助けます。それは、自分たちのコミュニティであろうと遠くの国の人であろうと同じです」と教会のジェラルド・コセー管理ビショップは述べた。(ビデオへのリンク:https://youtu.be/7OMTlZCyDFc)