2021年5月16日、郡山支部大会において、郡山地方部白河支部がアジア北地域*1会長会より承認されたことが発表された。
2017年の宣教師派遣から、グループとしての認可、自分たちの集会所への感謝があふれた奉献式。信仰を持ってたゆまず歩んできた会員と宣教師たちが、喜びの日を迎えた。
<白河での伝道開始>
この地で伝道が始まったのは2017年10月、最初の宣教師としてハスキンス長老*2とジョンソン長老が赴任してからである。
当初、宣教師アパートには冷蔵庫や洗濯機はもちろん家具もない状態で、2人の長老は伝道を始めた。
1ヶ月後にはさらに2人の長老が赴任してきた。2018年1月1日、4人の長老は南湖公園の近くにある山に登り、白河市とそこに住む人たちがイエス・キリストの福音に心を開くようにと奉献の祈りを捧げた。
この祈りから3週間後、1月21日に初めてのバプテスマが行われた。2019年には姉妹宣教師2人が赴任してきて、会員たちの伝道への意気込みはさらに強くなった。
<待ちに待った集会所>
そして白河市の会員たちが白河グループとして認可され、9ヶ月後の2020年7月5日、新たに集会所として借り上げた建物が奉献された。
伝道初期の頃、日曜日の集会やレッスンは公園で行い、その後は公民館等を借りていた。集会所借り上げの発表があった際、会員からは「待ちに待った私たちの集会所。これでやっと気兼ねなく讃美歌が歌える!」と喜びの声が上がった。
伝道開始から集会所奉献までの2年9ヶ月、38名の専任宣教師の熱心な働きと、会員たちのリフェロー*3があった。また郡山支部会長の椎野也寸友会長は月に何度も、郡山から約40km離れた白河を訪問し、多くの郡山支部の会員も宣教師と協力しながら、バプテスマ*4を受けた白河の会員と信頼関係を築いていった。
奉献式には、栗城健至郡山地方部会長と椎野会長も出席し、関口治東京北伝道部会長が、白河市での伝道がさらに前進するよう特別な奉献の祈りを捧げた。
このたびの白河支部の承認は、この地で信仰を持って歩み、伝道に励んできた会員たちにとって大きな喜びとなった。
新しく召された小野寺健支部会長は「現在の会員数はまだ15名ですが、とてもアットホームな温かい雰囲気のある支部です。会員と宣教師が共に一致して働き、すべての人を受け入れ、支部を大きくして行きたいです。家族歴史にも力を入れていき、神殿*5がオープンしたら、皆で参入したいです」と抱負を語った。
【交通の要所として古来より知られてきた白河市】
福島県南部に位置する白河市は「みちのくの玄関口」として知られ、古来より交通の要所として栄えてきた。奥州三関の一つである「白河の関」は8世紀の文献にすでに見られ、奈良時代から平安時代頃に機能していた国境の関で、当時は人や物資の往来を取りしまる機能を果たしていたと考えられている。その土地の重要性から、江戸時代は初代を除き、譜代大名や徳川家の親藩が治めた。
地形は西に那須山系、南に那須高原があり、夏は涼しく、雪も少ない気候から比較的過ごしやすい地域として知られている。人口約58,000人(2021年4月)。
*1 アジア北地域 教会を管理運営する地理上の区割りにおいて日本が所属する地域
*2 長老 「長老」とは末日聖徒イエス・キリスト教会の神権指導者に与えられている称号
*3 リフェロー 福音を学びたい人を見つけて宣教師に紹介する行為
*4 バプテスマ 教会に入るために受ける洗礼の儀式。罪の赦しを受け、福音に従って生活するという聖約をかわす
*5 神殿 家族として結ばれ、イエス・キリストの教えを学ぶための儀式を行う神聖な建物。日本には東京、福岡、北海道にある(現在沖縄に建設中)