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ニュースリリース

行いで示す信仰を称える:2023年のイエス・キリスト教会 

イエスは御自分に従う者たちに,御自分の生き方に倣い,助けの必要な人々の世話をし,御自分の教えを受け入れるようすべての人を招き,家族を永遠に結び固めるように,と教えておられる。末日聖徒イエス・キリスト教会の使命は,この4つの分野から成る。

イエス・キリストの教会が2023年にこの使命をどう果たしてきたかを,これから見て行こう。 

助けの必要な人々の世話をする 

教会の人道支援活動は全世界に広がり続けており,毎年10億米ドルを超える金額がこれに投入されている。8月,教会は30か国の子供たちのために4,400万ドルの寄付を行って複数の組織による全世界規模の飢餓救済活動を支援することを発表した。そして11月,教会は中央アメリカ,アフリカ,アジアの12か国において,5歳未満の子供の健康と発育状態,その母親の健康状態を改善する取り組みを,扶助協会主導で開始した。ニュースルームでは,このような奉仕がケニアの人々の生活にどのような祝福をもたらしているかを詳しく伝えている。

「わたしたちは家族に力を与えたいと思っています」と中央扶助協会会長のカミール・N・ジョンソンは言う。「子供を愛しているのに,知識がないために十分な栄養を子供に与えることのできない親御さんがたくさんいます。より深い知識とリソースがあれば,彼らは状況を変えることができますし,その変化を後々まで続くようにすることができるのです。」 

困っている人々を助ける教会のもう一つの重要な側面は,「世界に光を」の「ギビング・マシーン」(寄付用自動販売機)である。このギビング・マシーンで食事やワクチンなどを購入すると,それが世界中の困っている人のもとに届くのだ。ジョンソン会長と中央初等協会会長のスーザン・H・ポーターは11月にフィリピンを訪れ,2023年のクリスマスシーズンにこの島国でギビング・マシーンを使うことができるようにした。

今年度の全世界でのギビング・マシーンの設置箇所は,61か所に上る。2017年に初めてギビング・マシーンが設置されて以来,150万人が2,200万ドル以上を寄付している。 

イエス・キリストの教会は,様々な方法で人々の生活に祝福を与えようとしてきている。教会はアメリカ赤十字社に870万ドルを寄付し,バイオメディカル機器や移動採血車の購入,そしてがんや鎌状赤血球病の罹患者の支援プログラムに役立ててもらっている。教会はまた,アフリカで歴史のあるマラリア予防接種キャンペーンを支援するために300万ドルを寄付した。そのほかの寄付は,ボスニアに温室,シカゴに温かい衣服,ガーナに医療支援,グアテマラに車椅子,ルイジアナ州にアフリカ系アメリカ人の校舎,マウイ島の火災救援,メキシコに幼児の健康支援とハリケーンの救援,モントリオールにホームレスのためのシェルター,南アフリカに義肢使用者のためのワークショップ,ガンビアの飲料水を得るための井戸, ザンビアに学校,その他多くの物資や支援を提供するために使われた。 

また,イエス・キリストの教会は,全米黒人地位向上協会(NAACP)とともに福祉活動を行うという,預言者であるラッセル・M・ネルソン大管長のビジョンを引き続き実行している。 

その一つとして,テネシー州メンフィスの乳児と母親を支援している。2022年11月に実施されたMyBaby4Meプログラムは,幼児死亡率の低下に寄与している。同市の郵便番号「38126」の地域は,アメリカ合衆国で最も幼児死亡率の高い地域の一つなのだ。 

キリストの教えを受け入れるようすべての人を招く 

今年のネルソン大管長のメッセージの中心は,キリストの赦しと平和をつくり出すこと,日の栄えの考えという教えであった。また大管長は,セミナリーとインスティテュートのコースに登録して宗教教育を受け続けるよう青少年とヤングアダルトに勧め,背中のけがから回復した際に学んだ教訓を分かち合った。 

4月の総大会で,預言者はこう教えた。「皆さんの抱える疑問や問題が何であれ,その答えは常に,イエス・キリストの生涯と教えの中に見いだすことができます。どうか,主の贖罪,主の愛,主の憐れみ,主の教義について,また,主の回復された癒しと進歩の福音についてさらに学んでください。主に頼り,主に従ってください!」 

大管長会と十二使徒定員会の会員は,教会の中央役員とともに,世界中でイエス・キリストの福音を分かち合った。ダリン・H・オークス管長は世界中のヤングアダルトに,キリストに焦点を当てて困難を乗り越えるようにと勧めた。ユタ州で行われた主の宮の奉献でヘンリー・B・アイリング管長は,教会に神殿があるのはキリストが御自分の民を信頼しておられることのしるしだと言っている。 

