2021年4月11日、「名古屋地区シニアカンファレンス」がオンラインにて開催された。名古屋地区のシニア世代の会員を中心に総勢315名がウェブ会議ツール「Zoom」を介して一堂に会した。アジア北地域会長会を代表して会長の和田貴志長老*1となおみ姉妹*2が出席し、管理者として担当の地域七十人徳沢清児長老がひとえ姉妹とともに出席した。
カンファレンスのテーマは「聖なるものに心を向ける~神殿*3~」である。改宗当初、神殿参入のために海外まで足を運び、日本に神殿が増えていく過程をリアルタイムで経験したシニア世代の多くは、神殿に特別な思いを抱いている。このたびのカンファレンスでは、彼らの「神殿を身近に感じたい」という思いに焦点を当てたプログラムが用意された。
<初のオンライン開催のシニアカンファレンス>
名古屋地区シニアカンファレンスは、シニアを対象としたカンファレンスとしては初めてのオンライン開催となった。昨年11月から話し合いを重ねてきた準備の段階で、オンラインという開催形式は注意を払うべき課題のひとつだった。参加者がZoom会議に必要な機器を持っているか、持っていたとしてもそれを操作できるのか、アプリの使用は可能か……。山積する問題を解決するために各ステーク*4、地方部で技術支援スタッフを決め、相談窓口とした。
当日、参加者はそれぞれの都合に合わせて様々な場所からオンラインでのカンファレンスにアクセスした。自宅での参加が難しい人には会員の家に集まってもらい、希望者は教会堂で一緒に視聴した。画面越しではありながらも、松井利幸祝福師、ひで子姉妹によるなごやかな司会は温かい雰囲気を醸し出した。
<神殿に心を向け、宣教師として備える>
カンファレンスは2部構成で行われ、第1部は全体会として和田長老夫妻、徳沢長老夫妻によるディボーショナル、第2部はテーマ別に3つの分科会を行った。
第1部の全体会の中で、割り当てを受けた名古屋ステーク四日市ワードの曽良照子(そら・てるこ)姉妹は神殿参入で受けた導きをきっかけに30年近く教会に反対してきた兄弟が改宗に至った経験を分かち合い「(兄弟)本人も聖文をよく調べ、福音の勉強もして、まるで別人のようになりました」と喜びを語った。
第2部の分科会では、このたびのテーマである神殿についてとりあげたクラスと、シニア世代にとって関心の深い「シニア宣教師」をテーマにしたクラスが開講された。
「神殿への思い、証の分かち合い」クラスでは、東京神殿建設当時の映像を視聴し、堀田徹元東京神殿会長・幸子姉妹、徳沢清元福岡神殿会長・愛子姉妹が証をした。
「シニア宣教師の備え」クラスでは、ジャド名古屋伝道部会長の話の後、シニア宣教師としての必要な費用や準備の話があった。分科会での話は参加者の心を奮い立たせ、中にはこのクラスがきっかけでシニア伝道の決心をし、後日申請書を提出した兄弟姉妹もいた。
「日本や世界の神殿の映像を見ながら、神殿のバーチャルツアー」クラスは、旅行にもなかなか出られない現状で上がってきた「バーチャルで様々な神殿を紹介してほしい」との要望に応えたものだった。
このたびのシニアカンファレンスについて、司会の松井利幸兄弟は「Zoomで映し出された参加者のお顔の表情の変化から、画面上で『懐かしい!』『お元気?』など、久しぶりに会った友人への気持ちを表しておられる姿も見られました。その場に主の御霊の導きがあり、シニア世代になられた兄弟姉妹を主が本当に愛しておられ、閉会の祈りでの言葉『私たちにはまだまだすることがある、できる』がカンファレンスに参加した兄弟姉妹の総意のように感じました」と述べた。
また、後日行われたアンケートには「どの内容も、今の自分にとって課題となるものが示されていました」「シニア世代が持っている神殿への熱意を若い世代に受け継いでいきたい」「信仰を共にして歩んできた同世代の兄弟姉妹たちと、一堂に介する機会があったことは、感動的な出来事でした」等のコメントがつづられ、この度のカンファレンスがシニア世代の兄弟姉妹の心を鼓舞し、また多くの仲間との絆を感じさせる機会となったことがうかがわれた。
*1長老 「長老」とは末日聖徒イエス・キリスト教会の神権指導者に与えられている称号。
*2兄弟姉妹 教会では、すべての人が神の子供たちであるとの教えから男性を兄弟(Brother)、女性を姉妹(Sister)と呼称する
*3神殿 家族として結ばれ、イエス・キリストの教えを学ぶための儀式を行う神聖な建物。日本には東京、福岡、北海道にある(2021年現在沖縄に建設中)
*4ステーク 地元の会員の集まりである「ワード」が集まって構成される, より大きな地域的組織