末日聖徒の女性たちによる過去185年の講演内容が収められた書籍が、末日聖徒イエス・キリスト教会、教会歴史部の出版部門であるチャーチ・ヒストリアンズ・プレスから刊行された。「説教台から」というタイトルのこの書籍は、教会歴史委員であるジェニファー・リーダーとケイト・ホルブルックにより編纂され、教会設立当初から今日に至るモルモン女性の54の講演を厳選して収めている。
リーダーは熱意を込めて次のように語った。「1831年から2016年まで、各年代からいくつかの話を選びました。古くはエマ・スミスから、聖徒たちをニューヨーク州コールスビルからオハイオ州カートランドへと導いたルーシー・マック・スミス、カートランドでのエリザべス・アン・ホイットニー、ユタ準州を旅して回ったエライザ・R・スノーまで、数々の話の中から厳選しました。この女性たちには語るべきことがありました。」
「この本に収められた54の講演からは、教会の歴史を通して語られてきた、女性の価値を訴える意見、神に関する事柄への女性たちの思いと彼女たちの見識、といったさまざまな知恵が収められています。世界中の女性の声を世に知らしめることは私たちにとって非常に重要でした」とボルブルックは語った。
「南アフリカのジュディ・ブラマー、西アフリカのグラディス・シタティをはじめ、さまざまな国々の女性たちの講演を収めています」とリーダーは述べた。
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それぞれの講演には紹介文と注釈が付け加えられ、歴史的背景を理解できるようになっている。教会の歴史初期の話については、これまで一度も出版されたことのないものが多く含まれている。
「1842年3月にイリノイ州ノーブ―において扶助協会が組織されるまで、教会の女性が互いに、あるいは教会の会員全員に、教義について話したり、勧めたりする機会はありませんでした」とリーダーは説明した。
「それぞれの時代から、探せるだけの女性の講演の記録を見つけ出し、どれを掲載するべきかについて、導きを求め熱心に祈りました」とホルブルックは語った。
ホルブルックはさらに次のように述べた。「女性たちの語った言葉とその中にある知恵を発見できたことに感動を覚えます。本として刊行されたことで、他の人々が私と同じような発見をし、満たされるであろうことを考えると感動を抑えられません。」
「モルモンの女性が、彼女たちの信仰について彼女たち自身の経験から語っています。モルモンは記録をつける民でもあります。そのような理由から、他の慣行と比べてもより多くのモルモンの女性の声が入手できたのです。」
末日聖徒の女性指導者についてよく知っている人々は、べレ・S・スパフォード、アーデス・G・カップ、エレイン・L・ジャック、チエコ・N・オカザキ、ジュリー・B・ベック、ボニーD・パーキン、シェリー・L・デュー、バージニア・H・ピアースといった現代の女性指導者たちによって語られた数々の重要な話が掲載されていることに、感謝の気持ちを抱くであろう。
リーダーは次のように説明した。「私たちは、ほこりをかぶった古い扶助協会の議事録を隅から隅まで探しました。過去の新聞、雑誌、日記帳、総大会の記録とBYU(ブリガム・ヤング大学)ウーマンズ・カンファレンスの記録を読み漁りました。オンラインでも記録を探しました。モルモンの女性がこれまで耳にしたことのなかった話を探すためにあらゆる手を尽くしました。」
「私の一番の収穫はエレノア・ジョージアナ・ジョーンズの話を発見できたことです」とリーダーは語った。「ジョーンズは、ソルトレイクシティ第11ワードの若い女性で話をし、それがウーマンズ・エクスポネント(Women's Exponent)に掲載されました。」
リーダーとホルブルックは、ジョーンズについて詳細を知るために国勢調査を調べたという。
「この書籍が作り出す重要な役割とは、末日聖徒の女性の声を生き生きしたものとし、価値を高め、存在をより明らかにすることにあります。書籍の中の女性たちは、福音の教義に対する私たちの理解に新しい光をもたらしてくれます」とホルブルックは語った。
「エルビラ・バーニーは1889年にユタ州女性選挙権連盟(Utah Women's Suffrage Association)で講演しました。彼女は、モルモンの女性が教会と地域の双方において重要な貢献ができることを実践した女性でした」とリーダーは語る。
「神の王国を築き、福音を実践して生活するために女性がどれほど貢献してきたかを語らずに、教会歴史は語れません」とホルブルックは言及した。
この書籍のボーナス版がオンラインの電子書籍で無料購読可能である。約1年後に全ページがオンラインで無料購読できるようになる。
チャーチ・ヒストリアンズ・プレスからは、ジョセフ・スミス・ペーパー、19世紀の扶助協会歴史の年代別記録集が出版されており、どちらもオンラインで無料で購読できる。