末日聖徒イエス・キリスト教会のアジア北地域会長会第一 顧問ジョン・A・マキューン長老は先日,キム・チェヨン教授の指揮の下,西江大学宗教学部が主催する国際大会に招待され,末日聖徒を代表して参加した。
この大会のテーマは,「キリスト教系の大学で宗教と宗教の多様性をどう教えるか」であった。同大会への出席者は,末日聖徒のほか,カトリック教徒,プロテスタント教徒,大乗仏教徒,円仏教徒,道教信奉者の代表者たちである。
大会の初日,マキューン長老は「宗教組織の本質的な利点を効果的に伝える」という題で話した。マキューン長老の話の中心テーマは,普遍的な宗教の自由であった。この話の中でマキューン長老は,あらゆる国で信教の自由が尊ばれるべきだと主張した。また,信教の自由を追求するに当たって,考え実践するべき原則も,以下のように幾つか挙げている:
- 大切な信条を布教する活動は政府の法律に従って行うべきであることを理解する。わたしたちはこれらの法律を尊重し,あらゆる状況において常に「正しいルートで」国に入らなければならない。
- 信徒に対する迫害は恐怖心からくることが多く,真摯に信仰を守る人たちによる迫害もあれば,無神論者または特定の宗教に反対する者たちによる迫害もある。宗教の自由を尊ぶ者たちは,社会に欠かすことのできない宗教の重要性を,声を合わせて主張しなければならない。
- クリスチャンとして,わたしたちは見返りを求めずに善を行い,人を助けるようにと教えられているが,同時に宗教が社会にとって良いものであることを他の人々が知ることができるよう,わたしたちの「光を輝か」せなければならない。現代の世界に宗教は不要であるという考えの高まりは,危険である。宗教は社会を安定させる道徳的な錨として非常に重要であるためだ。「宗教は世界に秩序と平和をもたらします」とマキューン長老は述べた。
- それぞれの宗教の伝統を心から信じている誠実な信者が「一致して,信教の自由を擁護し促進するための共通の基盤を見いだすべきです。」わたしたちは一致団結して,困っている人に奉仕するべきである。この支援活動は,私たちがより良いサービスを提供し,人々を祝福することができるように,信仰を基盤としない組織にまで広げる必要がある。
大会の2日目には,アジア北地域の地域コミュニケーションディレクターである望月孝則兄弟が話をした。望月兄弟は,末日聖徒イエス・キリスト教会が世界中で人道支援や社会サービスを提供するうえで協力している具体的な組織について説明した。当教会とともに活動してきた宗教組織には,以下のものがある:
- 世界宗教者平和会議(末日聖徒イエス・キリスト教会の中央幹部七十人マシュー・S・ホランド長老は「世界宗教者平和会議」の共同会長を務めている)
- インドネシアにおけるG20フォーラム
- 第7回世界伝統的宗教指導者会議
- 宗教の自由に関するブラジル人シンポジウム
- ガーナへのアモス・C・ブラウン奨学金:サンフランシスコにおける第三教会との協力
望月兄弟は,教会がこのほかにも,ユニセフ,カトリック救援,赤十字などその他のNGOと共同で全世界で活動していることについても説明した。
同大会のその他の主な参加者は,「仏教徒とキリスト教徒との対話」および「宗教の比較研究の方法論」について話したジョージタウン大学のレオ・D・レフェブレ教授(アメリカ合衆国ワシントンDC),「日本における異教徒間の対話の形態および仏教徒でありながらキリスト教徒でもある人々」について話したワートバーグ・カレッジ(アメリカ合衆国アイオワ州)の寺沢邦彦教授,「宗教研究と公的部門との間のつながり」について話した台湾の輔仁カトリック大学のチェン・ユンチュン教授である。
当教会は,宗教間の架け橋となり,より協力的で平和な世界を作るために,諸宗教対話に積極的に参加している。西江大会の結果,新たな友情が生まれ,古くからの友情が深まった。大切なのは,常に人の話に耳を傾け,素直な気持ちで敬意をもって対話することである。宗教の壁を越えて手を差し伸べ,志を同じくする仲間と同盟を結ぶことにより,分裂と争いが絶え間なく起こるこの世の中に,教会が平和と善意を届け続けることができれば幸いである。