オハイオ州で行われた主の宮の奉献の際に,故M・ラッセル・バラード会長は,教会の主の宮はキリストと聖約を交わす場であると教えた。バラード会長は2023年11月12日日曜日,愛する人々に囲まれて亡くなった。95歳だった。37年以上にわたって使徒として奉仕した。

教会が失ったのはバラード会長だけではない。メアリー・クランドール・ヘイルズ姉妹(2018年に亡くなったロバート・D・ヘイルズ長老夫人),キャスリーン・アイリング姉妹(アイリング管長夫人),パトリシア・T・ホランド姉妹(ジェフリー・R・ホランド会長夫人)も亡くなっている。 

妻の死からわずか4か月後,ホランド会長は出身地であるユタ州セントジョージで主の宮を再奉献した。末日聖徒が人生の目的を学び,家族として永遠に一つとなる神聖な場所について,「神殿の外でも神殿の中にいるような思いを抱けるよう努力する必要があります」と,ホランド会長は言っている。「わたしたちは,誓ったことや約束したこと,希望や夢を忘れないようにする必要があります。神殿の外でもそのような思いを持つならば,わたしたちは世界を変えるようになるでしょう。」 

ディーター・F・ウークトドルフ長老は,9か国(そのうち8か国はアジア出身)の大使や代表者,合衆国上院議員数人とのきずなを強めた。「すべての人に知ってほしいのですが,……この教会の人道支援や情緒的支援,霊的啓発といった活動は,模範であり導き手であられるイエス・キリストを中心に据えて行っています。」メキシコで,デビッド・A・ベドナー長老は平和と希望のメッセージを分かち合い,人々に「恐れてはならない,疑ってはならない,あらゆる思い」をキリストに向けるようにと勧めた。ニューヨークでの集会でクエンティン・L・クック長老は,諸宗教の指導者たちが子供たちに奉仕してくれたことに感謝し,「わたしたちは皆,愛に満ちた天の御父の息子娘である」ので,「天の御父の子供たちに祝福を与えるために昼夜を問わず働いている」人たちのことを忘れないようにするべきであると述べた。 

ガーナでD・トッド・クリストファーソン長老は,同国の大統領に,イエス・キリストの教会は「家族を強め,個人が善良な市民となるよう教えている」と語った。ブラジルでニール・L・アンダーセン長老は,キリストが子供たちを愛しておられることを伝えるモルモン書の聖句を,同国の国家元首夫人に分かち合った。ロナルド・A・ラズバンド長老はアルメニアで,キリストの福音を広める業にさらに励むよう宣教師に呼びかけた。 

教会指導者は,増加する一方の宣教師(現在7万2,000人以上)を配属できるようにするために,2024年7月に36の伝道部を新たに開設すると発表した。これにより,伝道部の総数は教会史上最多の450を記録することになる。 

「宣教師の増加が止まるわけではありません」とラズバンド長老は言う。「宣教師の数は,今後も増え続けることでしょう。いにしえの預言者たちが語ってきたように,末日聖徒イエス・キリスト教会は地を満たすのです。」 

3月,ジョンソン会長と,社交的な中央若い女性会長ボニー・H・コードンは,アフリカに9日間滞在した。ケニア,ウガンダ,コンゴ民主共和国,コンゴ共和国で教え導いたのである。 

「家族を助けたいという望みを持つ政府の指導者たちと話し,イエス・キリストに従いたいと望む指導者たちに強い感銘を受けました」とコードン会長は述べている。「信念を持つ指導者として,わたしたちは家族を築くのを助けるという共通の目標を持っています。」 

中央初等協会会長会のポーター会長と中央扶助協会会長会第二顧問のクリスティン・M・イー姉妹は,3月に9日間にわたってアジアと太平洋の幾つかの国の聖徒たちを教え導いた。世界中の教会にある子供たちのための組織の指導者であるポーター会長は,訪れた国々の幼い子供たちに,イエス・キリストが子供たちを愛しておられることを伝えた。また,家族や友人をイエス・キリストのもとに導くようにと,子供たちに勧めた。 

イー姉妹は,沖縄で末日聖徒の青少年に,教会の最高評議会の人たちは彼らを愛し,彼らのために祈り,「主は彼らを強めるために御霊を注いでくださっています」と断言した。 

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教会の新しい中央若い女性会長であるエミリー・ベル・フリーマンは,中央扶助協会会長会のJ・アネット・デニス姉妹と一緒に,11月にガーナ,ナイジェリア,シエラレオネへの10日間のミニスタリング旅行を行った。 

