人道支援活動を行う末日聖徒イエス・キリスト教会の夫婦宣教師ジェンセン長老・姉妹は、2017年中旬、井戸を掘る活動に対し承認を得た。彼らはケニアの身体障害者施設(APDK)の管理者と会い、ケニア・モンバサで給水支援を行うことが決まった。
夫婦宣教師は水文学者の報告書を手に、ケニア人支援者ケネスと共にリハビリテーション施設に「井戸掘りプロジェクトを中止しなければならない」という内容の悪いニュースを伝える準備をしていた。しかし、施設の人々が水を必要としていることは、イスラエルの子たちと同じであると伝えるために、ケネスはこのように話し始めた。「モーセは岩を打つと、そこから水が出ました。主はイスラエルの子らを愛したように皆さんを愛し、皆さんにも水を与えようとしていらっしゃいます」と。
ケネスの信仰についての話の後、夫婦宣教師は互いに顔を見合わせ、ケネスの自信と信仰を否定するわけにはいかなくなった。そして井戸掘りを進めるしかないと感じたという。当初、APDKの所長は、プロジェクトが失敗するかもしれないという恐れから、協力をためらっていた。彼らはすでに6つの井戸を掘り、失敗に終わっていたからである。
水文学者によると、必要とされる給水量を確保するには、10インチ(約25センチ)の井戸を掘り、8インチ(約20センチ)の管を用いる必要があるとされ、通常よりも大きな管が必要であることが伝えられた。しかし12インチ(約30センチ)の井戸を掘るように依頼を受けた掘削業者は、依頼よりも大きい16インチ(約40センチ)の井戸を掘り、深さ47メートルのところで飲める水を掘り当てた。さらに掘り続け、深さ55メートルで再び水が出たが、それは飲み水としては塩分の含有量が多すぎる水であった。
そこで掘削機を抜き、飲める水が得られた47メートルまでをコンクリートで埋めた。こうして出来上がった井戸からは、8時間に1万リットルの水が汲み上げられると試算された。ポンプが設置され、実際に水を汲み上げたところ、8時間に7万リットルの水が汲み上げられ、地元で必要とされる量に十分なだけでなく、近隣の病院にも分け与えることができるほどの水が継続して得られている。
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