ケビン・J・ワーゼン氏，ブリガム・ヤング大学第13代学長に指名される

ケビン・J・ワーゼン氏（法学博士）がセシル・O・サミュエルソン氏の後任として，2014年5月1日付でブリガム・ヤング大学（BYU）の第13代学長になる。ワーゼン氏はＪ・ルーベン・クラーク法科大学院の前学部長であり， 現在BYUの上級副学長である。これまでBYU第12代学長を11年務めたセシル・O・サミュエルソン氏の後を受けての就任である。

末日聖徒イエス・キリスト教会大管長会のヘンリー・B・アイリング管長は，BYUで開かれたディボーショナルにおいてこの発表を行い，次のように述べた。「サミュエルソン学長は本大学において，傑出した働きをしました。大管長会および十二使徒定員会，教育管理会がセシル・O・サミュエルソン学長の偉業とBYUに対する献身的な働きを異口同音に評価しているということは，本大学の教職員やスタッフ，学生，支持者にとって重要なことです。まことに，彼の指導力と善への影響力は計り知れません」

アイリング管長は続けてこう述べた。「ワーゼン兄弟は，この責任にまさにうってつけの人物です。モンソン大管長と教育管理会を代表して申し上げます。わたしは本日，サミュエルソン学長とサミュエルソン姉妹に感謝と愛を伝えたいと思います。皆さんも同じ気持ちだと思います。また，ワーゼン兄弟がこの職務に就いた暁には，皆さんが引き続きワーゼン兄弟を支持してくださることを確信しています。」

ワーゼン氏はジェフリー・R・ホランド氏やレックス・E・リー氏，メリル・J・ベイトマン氏などの過去のBYU学長たちと同じく，学長に指名される前は，同大学の学部長を務めていた。

同大学の大学理事会により任命された調査委員会は，教会内外の研究機関および産業界で活躍する多くの傑出した男女の候補者について，同職務への適性を検討した。

ワーゼン氏はこう述べている。「皆さんの想像に難くないかもしれませんが，この大学でこのような立場で務める機会を頂くことは，光栄であると同時にへりくだる思いがします。この大学はわたしの愛する場所です。自分が先人たちに遠く及ばないことは承知しておりますが，わたしが深く信頼している方々によってこの決定がなされたことに安堵していますし，わたしはこの大学の運営状況には非常に好感を持っています。」

この任務を受ける備えができるよう，サミュエルソン氏が自分を助けてくれた，とワーゼン氏は言う。「サミュエルソン学長には，組織関係でも個人的にも感謝をお伝えしたいと思います。明るい展望を持つ基盤となるような環境を学内に築いてくださいましたし，個人的にはわたしの良き助言者でした。」

また，ワーゼン氏はユタ州プロボのキャンパスについてこう言っている。「BYUは独特の場所です。大学理事会が大学の総体的な展望を決めますから，わたしは抜本的な改変や新たな方策作りが必要とは考えていません。しかし同時に，現状維持のためのみにこのような任務を与えられる者はいないということも，承知しています。」

ワーゼン氏は次の点を強調している。「もう一つ皆さんに知ってほしいのは，わたしがBYUを愛しているということです。わたしは頭のてっぺんから足の先まで，BYUの人間です。学部生として入学し，本学の法科大学院に進学しました。人生の半分以上をこの大学で過ごしてきたのです。それは，わたしにとってすばらしい機会となっています。しかし同時に，自分より広い展望や見識を持っておられる方々にも参画してもらうようにすべきだと感じています。」

ワーゼン氏はBYUの法学関連のヒュー・W・コルトン教授職でもあり，特に連邦インディアン法を専門としている。かつてフルブライト奨学生であり，合衆国最高裁判所のバイロン・R・ホワイト判事および，D.C.巡回裁判所を対象とする合衆国控訴裁判所のマルコム・R・ウィルキー判事の書記官を務めた。また，フェニックス所在のジェニングス・ストロウス・サーモン法律事務所の副代理人でもあった。

ワーゼン氏はユタ州カーボン郡に生まれ，ユタ東大学で準学士号を取得。同大学ではバスケットボールチームの副キャプテンだった。また，同大学在学中，夏期はユタ州ワッツにあるプラトー鉱山で炭坑作業員として地下で働いた。

ワーゼン氏はBYUで学士号と法学博士号を取得した。現在，末日聖徒イエス・キリスト教会の地域七十人を務めている。ワーゼン氏とその妻ペギー・シーリー・ワーゼン氏には，3人の子供と一人の孫がいる。

サミュエルソン学長は，研究職では教授，学部長，大学の副学長という華々しいキャリアを積み，インターマウンテン・ヘルスケア社で上級副社長を務めた後，1994年に末日聖徒イエス・キリスト教会七十人定員会の会員として奉仕する召しを受け，2011年10月1日に名誉中央幹部の称号を授与された。2003年にBYU学長に任命されたときには七十人会長会の一員であった。

BYUは，末日聖徒イエス・キリスト教会が所有し，任命された大学理事会を通して運営している私立大学である。3万4,000人以上の学生を擁し，宗教系の大学ではアメリカ合衆国最大の大学とみなされ，アメリカ合衆国最大の私立大学の一つである。本部キャンパスはプロボ，サテライトキャンパスはソルトレーク・シティーとエルサレムにある。姉妹校も，ハワイ州とアイダホ州にある。