東京北伝道部のデール・S・クック会長の補佐として奉仕しているリーバイ・ラスムッセン長老は奇跡と受けた深い慈しみについての話を聞かせてくれた。この物語の始まりは,10年以上前,ラスムッセン長老の姉のリアが6年生だったとき,ユタ州(米国)から日本に1年間やってきて,世界的に有名なフィギュアスケート選手の羽生結弦選手と一緒にスケートの練習をしていたときまでさかのぼる。リアは,祖父母が日曜日に末日聖徒イエス・キリスト教会にリアを連れて行くという条件のもと,仙台の上杉地区に住んでいる仏教徒の祖父母,クロサワタケシ(ケン)とクロサワスミコと一緒に住むことができた。祖父は自分自身教会に出席することには興味はなかったが,毎週リアを教会に連れて行った。日曜学校のレッスンの中で,まだ幼いリアの教師であったフルカワヒロコ姉妹がリアの最大の願いは何かと尋ねた。すると彼女は,祖父母がバプテスマを受けることであると答えた。フルカワ兄弟と姉妹はクロサワ家族のフェローシップを始め,そのフェローシップがクロサワ夫婦の教会に対する気持ちに深く影響を与えた。
数年後,リアは日本の神戸伝道部で専任宣教師として奉仕する召しを受けた。18か月の伝道期間を終了した際,ラスムッセン姉妹は母親のラスムッセン・トモコ姉妹とともに短期間上杉を訪問した。家族が最も大切であると信じている彼女の祖父母は,彼女たちと一緒に上杉ワードの教会の集会に参加することに同意した。その日の集会で,ビショップは解任されたばかりのこの宣教師に突然メッセージを分かち合うように勧めた。そのメッセージを聞いた彼女の祖父母はとても感銘を受け,宣教師からレッスンを受けることを同意した。そして,その後,間もなくしてバプテスマを受けた。この物語はさらに続き,リアの弟のリーバイと(後に)シメオンがそれぞれ日本で宣教師として奉仕するよう召しを受けた。二人は祖父母が東京神殿で結び固めを受けた際に同席する機会にあずかったのである。
伝道に出立する前に,ラスムッセン長老のステーク会長は,神権の祝福の中で,彼に「これまで以上に家族との関係が緊密になる」という約束をした。新型コロナウィルス・パンデミックのため,彼の宣教師としての奉仕は2019年の末に始まったが,伝道を終えたのは2023年の初めであった。待機期間や割当て地の変更およびビザの再手続きがあったにもかかわらず,延長となったおかげで,ラスムッセン長老は宣教師としての奉仕期間の最後の6か月間,日本に戻ることができた。その時期は彼が期待していた時期ではなかったが,そうでなければ,日本に戻ることはできなかったであろう。ラスムッセン長老は,自分の家族が永遠の祝福を受ける奇跡が起きたときにその場に居合わせることができ,自分もその奇跡の一部分になれたことに感謝している。