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「もう一度あの家に行きましょう」

日本東京神殿のオープンハウスで教会員と宣教師が再会

神殿のオープンハウスには多数の訪問者が来る。東京神殿も同じである。4週間という短い期間中に招待客、地元の訪問者、そして末日聖徒イエス・キリスト教会の会員などが、新しく再建された神殿を見に来ている。

来客、訪問者、教会員に見えないものは、神殿委員会やボランティアが疲れることなく多くの時間を割いて奉仕する姿である。彼らが素晴らしいオープンハウス行事を計画、実行してくれるおかげで、訪問者らは神殿でしか感じることのできない特別な御霊を感じるとともに、陰で働くスタッフの努力から恩恵を受けることができている。多くの教会員が召しとして、アサインメントとして、または自らボランティアとして、時間を捧げ、神殿に集まっている。ある2人の教会員は、今回の東京神殿のオープンハウスのおかげで44年ぶりに再会を果たした。

小林ようこ姉妹(旧姓庄田)は、北海道釧路市で育った。1978年、彼女は製紙会社に勤務する父親と下宿を経営する母親とともに暮らしていた。ある晩、彼女の母親は2人の米国人宣教師を自宅に招き入れた。この母親の親切が、すぐに小林姉妹の人生を変えることになった。

当時、バークドル長老は釧路に転勤し新しくリグス長老の同僚になったばかりであった。2人の長老は家から家を回り、ずっと続けてきたように福音を教える人を探すという日常を過ごしていた。ある晩、近隣を一軒ずつ訪問していたとき、彼らがドアをノックしたところ、女性が出てきて微笑みながら何度も聞いた内容で優しくお断りの言葉を伝えた。数日後、もう一度同じように訪問し、また断られていた。また数日が経ち、同じ近隣の家々を回っていた。長老2人の間には、何度も訪問するのは失礼ではないかという意見の食い違いもあったが、バークドル長老は「もう一度だけ行きましょう」と言った。同じように女性は微笑んで対応してくれたが、その時は2人を中に入れてもいいか夫に尋ねてくれた。家の中から2人の訪問を了解する声が聞こえ、2人の宣教師は庄田家に入ることを許可された。その2か月後の1978年12月30日、母親と娘がバプテスマを受けた。

小林姉妹は当時について「両親とわたしでレッスンを受けました。わたしはジョセフ・スミスの話を信じませんでしたし、残業があるからとレッスンをお休みしたこともありました。後になって、宣教師らは『古代アメリカは語る(Ancient America Speaks) 』のフィルムストリップを見せてくれ、わたしの考えが変わりました。それからは、積極的に宣教師のレッスンに参加するようになりました。わたしは宣教師との時間を楽しく感じ、レッスンにはいつも良い気持ちを感じていました。母とわたしは同じ日にバプテスマを受けました」と話した。

小林兄弟も改宗者である。彼はカメラの開発に携わる父親と、電話交換手の母親の元、東京で育った。自分の改宗談について彼は、「道を歩いているとき、フレシュネック長老とソレンセン長老に会い、神の存在を信じるかと尋ねられました。そして、神がいるなら会いたいか、神と会った人は誰か知りたいかとも尋ねられました。その時は10分ほど話し、1週間後にレッスンが始まりました。2カ月ほどしてバプテスマを受けました。レッスンについてはあまりよくわかりませんでしたが、どうすれば神を知ることができるようになるかを知りたかったので、毎週教会に行きました」と話す。

改宗後、小林兄弟と姉妹は伝道に出ている。兄弟は岡山伝道部、姉妹はニューヨークシティ伝道部で奉仕した。彼らは後に教会の活動で出会い、東京神殿で結婚し結び固められた。彼らには3人の娘がおり、そのうち2人はそれぞれ、日本神戸伝道部と日本札幌伝道部で伝道した。

小林家は宣教師としての奉仕について模範を示している。小林姉妹は扶助協会会長として奉仕したこともある。現在、小林兄弟は教会歴史スペシャリストとして、姉妹は家族歴史相談員として奉仕している。彼らは、召しのおかげで神殿といつもつながっていた。今回、彼らが東京神殿オープンハウスでボランティアとして働くことになったのは、自然の流れであった。小林兄弟と姉妹には、ツアーガイドとして奉仕する準備ができていた。Zoomを使ったボランティアのための訓練集会において、驚くことがあった。

小林姉妹は、「Zoom集会中にバークドル長老の名前が聞こえ驚きました。スクリーンを食い入るように見つめ、『信じられない!本当なの?』と思いました。夫がチャットルームで尋ねたらというので『北海道の釧路市で伝道したことがありますか?』と尋ねたところ、『はい』という答えが返ってきました。わたしにレッスンを教え、バプテスマを施してくれたバークドル長老だろうと思い『庄田・ヨウコです。1978年12月30日に釧路でバプテスマを受けました』と書きました。すると『庄田姉妹!』という返事がありました。集会後、電話で話し、オープンハウスで会う約束をしました。44年も会っておらず、マスクで顔が隠れているので、バークドル長老に会ってもわかるかどうか心配でした。カルチャーホールの入口の近くで、廊下に近づいてくる一団が見えました。バークドル長老は背が高かったのを覚えていましたので、グループの一番背の高い人を探しました。バークドル長老に似ている人が見えたので、『バークドル長老ですか?再会できました!』」と叫びました。

東京神殿はほかの神殿もそうであるように、主の宮である。神殿は神のご自分の子どもたちへの愛の表れであり、神聖な聖約が交わされ、儀式が執行される荘厳な建造物である。しかし同時に、神殿はイエス・キリストの福音で結ばれた信仰深い末日聖徒たちを象徴するものでもある

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