2020年6月21日―ソウル、東京、ユタ州サンディと世界の3カ所にいる末日聖徒イエス・キリスト教会アジア北地域会長会の指導者らが、日本全国バーチャルディボーショナルに参加した。ライブ配信されたこのディボーショナルには8,114世帯が参加した。今回のディボーショナルの目的は、地域指導者らが神の愛についての証を分かち合い、ネルソン大管長の「主の声をどのように聞きますか」という質問を熟考するように教会員を促すことであった。
過去4カ月にわたりワード、ステーク、支部などへの訪問ができない状況にあっても、地域会長会のメンバーらは、新型コロナウイルス感染が流行しているにも関わらず行われている奉仕や信仰を実践する多くの模範について聞くことができた。「わたしたちは皆さんの善良な精神を感じ、また皆さんの救い主に従う数多くの模範によって励まされています。皆さんの信仰と献身に真にへりくだる思いです」と地域会長会は地域内のすべての神権指導者に向けた書簡で伝えた。
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司会を担当した地域七十人の徳沢清児長老は、ディボーショナルの開始にあたり日本中の教会員が隣人に対して行った親切な奉仕について感謝を述べた。
ローリ・バッジ姉妹は、深い川の流れを平安、満足、世の中で正しいことに焦点を当てることになぞらえた。「川が流れる音は自然が奏でる音楽です。岩があると川の流れが岩に当たり、せせらぎの音が変わります。どちらの流れの音も美しいのですが、わたしたちの生活は岩に当たりながら流れる川に近いことが多いと言えます。岩が流れに抵抗するように、抵抗するものが美を作り出すこともあります」とバッジ姉妹は穏やかに流れる川とせせらぎの音を立てながら流れる川の近いについて説明しながら、それを人生にたとえて話した。バッジ姉妹は、「崔長老・姉妹の生き方は素晴らしい模範です。救い主は生ける水の源です。決してあきらめないでください」と述べ、聖徒らに前進を続け成長することで、自由と平安と喜びが得られると励ました。さらに、ジョセフ・スミスには神の声が水の奔流のとどろきのように聞こえたと説明した。
バッジ姉妹は「成功は目的に焦点を当てることで得られます。今回のパンデミックで将来に不安を感じることがあるかも知れません。一人でいることが寂しく感じることがあるかもしれません。岩が川の流れを止めるように、困難なことが起こったからといって、それにわたしたちの前進を止めさせることはできません。岩という障害を避ける道を見つけて前進すればよいのです。わたしたちが前進できるようにと願っています。よい模範に従い、喜びを見つけ、隣人を祝福することがわたしたちにできることを証したいと思います」と話し、参加者が個人的に成長し続け、神との関係を築くようにと励ました。
地域会長会第二顧問のL・タッド・バッジ長老は、パンデミック発生によりすべての人が各々さまざまな試練を受けていることを理解していると述べる一方で、「パンデミックからの完全な回復には1年を要するかもしれません。しかし、それまで幸せをお預けにすべきではありません。ラッセル・M・ネルソン大管長は、『将来何が起こるか分からない中でも、信仰を持つことができます』とおっしゃいました。主に従い、幸せな者になることを選ぶことができます。感謝することを選ぶことができるのです」と困難な時期にあっても喜びを見出せるように祈るようにと助言した。
バッジ長老は感謝の気持ちを持つことと、天父の御心に従うことが重要であることを強調した。「感謝できるのは試練が過ぎ去ってからと考えることがあります。わたしたちは虹を見てからやっと雨に感謝することが何度あるでしょうか? 救い主がわたしたちの罪のためにゲッセマネの園で苦しまれている間も、主は『もしできることでしたらどうか、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい』と祈られました」と付け加えた。
和田直美姉妹は、今起こっているパンデミックの中で生活するというみんなが受けている試練について、この状況がすぐに改善することを願っていると伝えた。そして「土曜日の夜に東京神殿に灯ったライトを見ました。神殿の横を通り過ぎる人々は、神殿を指差して歩いていました。主の神殿は暗闇の中で光となります」と述べ自分の経験を、ヨハネによる福音書8:12の『わたしは世の光である』を引用して分かち合った。
和田姉妹は光の出現によって暗闇が消えたという聖典のお話しを引用した。「ニーファイ人はキリストの光を見る前に3日間の暗闇を経験しました。イスラエル人には光がありました。主は姦淫を犯した女を光に導きました。ジョセフ・スミスは御父である神と御子イエス・キリストにまみえる前に暗闇に包まれました。お二人が御姿を現された時、彼らは太陽の輝きにも勝って輝いている光に包まれておられました」と話し、イエス・キリストと生ける福音を信頼するようにすべての人を励ました。
和田姉妹は「教会の長老たちが神権の祝福を授ける時、祝福を受けた人々は、物の見方を変えることができ、そして慰めを得ることで、顔が変わります」と述べ、自身の祖母が聴力を失った時のことを分かち合った。そして「聴力を失ったことが診断された時、祖母は辛い思いをしていましたが、101歳で亡くなるまで自立した生活を送ることができました。彼女自身の信仰と神権の祝福によって、少し聴力が回復したことで、彼女は心を和らげ、前に進むことができました。主のおかげで、祖母は希望を見つめ、光を見出したのです」と話した。
