米国の10代の若者の自殺率が増加している。しかし、米国疾病対策センター(CDC)によると、地域の環境で自殺を予防することができるという。
十代の自殺防止対策にユタ州知事が特別委員会を設置:モルモンの使徒が支援を提供
水曜日、ユタ州議会議事堂でゲイリー・ハーバート知事は十代の自殺対策のために地域特別委員会を発足させたことを発表した。
「わたしたちはすべての命が大切であると信じています。自殺について話すのは容易なことではありませんが、話すことによって自殺を防止しなければなりません。自殺防止対策においてすべての人に果たす役割があります。何らかの方法で自殺防止に貢献できるのです。若者の人生がより良いものとなるように、わたしたちすべてにできることがあります」とハーバート知事は述べた。
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末日聖徒イエス・キリスト教会十二使徒定員会のロナルド・A・ラズバンド長老は、今回の特別委員会のメンバーとして市民指導者らに加わった。ラズバンド長老は教会が十代の若者の自殺防止に向けた努力を支援していることを伝えた。
「ユタ州には地域住民が助け合って来たという歴史があります。わたしたちは以前、困難な問題に対しても協力して立ち向かってきました。今日あるような問題に対しても、働きかけを行い、人々の暮らしを良くすることができます。この偉大な国の中で良いモデルを示すこともできるのです」と記者会見でラズバンド長老は述べた。
記者会見後にラズバンド長老は、「一人で寂しい思いをしている人、拒絶されていると感じている人、何らかの理由で自殺すれば問題が解決すると思っている人にお伝えします。皆さんは愛され、価値のある存在で、わたしたちは皆さんのことを大切に思っています。どうか誰かに悩みを話してください。一人で苦しむ必要はありません。わたしたちは皆さんを愛し、皆さんを必要としています」と語った。
ハーバート知事は、10代の若者の健康と安全を促進し、自殺防止を最優先にしたプログラムとして何ができるかを委員会で決議するようにと指示を出した。こうすることで、地域住民を巻き込み、地域の支援を得ながら活動することによって成果を上げようとしている。知事は、2018年のユタ州立法議会で検討できるように、2月15日までに推奨案を出すように特別委員会に指示した。
特別委員会の議長はスペンサー・コックス副知事とユタ州代議士スティーブン・エライアソンが務め、委員会のメンバーにはユタ州のスチュアート・アダムズ上院議員、ユタ州公立学校教育長のシドニー・ディクソン、ユタ大学のダグ・グレイ、インターマウンテン・ヘルスケアのCEO兼社長のマーク・ハリソン、米国自殺予防財団地域ディレクターのタリン・アイケン・ハイアット、ラリー・H・ミラーグループのオーナー兼会長のゲイル・ミラー、ユタ州福祉部自殺防止対策コーディネーターのキム・マイアース、末日聖徒イエス・キリスト教会十二使徒定員会のロナルド・A・ラズバンド長老、KSL放送局の副社長兼本部長タニア・ヴィア、ユタ大学のユタ神経精神医学研究所常任理事のロス・ヴァン・ヴィラケン、イクオリティ・ユタの専務取締役トロイ・ウィリアムズが含まれている。
「多くの皆さんと同様、わたしの人生も自殺や自殺未遂によって影響を受けてきました。わたしたちはすべての人が個人の尊厳や独自性を認められるべきであり、すべての子どもが自分は家族の一員であるという帰属意識を持ち、学校は安全な場所であるべきで、脅威のない環境で育つ権利があると考えています」とゲイル・ミラーは述べた。ミラーはユタ州いじめ撲滅連合の会員でもある。
教会指導者らは、いじめがなく、仲間外れにされる心配のない地域社会を育てる必要性について強調してきた。教会は青少年の安全と健康促進のための地域努力を支援し、神のすべての子どもたちに対して敬意と愛を示してきた。
ラズバンド長老は、知事が新しく設置した委員会を含めいじめ対策に向けた努力に対して教会が引き続き支援する用意があることを述べた。
「わたしたちは、教会員だけに対してではなく、教会、学校、社会、そして州全体のあらゆる場所において、できることすべてを行います。わたしたちは一丸となってこの問題に対処しなければなりません。末日聖徒イエス・キリスト教会は、この重大な問題に対して地域社会で喜んで貢献するつもりです」とラズバンド長老は述べた。
自殺と自殺防止に関する教会の声明とリソースは以下の通り。
わたしたちの家庭、学校、教会、地域社会で自殺は重要な問題です。これを解決する方法は1つではなく、また簡単でもありません。
人生で対処し切れない試練に直面したとき、わたしたちは非常に大きなストレスを感じることがあります。精神的苦痛に耐え切れなくなったとき、人の思考能力は鈍り、死だけが残された道であるかのように考えることがあります。誰かが重大な兆候を示す場合、メンタルヘルスの専門家や緊急サービスの助けをすぐに受けるべきです。
自殺は非常に複雑な問題です。専門家は、不安、うつ病、脳の化学的不均衡など、絶望感にさいなまれ自制心を失わせる複数の因子が自殺の原因になると指摘しています。自殺を考える人が直面した状況を完全に把握することはできないことを理解し、自殺について話すときはその内容に注意しなければなりません。
兄弟姉妹の皆さん、精神的、情緒的、身体的など、どのような苦しみを抱えていても、貴い命を絶つことを選んではなりません!神を信頼してください。その愛にすがって堪え忍んでください。いつか日は輝かしく明け、死すべき世の影が消えることを知っていてください。
「うわさ話、人に対する嫌悪感、無視、嘲笑、恨み、人を傷つけたいという望み、そのようなことがあれば、すぐに止めてください!」
「あきらめないで!」(教会の子供向け雑誌「フレンド」に掲載された記事)
知っている人がすごく悲しんでいたら、彼らの友達になってあげてください。少しの親切を示すだけで、大きな影響が表れます。助けを得てください。親、教師、その他の信頼できる大人と話すように勧め、付き添ってあげてください。一緒に楽しいことをしようと誘い続けてください。
「うつ病に対処する」(教会の青少年向け雑誌「ニューエラ」に掲載された記事)
うつ病になったら、それは自分が弱い人間であるからだと思う必要はなく、恥ずかしがったり隠したりする必要もないことを知ってください。残念ながら、うつ病やその他の精神疾患には偏見が付きまといます。そのため、うつ病になると偏見の目が向けられたり、仲間外れにされることがよくあり、そのために助けを得ることを躊躇することがあります。
「自殺を理解する」(教会の青少年向け雑誌「ニューエラ」に掲載された記事)
大きな絶望感を感じたり、失望を伴ううつ病になると、死ぬことだけが苦痛から解放される唯一の方法であるかのように感じ、その思いにとらわれてしまうことがあります。
しかし、自殺を考えるほとんどの人は実際に死にたいわけではありません。苦痛から逃れたいだけなのです。自殺をほのめかす話や行動は、助けを求める心の叫びであることが多くあります。
「自殺:知っていること、知らないこと」:M・ラッセル・バラード会長代理
愛する人が自殺したときの心配や苦しみを経験している人のことを考えるとき、わたしは主が生きているわたしたちに与えてくださった約束と祝福によって大きな慰めを受け、信仰を持つことができます。「わたしは平安をあなたがたに残して行く。わたしの平安をあなたがたに与える。わたしが与えるのは、世が与えるようなものとは異なる。あなたがたは心を騒がせるな、またおじけるな。」(ヨハネ 14:27)