「18歳になるまでに何らかの形の虐待を受ける子どもは10人に一人もいることは大きな驚きとなるでしょう。30万人以上もの子どもが毎年、子ども弁護センター(Children's Advocacy Center, CAC)や子ども司法センター(Children's Justice Center, CJC)に来るという事実に、わたしたちはショックを受けています」と米国子ども連盟(National Children’s Alliance, NCA)のディレクターであるテレサ・フイザーは述べた。
ワシントンDCにて米国子ども連盟からモルモンが受賞
2017年6月4日(日)にワシントンDCで開催されたNCAの年次大会において、フイザーはNCAの米国慈善活動指導者賞(National Philanthropy Leadership Award)を末日聖徒イエス・キリスト教会の中央初等協会会長であるジョイ・D・ジョーンズに授与した。
虐待被害者となった子どもたちを守り助ける努力に感謝を表する賞を、教会を代表して受け取ったジョーンズ姉妹は「世界中の子どもたちのことを気にかけています。わたしたちだけの力ではできません」と語った。初等協会に属する子どもは世界に100万人いる。
NCAによると「教会はCJCユタ州支部への長年にわたる支援に加えて、NCAとCACの活動において宗教団体としての米国慈善活動パートナーであり、慈愛に満ちた指導力を発揮し活躍していること表彰する賞」という。
NCAはユタ州CJCプログラムに参加する団体である。
「今回の賞は、子どもたちに対する教会の愛の大きさを表すものです。この賞をいただき、教会は光栄に思っていますが、わたしたちの努力はこれからも続きます。まだまだなすべきことがたくさんあり、これは始まりにすぎません」とジョーンズ姉妹は述べた。
教会は過去数年間にわたり、NCAなど小児虐待防止に力を注ぐ組織を支援してきた。フイザーは昨年テンプルスクエアを訪れ、中央若い女性会長のボニー・オスカーソン姉妹と会い、教会からのNCAに対する寄付金を受け取った。オスカーソン姉妹はCJCユタ州支部への寄付金も授与した。
4月には、ジョーンズ姉妹と教会の扶助協会、若い女性、初等協会の女性指導者がユタ州ウエストジョーダンにあるサウスバレーCJCを視察し、米国内の8つのCJCにおいて虐待被害者が必要とする医療用品の購入費として12万ドルの小切手を手渡した。2年前にはソルトレークシティー内にあるCJCを教会指導者が訪問し、ユタ州内の複数のCJCで使ってもらうための寄付金を渡した。
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「信仰で結ばれたコミュニティには子ども保護に関して最前線に立てるというユニークな機会があると思います。信仰でつながれた家族や地域住民は、子どもに支援や指導を与えることに耳を傾けてくれるからです」とフイザーは語った。
教会には子どもを保護するための方針が何年も前から取り入れられている。虐待被害者にかかわる指導者らをカウンセリング指導者に紹介できる24時間ホットラインなど、教会には虐待被害者を助けるためのリソースが豊富である。子ども保護の体制は教会の青少年プログラムにも取り入れられており、活動中には2人の指導者を配置することが義務付けられている。
「教会の多額の寄付、パートナーとしての働き、そしてそれが表彰されるというニュースを聞きました。毎日起こる虐待の被害、そして大きな宗教団体からの支援、この2つが結びつくのを目にし、この道で働く者として大きな喜びを感じています」とマサチューセッツ州子ども連盟の取締役ディレクターであるトム・キングは語った。
「教会は良い模範を示してくれました。何度も言われていることですが、虐待がなくなり、この仕事に就くわたしたちが失業したら、これほど嬉しいことはないと思います」とキングは続けて述べた。
ソルトレークシティーCJCのディレクターであるスザンヌ・ミッチェルもNCAのレセプションでホロウィッツ・バーカー生涯功績賞を授与された。彼女はCJCの活動の中で何十年にもわたり指導者として奉仕を続けてきた。
「わたしたちが考える以上に大きな助けが必要です。小児虐待のプロフェッショナルに尋ねれば、実際に扱う虐待のケースは氷山の一角にすぎないことがわかるでしょう。小児虐待は通報されることがほとんどない罪ですから」とユタ州CJCプログラムの管理者であり、教会を今回の受賞者に推薦したトレーシー・タベットは述べた。
CJCやCACは、家族がカウンセリングを受け、司法サービスに関する情報、法的処置支援、虐待から立ち直るための情報などを受けることのできる場所である。アメリカには800近くの子ども弁護センターがあり、こういったセンターでは医学検査、法的処置支援に関する情報、子どもと家族のためのサービスが提供されている。
ユタ州では25年以上前にCJCがソルトレーク郡に設けられた。1994年、ユタ州議会はJCJの管理権限をユタ州司法長官オフィスに与えた。現在、ユタ州内には20のJCJがあり、年間5500人の小児虐待被害者に援助を与えている。
JCJのプログラムは、性的虐待、身体的虐待、小児殺人、小児虐待に関する家庭内暴力、誘拐、乳幼児揺さぶられ症候群などの捜査を行う支援を行っている。
タベットは「わたしたち全員に子どもの安全を守る責任があります。何らかの危害があれば、わたしたちは彼らを腕に抱きしめ、彼らが直面する問題を解決し、また傷が癒えるように助ける必要があります」と説明した。
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