11月。それはトボンクムン州の生徒たちにとって、特別な月であった。国務次官であり内閣官房長官であるゼン・チャンサンガー博士と、土地管理・都市計画・建設省代表補佐官であるメング・バンナリス閣下が首都プノンペンより訪れ、2日間にわたる行事に参加した。その行事では、500台の自転車がトボンクムン州の二つの学校に寄贈された。テュオル・デイ中等学校とメモット区町立コルム学校(ベトナム国境付近)は、末日聖徒イエス・キリスト教会の運営する人道支援機関、LDSチャリティよりこのうれしい寄贈品を受け取った。
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ゼン・チャンサンガー博士は、「これらの自転車は子どもたちにとって非常に重要な交通手段になります」と、地元の政府機関、教育委員会、保護者を代表して心からの謝辞を述べた。
行事には、カンボジアで奉仕する8組の夫婦宣教師たちも参加した。
校庭の木々の影に何列にも並べられた自転車を見ると、登校してきた子どもたちは歓喜に満たされた。野外会場が校庭の中央に設置され、生徒、教師、保護者のために赤い椅子が並べられた。この特別な機会にプノンペンから訪れたVIP、教育委員会、来賓、教師のための席には、カラフルなサインが貼られた。
白いシャツとブラウスにダークな色のスラックスとスカート姿で背筋を伸ばして着席する生徒たちの様子は、非常にすがすがしい光景であった。喜びが期待に変わって伝染していく。普段とは違う特別で、心躍ることが起ころうとしていることを察知した子どもたちの顔に、笑顔、笑い声、期待に踊る瞳が広がっていく。日々学校に通うために長い距離を歩いて登下校している子どもたちの苦労を軽減することを目的としてこの寄贈がおこなわれた。
生徒の代表が次のように語った。「今日ここに用意された素晴らしい贈り物を喜んでお受けします。わたしたちはタケノコのように強く成長していきます。」
この子どもたちはカンボジアの未来である。教育は彼らの成功と強い国家を保証するものとなるのである。