ガーナ宣教師訓練センターで,フリーマン会長は「心を開いて霊感を受ける」というチャレンジを宣教師に与えた。「そうすれば,あなた自身や,あなたが教えている人たちが持っている疑問の答えが分かるようになります。勤勉に働くならば,宣教師として成功を収め,自分が仕えている人たちの生活に祝福をもたらすようになります。」 

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ゲーリー・E・スティーブンソン長老は神殿を奉献するために日本を訪問し,沖縄にできた新しい主の宮は第二次世界大戦の最終決戦を見た場所に建つ「平和の象徴です」と述べた。毎年恒例のワシントンD.C.神殿のクリスマスイルミネーションの点灯式で,デール・G・レンランド長老は,その光は「イエス・キリストが世の光として地上に来られたこと」を思い起こさせるものであると述べた。ゲレット・W・ゴング長老はガーナで諸宗教間のきずなを強め,国の最高責任者であるイマームに,「わたしたちも,同じアダムとエバを父祖に持つと信じており,一つの家族として調和した生活を送るべきだと信じています」と述べた。

ウリセス・ソアレス長老は,チリで全国放送のテレビ番組に出演し,「わたしたちは皆さんに仕えるためにここにいます」と視聴者に言った。「わたしたちは主イエス・キリストを代表しており,主が皆さんに抱いておられる愛を,献身的な奉仕を通して分かち合いたいと思っています。わたしたちはすべての人を愛しています。それは,まず神を愛し,そして互いに愛し合いなさいという戒めに従っているからです。」 

新しい使徒パトリック・キアロン長老がハワイの大学生に向けて話をした。使徒として公の場で話すのは,これが初めてであり,イエス・キリストについての証を分かち合った。 

「愛にあふれる天の御父がほんとうにおられて皆さんのあらゆる祈りを聞いてくださること,生ける御子である救い主イエス・キリストがおられ,贖い主となってすべての人類のために贖いという無限の賜物を確かにくださったことを,証します」とキアロン長老は述べた。「永遠にかかわる知識と真理が回復されました。この回復は今なお続いており,イエス・キリストが再び来られる栄えある日まで続きます。皆さんの理解力を超える方法で,すべての人が愛されているのです。」 

家族を永遠に結び固める 

イエス・キリストの教会の主の宮は,家族を永遠に結び固める神聖な儀式に末日聖徒が参加する場所である。末日聖徒の指導者たちは2023年に,13か所に建ったこの神聖な建物を奉献し,ネルソン大管長はさらに35の神殿の建設を発表している。 

神殿が続々と建つ,この前代未聞の時代の到来により,教会指導者は,職人の技の高いクオリティーを維持しながらも建設を迅速に行う方法を検討している。例えば今年の初めに建設が始まった,モンタナ州ヘレナに主の宮を建てるためには,モジュール工法が用いられた。 

今年新たに建てられた13の主の家の一つは,タイ・バンコク神殿である。タイでは初めての神殿であり,東南アジアでは3番目の神殿だ。神殿建設マネージャーのアヌレット・カエオチャは,2019年に建築が始まるまで,イエス・キリストの教会について何も知らなかったと言う。2022年,カエオチャは末日聖徒にとって主の宮がなぜそれほど大切なのかを,もっと学ぶことにした。 

そして,数か月後に改宗したのである。 

一方,開拓者時代に建てた幾つかの神殿の改修は,年間を通して引き続き行われた。例えば,ソルトレーク神殿の4階では,神殿の壁を支えるために,20万ポンド(約9万キロ)の鉄骨が一時的に設置された。5,000トンの油圧式ジャッキが,油圧マニホールドシステムとともに,梁に取り付けられたのである。開拓者時代に建てられた神殿の壁の重量は,この鉄骨の支えに移され,耐震性向上のための工事がその下の階で行われた。 

「もっと多くの時間を神殿で過ごすことが信仰を築きます。そして,神殿で奉仕し,礼拝することが,日の栄えの考えを抱く助けになるのです」と語る預言者は,2018年以降,153の新しい神殿を発表してきている。「神殿は啓示の場です。そこで,日の栄えの生活に向かって成長する方法が示されます。そこで,救い主にさらに近づき,より大きな主の力にあずかります。そこで,人生の課題や最も複雑な問題を解決するための導きを受けます。神殿の儀式と聖約には,永遠の重要性があります。……主は,わたしたちが日の栄えの考えを抱けるようにするために,これらの神殿の建設を指示しておられます。」

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.