前の話者と同様に、和田貴志長老(第一顧問)は、8月にアジア北地域を去り、新しい召しを果たすためにフィリピンに赴任する崔長老・姉妹に対する感謝の気持ちを伝えた。崔夫妻と和田夫妻は長年にわたり共に奉仕を行ってきた。「崔長老はわたしの兄で、崔姉妹はわたしの妹のようでした。彼らとの別れを寂しく思います」と和田長老は話した。
「新型コロナウイルスに感染した方、そして感染流行により影響を受けた方すべてのために祈ります。外国人宣教師は自国に戻り、FSYは中止となりました。わたしたちすべてが、何らかの影響を受けていると思います。しかし、家庭を中心とした教会は、わたしたちが共に学ぶ時に愛と平安をもたらしてくれ、『主に聞く』機会を与えてくれました。テクノロジーを用いて、多くの人が福音を聞き、バプテスマを受けました。」と続けた。
また和田長老は「今回のパンデミックから学んだことで、今後も続けて行きたいことは何でしょうか?」と質問を投げかけた。そして試練に遭った時にも屈しなかった多くの預言者たちの模範に従うようにと励ました。さらに、「信仰を実践すれば、主はわたしたちを祝福してくださいます。わたしたちは、祈り、聖典学習、奉仕、伝道、神殿に提出する名前の準備、神殿での儀式が再開された時に神殿に行けるようにふさわしさを身につける準備など、自分の信仰を強めることをして今の時間を過ごすべきです」と話した。
チェ姉妹(具 本京[ク・ボンギョン]姉妹)は「わたしは、祈る時、聖典学習する時、隣人のために祈る時、奉仕する時に、『主に聞く』ことができます。しかし、より主に心を向けて困難に立ち向かう時に、より良く『主に聞く』ことができます」と説明した。彼女は自分の8歳になる孫息子が、頭から落下して首と脊髄を痛めた事故について話した。「孫息子は話すことも、動くこともできなくなりました。その時、わたしたちは主に、『なぜ?』とは尋ねず、この経験から何を学べば良いのか教えてくださいと尋ねた」という。神権の祝福と家族や友人の祈りによって、孫息子は日々少しずつ改善を見せているという「手を握り、腕を少し動かすことができるようになりました。医者はできないと言っていたことができるようになったのです。わたしたちはへりくだり謙虚になるべきだとわかりました。家族としてわたしたちは一つとなり、主の御心を尋ねたのです」と崔姉妹は話した。
チェ姉妹は、「主は天からわたしたちのことを見ておられますが、それは専用テレビでわたしたちを見ておられるようなものです。主は天から、わたしたちの孫息子のこともご覧になっています。わたしたちが苦しんでいることも、すべてをお見通しです。主はわたしたちをご覧になり、わたしたちが心を主に向ければ、主を見ることを許してくださいます。わたしたちが主の声を聞き、心を主に向ければ、わたしたちには主のみ顔を見ることができます」と話した。
チェ姉妹は、「神はよき羊飼いです。神はわたしたちが成功することを望んでおられます。主はわたしたちが困難な中にあっても平安を感じていられるように、多大な犠牲を払われました。主はわたしたちの救い主であられ、困難な時にもわたしたちの近くにおられます」と述べて話を締めくくった。
チェ・ユーンフワン地域会長(崔 崙煥長老)は、フィリピンへの出発を前にアジア北地域の信仰深い聖徒らに感謝を述べ、「日本はわたしたちの故郷になりました。コロナウイルスの影響で隔離が続いていますが、キリストから離れたわけではありません。テクノロジーは天父が与えてくださった祝福です。それによって、神の王国の御業が続き、兄弟・姉妹へのミニスタリングも継続できています」と語った。
チェ長老は、わたしたちが自分の望みよりも神の御心に従う必要があることを強調した。イエス・キリストが復活した後にニーファイ人に姿を現されたことを例に挙げ、チェ長老は「世の罪を自分に負うことによって父に栄光をささげた。わたしは世の罪を負うことによって、初めから、すべてのことについて父の御心に従ってきた。(第三ニーファイ11:11)」というキリストの言葉を繰り返した。そして教会員にも同様にするようにと助言し「わたしたちは神と和解すべきです。和解した後にわたしたちが救われるのは、ただ神の恵みを通じてですから(第二ニーファイ10:24参照)」と話した。
ネルソン大管長からの依頼により、チェ長老は「主の声をどのように聞きますか?イエス・キリストの弟子として、主に聞くというわたしたちの努力はもっと直観的に行われなければなりません。集会やFSY活動は必要ありません。継続的かつ誠実な努力によって、個人的に主に聞かなければなりません」と話した。
新しい召しのためにチェ夫妻がアジア北地域を離れるにあたり、チェ長老は「わたしたちはキリストにあって一つですから、決して離れ離れになることはありません。皆さんを心から愛しています。生ける預言者であるネルソン大管長に引き続き従ってください。わたしは大管長と救い主を愛しています。救い主の愛によって、わたしたちはみんな再び共に集まることができるのです」と語り、日本の聖徒らに愛と感謝を伝えた。