ニュースリリース

【全国奉仕の日2019】いつも「奉仕の日」

ホームレス支援の炊き出しと福祉施設の清掃 ─ 名古屋・福徳ワードの教会員たち

 

5月13日(火),扶助協会*1の女性たちが福徳ワード*2の礼拝堂に到着し始めたとき、激しい雨が降り始めた。すぐに、佐藤美智子姉妹*3と古川宮姉妹は食料品をテーブルに降ろし、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんを切り始めた。 他の姉妹たちもすぐに参加した。彼らはその晩にホームレスの方々にカレーライスを提供するために今日も袖をまくる。

*1─末日聖徒イエス・キリスト教会の18歳以上の女性会員で構成される世界最大(700万人以上)の女性団体。「慈愛はいつまでも絶えることはない」をモットーに,慈善奉仕など様々な活動を行う

*2─ワードとは,地域の教会が管轄する一定の地理的範囲「教区」を意味する

*3─教会では,すべての人が神の子供たちであるとの教えから,男性を兄弟(Brother),女性を姉妹(Sister)と呼称する

水野小弓姉妹は、今日の活動が年一回の全国奉仕の日にあたることもあり、「今夜の食事は少し豪勢になりますね。」と微笑んだ。「今日は具沢山のカレーにゆで卵をトッピングして、より特別なものにします。 毎月第二火曜日にホームレスの方々に食事を提供しています。」と彼女は続けた。「『オアシス』*4のボランティアグループと協力しています。 ホームレスの方々が雨の中で食事をしなくてもよいように、私たちは高速道路の下でお食事を提供します。 ボランティアセンターの方々が毎週彼らに食事を提供して下さっていて、他のグループや個人の方がボランティアに参加していて、調整し合って食事を提供しています。」

*4─名古屋のホームレス支援グループ https://voloasis.jimdo.com/

「食事は集まった食材も考慮して、色々な物を作ります。先月はお弁当にしました。」と水野姉妹は付け加えた。「教会の方々がほとんどの食料品を寄付して下さいますが、教会員ではない方も寄付をしてくださいます。」災害用アルファ米の箱がいっぱい入った棚を、指差して、彼女は続けた。 「『オアシス』では『セカンドハーベスト』から食料品を譲り受けることがあります。調理をして提供できる物は、私達が引き取って調理をします。教会には大きな鍋や釜があるので、私達はそれを活用して、とても良い連携した奉仕ができます。」

4時間後、数人の男性が教会に到着した。暖かい食べ物を車に積みながら、ビショップリック第二顧問の堀口朋彦兄弟は、ワードがその週に二つの奉仕活動をしていたことを説明してくれた。「毎月ホームレスの方々に食糧を供給しはじめて3年になりますが、他にもプロジェクトがあります。5月と12月の年2回、近くの身障者用施設の床を掃除します。これはもう20年近くになりますね。」

*5─セカンドハーベストジャパン:「すべての人に,食べ物を」のキャッチフレーズでフードバンク活動に取り組むNPO法人 http://2hj.org/

配布場所の陸橋の下でこのグループに約20人の他の会員が加わった。彼らはすぐにテーブルを設置し、ほどなくしてプライマリーの子供たちは、若い男性や若い女性と共に、あつあつのカレーライスをお皿によそった。お隣の支部である高畑ワードがこの活動に参加し、お菓子や飲み物を提供した。準備が整うと、約100人が1人ずつ、バナナ、おやつ、飲み物、ゆで卵入りカレー、そしてクッキーを受取った。

食事の提供を受けた一人が自分の友人を教会員のところに引っぱっていき、冗談で、彼は教会に入りたかったんだと言った。教会に入らなくても食事を食べられることを知ると、彼は安心した。その男性は、続けて次のように説明した。「失業して1年以上たったんだよ。最初は、毎日仕事を探すために一生懸命努力した。土方やってたんだよね。でもだんだん仕事にあり付けなくてものすごいへこんだよ。名古屋じゃ土方の仕事にありつくのは難しい。」彼は、名古屋には炊き出しが数か所あると言い、緊急の炊き出しもあることも教えてくれた。 「あなたたちが目の当たりにする俺たちは皆、毎晩炊き出しを渡り歩いているんだ。目を見りゃわかるさ。奴らみんな失望しているね。」

食べ物がなくなり、教会員たちが去り始める中、失業中の建設労働者の方々が奉仕者に歩み寄り、奉仕活動への感謝を伝えていた。それを見ながら山口美喜子姉妹は水野姉妹を差して「これ全部、彼女が頑張ってくれて出来たことです。」と教えてくれた。 「彼女がボランティアグループに連絡を取り、これを始めたんです。」水野姉妹に筆者が、教会でどんな奉仕をしているかを尋ねると、「ただの日曜学校教師ですよ」と控え目に答える。彼女はしかし,イエス・キリストの教えに喜んで従い,頼まれずとも飢えた者を養う特別な人に見えた。

5月18日(土)、全国の奉仕の日、水野姉妹と彼女の家族がワードの他の会員たちと合流し、障害者施設の床を掃除した。福徳ワードの会員は、何年も前から奉仕活動を続けてきた。彼女は言う「福徳ワードで奉仕の日はいつもです」。

末日聖徒イエス・キリスト教会は、これらの全国奉仕の日の活動を、日本への贈り物ととらえている。北海道から沖縄まで170の活動が予定されている。人々に仕えるという主イエス・キリストの教えに従って実行し、地域社会のの人々と一緒に愛と善意を育み、日本の生活をより良くするための機会を提供するものである。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.