「福音を基にした識字学習プログラム」，家族を強めるために，シエラレオネで導入される

イエス・キリストの福音を教えながら識字能力を向上させることを目的としたパイロット・プログラムが，シエラレオネにおいて始まった。

「文字を読むことができると〔できない人〕には想像すらできないアイデアに満ちた世界が広がります」と末日聖徒イエス・キリスト教会の中央扶助協会会長のジーン・B・ビンガム姉妹は述べた。

ビンガム姉妹は夫のブルースと共に，教会が行う「福音を基にした識字学習プログラム」の実施を支援するために，6月初旬，西アフリカの国，シエラレオネを訪れた。6月5日から16日にかけて，ビンガム夫妻はシエラレオネの，フリータウン，ケネマ，ボー，およびその他の町の地域社会を訪れた。

教会は識字率の低い国々において，福音の原則を教えながら識字を向上させるパイロット・プログラムを開発している。シエラレオネにおいては，福音をしっかりと理解し実践できるようになるために必要な識字学習のツールを持っていない教会員が多くいる。

このプログラムはどう機能するのか

「福音を基にした識字学習とは，自分の子供たちや隣人たちに福音の原則を教えることができるよう福音の原則を……理解できるように，識字を学習するということです」と，プロジェクトマネージャーのメリッサ・ホークレーは説明した。

学習者は日曜日に「福音を基にした識字」を教える教師に会い，福音の原則を学びながら，文字や数字，単語の読み方を学び始める。また，学習者たちは，1週間を通して読み書きを練習し，学んでいることを家族に教えるように勧められている。

プロジェクトマネージャーのケイソン・カリデンは次のように語った。「福音を基にした識字学習の最初の部分は，絵を用いたレッスンです。福音の原則，あるいは聖書やモルモン書にある福音に関する物語を表すのに絵が中心的な役割を果たしているからです。」

彼は続けて次のように述べた。「絵を用いたレッスンの後に，文字や文字を組み合わせて単語を形成する学習に移行することができます。」

ホークレーは，この学習は末日聖徒が自分たちのユニットで奉仕するうえで役立つだけでなく，家の外で働くうえで必要なスキルを培ううえでも役立つと述べている。

教会の女性組織の世界的な指導者であるビンガム姉妹は次のように述べた。「何年かわたしは第二外国語として英語を教えました。わたしが教えていた生徒の中には，あまり読み書きができない生徒がいました。彼らは本当に読み書きに苦労していましたので，彼らが〔新たな〕可能性への扉を開けることができるよう助けることは大きな喜びでした。」

「福音を基にした識字学習」のパイロット・プログラムの主な目標の一つは家族を強めることである。ビンガム姉妹は次のように述べた。「扶助協会において，わたしたちは世界中で姉妹のきずなでつながっています。『福音を基にした識字学習プログラム』によって強められた扶助協会の力が姉妹たち一人一人にとって最大限の可能性に到達できる助けとなるのを是非とも目にしたいです。」

ビンガム姉妹は次のように付け加えた。「『福音を基にした識字学習プログラム』に関してすばらしいと思うことの一つは，学習者が指導者になるということです。そして，御存じのように，指導者は地域社会全体に影響を与えるのです。」

ビンガム姉妹はまた，地元の教会指導者のための訓練にも参加し，滞在中，幾人かの末日聖徒の家庭を訪問してミニスタリングを行った。

ケネマでは，ビンガム姉妹は地元の支部の扶助協会会長でシングルマザーのジュリエット・ヌマ姉妹を訪問した。彼女は現在，「福音を基にした識字学習プログラム」に参加している。

ビンガム姉妹は次のように述べた。「ヌマ姉妹は読み書きができなかったので，この召しを果たせるかとても不安でした。実際，彼女が集う支部の姉妹たちの中には，彼女の指導力に懸念があることを口にする人々もいましたので……ジュリエットは『福音を基にした識字学習プログラム』に参加するよう勧めを受けました。そのプログラムでの学習を通じて，彼女は自分の召しを果たすことに自信を得ることができました。彼女の成長を見ることができたことはすばらしいです。」

ビンガム姉妹は次のように感想を述べた。「『福音を基にした識字学習プログラム』は人生を変えることができます。わたしはここで目にした女性たちが，いかに指導者になっていったかを目にしてきました。わたしは彼女たちが信仰をもってどのように地域社会を強めているのかを知ることができました。彼女たちは実にほんとうに世の中を変えることができるのです。」