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2019年9月7日土曜日、日本沖縄ステークの新しいステークセンターでは、オープンハウスを兼ね、家族歴史フェアが開催された。終日開かれたフェアへの来場者は300人を超し、インデックス、福祉プログラム、自立支援、伝道、ファミリーサーチの使い方などのブースを訪れていた。沖縄科学技術大学院大学の元職員スティーブン・エアードによるDNAに関する講演も行われ、DNAが家族歴史探求にどう役立つか紹介された。
参加者の多くが、先祖の探し方やインデックスの付け方など、家族歴史について学ぶために来ていた人たちだった。家族歴史に関わるエピソードの書き方を学んだ人、写真のアップロードのやり方を学んだ人、それまで見つけることができなかった縁戚者を探すために来ていた人たちもいた。
この日一日で、800人以上の名前がインデックスデータベースに入力されたが、ほとんどの入力作業を行ったのは教会のプログラムで12歳~18歳までの青少年で構成される「若い男性」、「若い女性」だった。昨年、沖縄ステークから約25名の若い男性、若い女性が福岡神殿に参入している。
家族歴史相談員を務めていた真喜屋 齊兄弟には、家族歴史の作業を毎日必ずすると決心したことで祝福され、家族歴史探求が進んだ経験がある。数年前、真喜屋兄弟からその話を聞き、励ましを受けた姉妹は同じ目標を立て、それをほぼ果たすことができた。家族歴史の探究を進める中で、菩提寺や市役所を訪ね、また家族への聞き取りも行った。
それまで先祖をほとんど見つけることができなかった家系があったが、決心し、祈り、促しに従っていくうちに作業を進めることができ神殿に名前を提出することができたという。
「家族歴史をすることで神様からあふれるほどの祝福をいただいて、家族歴史にはとても感謝しています。幸せと喜びをいただいています」と姉妹は言う。また、祝福されて、先祖のためにたくさんの神殿儀式を行えたと語り、「助けを求めて祈るとき、家族歴史の業を続ける力を授かりました。神様と先祖が助けてくださっているのを感じました」と言っている。
スティーブン・エアード兄弟は、DNA分析がどのように先祖探求に役立つかについて講演した。アメリカ合衆国メリーランド出身のエアード兄弟は1976年にバプテスマを受け、2001年から家族歴史の探究を始めた。当時、約300万人の名前が保存されていたデータベースは、今では、さらに膨大な数にふくれあがっている。
「家族歴史は一度始めると止められなくなります。これは、亡くなった人たちに代わって行う、無私の業です。わたしたちの助けを受けている人たちにはわたしたちに感謝するすべがありません。エリアの霊がわたしたちの心を父に向かわせているのです。」「先祖を探求していると、その人たちのことを実際に知っているような気持ちになります。何世代もの人々が一つの地区に暮らし続けることがあり、そういう人たちの情報を得ることは簡単です。アメリカ合衆国で西部へ移動していった人たちのように各地を転々とした人については難しいです。」
エアード兄弟がDNAと先祖探求の関係に興味を持ったのは、ソルトレークシティーでヘビの毒のDNA塩基配列決定法の専門研究員として働いていたことがきっかけだった。
家族歴史で活用できるDAN分析には次の3つのタイプがある。
- まず、父から息子へ受け継がれるY染色体。名字を同じくする男性の家族関係を見極めるのに有効である。女性の場合は、本人の兄弟や父親のDNAを基に調べることができる。このサービスを提供する企業にはデータベースが保存され、利用者は自分の連絡先を公にするかどうか、自分で選択できるようになっている。同じ名字とDANを持つ人たちが、自分の先祖に関して知り得たことを比べたり公開したりすることで、多くの家系図がどんどん新しい情報を加えて広がっている。
- mtDNA、つまりミトコンドリアDNAは母子関係を見つけるのに使われ、男性、女性どちらでも使うことができる。Y-DNAと同様、似たDNAを持つ人物を見つけ出し、商用データーベースを通じて人を結びつける。こうして知り合った血縁者は互いの家族歴史情報を共有することができる。
- atDNA, つまり常染同DNA。これは1番から22番染色体とX染色体を調べることで、人種を知ることができる。また、先祖の長期的移住・移動ルート(ハプログループと呼ばれる)を探るのにも有効。
DNA検査は、同じDNAを持つ人同士をつなぎ、個別に持っていた家族歴史情報や人種情報を比較するのを可能にするという利点がある。検査結果は、4世代内であれば非常に正確である。検査には氏名、様々な日付、地域情報が必要であるが、血縁者が特定されることで、探求者はそれから先、どの方向に探求を進めたらよいを知ることができる。これまで世界中でDNA検査を受けた人は2,600万人と推定されている。そのうちの半数はアメリカ合衆国民である。日本、アジアでの被験者数の増加に伴い、血縁者を見つけられる率も上がっていく。
エアード兄弟に、実の父親を見つけられる可能性はあるだろうかと話しかけてきたのがマリアナ・カーケンダール姉妹だった。彼女が持参した自分のDNA検査結果と考えられる名字をもとにデータベースを探索すると、それらしい、同じような名字の人物が二人見つかった。二人とも該当年に、彼女の誕生地の近くに住んでいた。それから先は、カーケンダール姉妹が自分でその二人に連絡を取ることになる。
日本沖縄ステークの高等評議員の仲村通昭兄弟は、今回のオープンハウス/家族歴史フェアの目的を次のように話した。
- 他の宗教持つ人々たちに新しいステークセンターを披露する。
- 末日聖徒イエス・キリスト教会という教会の正しい名称を強調して伝える。
- 教会が、家族歴史、神殿、伝道、福祉、自立支援を行っていることを伝える。
- 伝道の一環として、友人、親戚、求道者を招く機会を提供する。5.
- 沖縄神殿の鍬入れ式の準備として、友人、家族、オピニオンリーダーとの関係を築く。
仲村兄弟は次のように語った。「自分の血縁者を探すのはわたしたち自身の責任です。ですから、このプログラムはわたしにとって大切なのです。ここでわたしたちはそのやり方を学ぶことができます。先祖の探求のためにこれほど多くの人たちが集まってくださったことはすばらしいことです。」