カナダ・オンタリオ州黒人歴史協会が主催した「黒人歴史月間」の基調講演でベバリー-ジーン・ダニエル博士は、「家族は自分が愛されていることを気づかせるために存在するのです」と語った。この協会の40周年記念を祝う会では、「わたしたちのユースについて」がテーマとして選ばれた。
このイベントで末日聖徒イエス・キリスト教会の会員たちはFamilySearch.orgと DiscoverFreedmen.orgを紹介する展示を出した。アメリカの南北戦争後に解放された約180万人の黒人の男性、女性、子供たちの名前を含め、合計10億人以上の名前を保存したデータベースが、この2つのホームページで提供されており、先祖を探し家族歴史を調べる人々を支援するのに用いられている。
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トロント大学で社会学と正当な権利の研究で博士号を取得したベバリー-ジーン・ダニエル博士は、地域奉仕を称えるダニエル・G・ヒル賞受賞者となり、基調講演で講演した。自分自身のキャリアでの成功について話すことでユースの成功の支援ができればと、ダニエルは「家族を思うとき、最初に思い浮かぶのは安心感です。わたしたちはユースが戻れる場所を築かなければなりません。ユースに帰属意識、そして帰る家と希望を与えなければなりません。…家族は、自分が愛されていることを気づかせるために存在するのです。簡単に気づけない時でさえ、そしてユースがわたしたちの悩みの種となる時でさえ、わたしたちの子供のすべてが神から与えられたまばゆい光を持っているということを決して忘れてはなりません」と述べた。
オンタリオ州黒人歴史協会のナターシャ・ヘンリー会長は「ユースは洞察力を与えてくれる素晴らしい源であり、彼らは多くの才能と希望を持っています。すべての成人関係者は、体系的な障壁を取り除けるように熱心に努め、ユースが健康に育ち、彼らが持っている力を最大限に発揮できるように導くための場所を作ることに尽力しなければなりません」と述べた。
このメッセージは、家族の大切さを強調する末日聖徒イエス・キリスト教会の教えと同じである。1995年9月に発表された教会の「家族:世界への宣言」では「夫婦は、互いに愛と関心を示し合うとともに、子供たちに対しても愛と関心を示すという厳粛な責任を負っています。・・・両親には、愛と義をもって子供たちを育て、物質的にも霊的にも必要なものを与え、また互いに愛し合い仕え合い、神の戒めを守り、どこにいても法律を守る市民となるように教えるという神聖な義務があります」と記されている。
「黒人歴史月間」は黒人の歴史を祝い、その重要性を思い起こす月間である。さらに、この月間は黒人の兄弟・姉妹が社会で成功するにはまだ障壁があることを思い起こさせる機会でもある。末日聖徒イエス・キリスト教会は、世界の全人類は家族であるという概念を有する。末日聖徒の聖典や教えでは、神はすべての子供を愛しておられ、人類すべてに救いをもたらされることが確認されている。神は多様な人種・民族を創られ、すべての人類は平等であるとされる。モルモン書に書かれてあるように「すべての人が神にとって等しい存在なのである。」(第二ニーファイ26:33)
教会の構造と組織は人種統合を勧めている。人種と民族の異なる教会員は、定期的に互いの家庭に行って奉仕し、教師、ユース指導者やその他の地元ワードにおいて多くの責任を持ち互いに奉仕し合う(「人種と神権」参照)。
1995~2008年に教会の大管長であったゴードン・B・ヒンクレー大管長は2006年の年次総大会で教会中の会員に対して次のように宣言した。「皆さんに申し上げますが,自分と異なる民族や人種をけなすような話をする人は,キリストのまことの弟子とは言えません。そのような人はキリストの教会の教えに従っていると言うこともできません。」(2006年4月総大会「さらに親切になる必要性」)