ニュースリリース

歴史的奴隷解放局プロジェクトが完了する

ほぼ200万人分の南北戦争時代の記録が索引作成された

「南北戦争時代の名前が索引作成されている今,わたしたちは,アフリカ系アメリカ人が自分の家族を発見して,再び家族とつながるためにデジタル記録の検索方法を教えることに力を注いでいきます。」とファミリーサーチのマーケティングマネージャーであるトム・リードは述べた。末日聖徒イエス・キリスト教会が後援しているファミリーサーチは,世界で最も大きな系図組織である。ファミリーサーチは,解放後に直接収集されたアフリカ系アメリカ人の何百万人にも上る名前の索引作成を行う奴隷解放局プロジェクトを完了させたことを発表した。

この前例のない索引作成は,これまでの歴史の中で失われていた先祖を,アフリカ系アメリカ人がデジタル処理で検索できるようにするものである。奴隷解放の日を祝う「ジューンティーンス」の150周年記念日に,カリフォルニア州アフリカ系アメリカ人博物館の全国記者会見にてこのプロジェクトが発表されてから,約一年で完了した。

この一年間,南北戦争時代の記録からかつての奴隷と移民約180万人分の名前を抽出するために,約19,000人のボランティアがアメリカ合衆国とカナダの各地からプロジェクトに参加した。

プロジェクトの成功の鍵は,アフリカ系アメリカ人歴史・系図協会(AAHGS) の全国の支部やスミソニアン博物館,またプロジェクトを成功に導くための100以上の索引作成イベントで索引作成に協力した末日聖徒イエス・キリスト教会のワード/支部の地元のモルモンである。

また,ファミリーサーチはテレビの連続番組「ルーツ」のプレミア試写会と同時に,プロジェクトの最後の一押しとしてソーシャルメディアキャンペーンを通じて5月にHISTORY®と提携した。

「貴重な提携先に加えて,このプロジェクトは献身的な系図学者,宗教団体,大学に受け入れられ,さらにはイーグルスカウトのプロジェクトの中心ともなりました」とリードは加えて述べた。「わたしたちは皆,この重要な歴史の一こまに命を与え,このアフリカ系アメリカ人の勇気ある世代に光を当てることに緊急性を感じたのです。」

AAHGSアトランタ州メトロ支部のウィリアム・デュラントは次のように語った。「奴隷解放局の記録の索引作成を行うことで,奴隷という身分から新たな生活を始めた先祖の苦労に対して『身近で個人的な』つながりを持つことができます。自分自身の探究を準備するのに役立ち,記録と,その形式や言い回しに慣れ,どこで名前を検索すべきか予め知っておくことで,時間を節約することになります。」

このプロジェクトは,2016年9月,ワシントンD.C.のスミソニアンアフリカ系アメリカ人歴史文化国立博物館(NMAAHC)の開館と同時に完了する。記録の形式的な譲渡は年内に行われる。また,その時点で,全ての記録が無償にてオンラインで検索できるよう一般公開される。

「系図コミュニティーはこれらの記録を完全に採用しています」とNMAAHCの系図スペシャリストであるホリス・ジェントリーは述べた。「アフリカ系アメリカ人の系図学者が奴隷解放局プロジェクトに対して非常に大きな期待を寄せているのが分かります。このプロジェクトは,大規模な連邦記録から先祖を見つけ,記録上で自由と奴隷の溝を埋めるという,非常に大きな可能性があります。」

「奴隷解放局プロジェクトはアフリカ系アメリカ人のための系図の構造をまさに変えることとなるでしょう」とアフリカ系アメリカ人歴史系図協会の会長であるシェリー・キャンプは語った。 

南北戦争の終結の際,1865年の議会命令の下で組織された奴隷解放局は,解放された奴隷に援助を提供した。これらの議事録の手書きの記録には,婚姻届け,病院や患者の記録簿,教育への取り組み,国勢調査リスト,労働契約および証書または研修の書類や,その他の記録が含まれている。この記録は15の州とコロンビア特別区で集められた。

プロジェクトは完了しているものの,調停訴訟手続きを経る必要があるため,全ての記録が公開されるのは数か月以上先になる。

「索引作成された情報の正確性を確保するため,一つの文書に対して二人のボランティアが索引をつけます。これら二人のボランティアの入力に相違があった場合は,裁定人と呼ばれる第三の,経験豊富なボランティアが審査します」とファミリーサーチのマイケル・ジャドソンは説明した。「裁定人は,正しく索引作成されたデータを選ぶか,どちらも正しいと思えないときには,自分で情報を追加します。」

プロジェクトの事務局は,初期の索引作成プロジェクトの結果,さらに多くの記録が発見されていると報告している。今回発見された記録はDiscoverFreedmen.orgから索引作成のために利用できるようになる。完了すると,スミソニアン博物館のコレクションにも追加され,オンライン上で利用できるようになる。

「わたしたちの主要な信条の一つは,家族は永遠に結ばれることができ,先祖の犠牲と喜び,そして彼らが歩んだ道を知ることが,自分は何者であり,何を達成できるかを知る助けとなるというものです」と,一年前に奴隷解放局プロジェクトを立ち上げるためにロサンゼルスで記者会見を行った,教会の十二使徒定員会,のD・トッド・クリストファーソン長老は語った。 

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