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「全国奉仕の日」の活動の一環でボランティアたちを手伝って広島市の平和記念公園の清掃を行った後,山下和彦長老*と山下田鶴子姉妹は,何人かのボランティアたちとともに西条支部を訪れた。山下長老は末日聖徒イエス・キリスト教会アジア北地域会長会の第一顧問である。西条支部の澤祐介会長が,古谷美樹姉妹,岩永貴士兄弟,セス・プライス兄弟,宣教師のルーカス・ストック長老,ジェイコブ・パルー長老と共に,駅で山下長老たちを出迎え,近くのスポーツセンターに案内した。
山下長老はこの活動を楽しみにしていた。ボランティアたちが手助けをして精神的障がいを抱える子供たちがバスケットボールを行った。福岡大学のスポーツ科学の元教授であり,大学の女子バスケットボール部の監督でもあった山下長老はバスケットコートに再び立つことを心待ちにしていた。
山下長老たちはバスケットコートにて,ボランティアで行っているバスケットボールのコーチと指示を行うアシスタント,子供たちの母親たち,ならびに7名の熱心なバスケットボール選手たちとあいさつを交わした。7名の選手たちは全員やる気満々であった。ボランティアのコーチの指示に従って全員が輪になって立ち,準備体操を行った。体をほぐしてから,コーチの指示に従ってドリブル,パス,レイアップシュートなどの練習を行った。バスケットボールに熱心な生徒やボランティアたちはバスケットボールリングに向けてシュートを放った。それを見ていた親たちやほかのボランティアたちがシュートを打つたびに歓声をあげた。子供たちやボランティアたちはシュートが決まるたびに互いにハイタッチをした。「上手!」や「グッジョブ!」といった歓声が何度もあがった。
山下田鶴子姉妹は,夫である山下長老が体育館でバスケットボールをしたり,学生たちと談笑したりするのを眺めていた。山下姉妹は次のように話した。「主人はこうしたことを恋しく思っています。主人はコーチをするのが大好きでしたし,すばらしいチームでした。でも,わたしたちは離れる決断をしました。多くの試合は日曜日に開催されていましたので,わたしたちは主の戒めに従って安息日を聖く保つことを選びました。」
澤支部会長は,こうした活動が支部の会員たちにどのような恩恵をもたらしているのかという問いに対し,次のように答えた。「この活動は,会員や宣教師がイエス・キリストがされたように,人々の必要に応じて仕えることを学ぶ機会になっています。キリストは,一人一人をよく知り,彼らの必要に応じて仕え,教え,導かれました。わたしたちに求められているのは,5名のボランティアとバスケットシューズを持参すること,そして参加者の写真を撮らないことだけです。わたしたちは参加者のプライバシーを保護する必要があります。」
山下長老はこの活動について,後に次のように振り返っている。「これは子供たちにとってすばらしい活動でした。彼らとの交流は容易でした。ボランティアや宣教師たちを含め,全員が笑い,励まし合いました。子供たちの親もとても楽しんでいました。」
1時間が経過した頃,15名の16歳以上の年上の学生たちが活動に加わった。ウォーミングアップの後,その学生たちとボランティアたちで4チームに分かれて,短い試合を行った。
「澤会長は地域社会の人々ととても上手く協力してこの活動を計画してくださいました」と山下長老は述べ,また次のように付け加えた。「高校生の子供たちはバスケットボールができてとてもわくわくしていました。成功する度にとても喜んでいました。西条支部は多くの奉仕を行っています。西条支部の会員たちは毎週スポーツセンターにやって来て,金曜日にはサッカー,土曜日にはバスケットボールの活動に参加しています。会員たちはこの奉仕を通して多くの喜びを享受しています。彼らが教会員ではない友人や親戚の人たちをこうした活動に誘うときに,地域社会の人々にイエス・キリストの愛を示すというすばらしい模範となるでしょう。」
*「長老」とは末日聖徒イエス・キリスト教会の神権指導者に与えられている称号である。わたしたちはすべての人が神の子供であるとしんじているので,男性教会員を「兄弟」,女性教会員を「姉妹」とそれぞれ呼んでいる。