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2019年5月6日、石川県金沢市西部に位置する健民海浜公園の海岸。「風は大変だな!」中瀨 均兄弟*1はバックパックから透明プラスチックのゴミ袋を一枚取り出す。ゴミ袋を開けるために振ると、南東からの風を受けてはためき、凧さながらに舞い上がりそうだった。
*1─教会では,すべての人が神の子供たちであるとの教えから,男性を兄弟(Brother),女性を姉妹(Sister)と呼称する
毎年恒例となったこの海岸清掃活動に中瀨兄弟が金沢ワード*2の会員とともに参加し始めて,今回で連続20回目となる。今年の奉仕日はゴールデン・ウイークの最終日となり、黄色いベストを着たボランティアら50人とともに海岸中に広がり、冬から春にかけて放置されたゴミやがれきなどを拾った。この活動は、末日聖徒イエス・キリスト教会から日本国民への贈り物として行われている「全国奉仕の日」の一環である。2019年は金沢ワードが海岸清掃を開始してから30周年を記念する年となった。
*2─ワードとは,地域の教会が管轄する一定の地理的範囲「教区」を意味する
「夏は多くの観光客が海水浴や浜遊びをしにここに集まります。ほとんどの人はわたしたちが毎年掃除していることを知りませんが、わたしたちはただ正しいことをやろうとしているだけですから、人に知られる必要はありません。地元の新聞がこの活動について記事にすることもありますが、それが大事なことなのではありません」と中瀨兄弟は言う。「コミュニティの人たちにも手伝ってもらえるように、清掃活動に招待しています。とても和気藹々とした雰囲気があります。子供たちは海岸で走り回ったり遊んだりしながら、清掃活動を行っています」と続ける。
中瀨兄弟は、金沢ステークの佐々 佳彦会長が大きなオレンジ色の浮きを運び、集めたゴミの山に加えているのを見ながら、「ゴミは多いものの、以前に比べればましになっている」と説明した。
「がれきの多くは日本海を隔てた国々から流れ着くものです。」中瀨兄弟は説明しながら大きなオレンジ色のクレート(プラスチックかご)を指差す。「ほら、これにはハングルの文字が書いてありますね。でも、今年の漂流物は少ない方です。」
数々のクレートとともに回収されたゴミの中には大きなパイプ、水入れ容器、バケツ、発泡スチロールの破片、プラスチックのボトル、袋、ゴミ箱の蓋などがあった。撚りが解けたロープも半分砂に埋まった状態で見つかった。2人の宣教師はセメントでできたフェンスの杭を肩に担ぎながらゴミ集積場に運んだ。
近藤藤倫さんは教会員ではないものの、教会が提供する英会話クラスには13年間通い続けている。海岸清掃活動にも何度も参加した。海浜公園を大切に思い、一生懸命にゴミを拾う近藤さんは、教会員や宣教師との活動を楽しんでいた。
地野勝美兄弟の参加理由は単純明快で、環境への配慮がにじみ出ている。「天父が海と魚を創られました。わたしは魚がきれいな環境で住めるように海岸を掃除しに来ました。」
金沢ワードの指導者である西村栄治ビショップは、「教会員と友達が宣教師とともに働く機会を作ることができました。一緒に働いて、その後一緒にバーベキューを楽しむこともできましたから」と,この日の活動を評価した。
末日聖徒イエス・キリスト教会は今年、北海道から沖縄までの各地で163の奉仕活動を計画した。これらはヘルピングハンズ活動と呼ばれる。このボランティアプログラムでは,教会員が友人たちとともに時間と才能を捧げ、助けを必要としている人のための奉仕活動を提供する。地域の街路、公園、学校、レクリエーション施設などの美化活動や、日本赤十字社と協力する献血活動、生活に困窮する人への食品寄付活動などを行っている。
2019年5月18日(土)は「全国奉仕の日」と定められた。50以上の地域において奉仕プロジェクトが計画されている。地域の行政や社会福祉協議会,他のNPO団体と協働するケースも多い。地域社会とよい関係を構築することで,より効果的な働きができるのである。
ヘルピングハンズ活動には誰でも参加できる。詳細は以下のリンクを参照。