ニュースリリース

末日聖徒イエス・キリスト教会の二つの神殿、長老派教会のステンドグラスを救う

 

ユタ州プロボ市にあるシティーセンター神殿を訪れると、1階の表玄関を入ったところにあるステンドグラスが目に飛び込んでくる。救い主が羊を抱えている姿を描写したものだ。背面からの光を受けて輝くその大きなステンドグラスは、神殿内にある美術品の中でも息を飲み込む美しさである。

               

プロボ・シティーセンター神殿の表玄関。写真提供 モルモンニューズルーム

このステンドグラス、実は、100年の歴史がある。そして、これと対になるステンドグラスが、奉献されたばかりのワイオミング州スターバレー神殿に存在する。

ステンドグラスは、プロボ・シティーセンター神殿と同様に悲劇から救われた。プロボ・シティー神殿の前身プロボ・タバナクルは、火事によって焼け落ちたが、教会は灰と化した歴史的建築物を美しい神殿へと再構築した。

ニューヨーク市アストリアにある長老派教会は、1920年代に建設された歴史的建造物が建つ土地を売却しなければならなくなった。あるアートディーラーが、6枚セットのステンドグラスを買い取り、破壊から守ったのであった。どれも聖書の一場面からのキリストを描写したもので、キリストを描いた美しいステンドグラスのセットは、1900年代初頭、当時真新しかった教会の建物のために、地元の会員たちの資金援助によって会員たちの手で製作された。

しかし、2008年になると、1950年代には1200人いた会員が訪れることはなくなった。数えるほどになった会員たちは、歴史的建造物を売却することを決めた。現在、建物は全壊し、高齢者居住施設となっている。(記事提供:デゼレトニュース

ステンドグラスを買い取ったアートディーラーは、それを末日聖徒のアートコレクターに売却した。そして、6枚うちの2枚がこのアートコレクターによって末日聖徒イエス・キリスト教会に寄付されたのである。

アシュリー・ウィタカーは、ブリガム・ヤング大学(BYU)美術館で宗教芸術の学芸員をしている。「これらのステンドグラス式窓やアートは、牧師から聞いた聖典の内容を思い起こさせるために重要な役割を果たしていました。光が射しこんでくることはキリストの光を象徴するものでもあり、キリストの教えが真実で、彼自身が道であり、真理であり、命であることを象徴的に表しています。」とデゼレトニュースに語った。

キリストが子羊を抱いている様子を描写したステンドグラスは、プロボ・シティーセンター神殿に新しい居場所を見出した。プロボ・シティーセンター神殿内の窓枠に取り付けるために、地元の職人によってごくわずかな修理が施された。扉を叩いているキリストを描写したもう一つのステンドグラスは、つい最近ワイオミング州スターバレー神殿でデビューを果たした。

               

ワイオミング州スターバレー神殿の入り口。写真提供 モルモンニューズルーム

2016年10月30日に奉献されたワイオミング州スターバレー神殿は、表玄関を入ったところ、受付の背後にステンドグラスが施された。背面から1000個のLEDライトが照らす絵を見て、ワイオミング州アフトンステーク会長マーク・テイラーは、「ライトを点灯した瞬間、息をのむ光景が見られます。」とデゼレトニュースに語った。

悲劇から救われたこの二つのステンドグラスは、宗教画としての美と歴史観を神殿にもたらす。悲劇的末論から回復され優美に飾られたステンドグラスは、双方の神殿に非常に特別な感覚を加えただけでなく、他の宗教美術に対する敬意をも表現している。

BYU美術館とウィタカー女史は、このステンドグラスのオリジナルアーティストを探るため、長老派教会の元会員であるロバート・シングルトンにコンタクトをとった。BYU美術館へ送られてきた電子メールの回答には、次のように書かれていた。

         

「アルトリアの長老派教会にあったステンドグラスに興味を示し、それに再び息を吹き込んでくださったことに対する感謝の気持ちを的確に表現できる言葉が見つかりません。このような詩の描写があります。「勝利がまれであればあるほど、その心地よさを満喫できる」。歴史は盛衰します。すべての事柄がよい土壌の上におかれ、開墾されたとき、未来が見えてきます。」

キリストと井戸の女を描写した第3のステンドグラスは、BYU美術館の『主を讃える』展に展示されている。一般公開、入場無料。

写真キャプション:第3のステンドグラス、キリストと井戸の女は、BYU美術館で展示公開されている。写真提供:moa.byu.edu.

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.