ニュースリリース

35年前の人形が世代をつなぐ
—人形劇が生んだ思いやり  都城で心温まるクリスマスの集い―

35年前に手作りされた人形が世代を超えて人々の心を結びました。

12月20日夜、宮崎県都城市にある末日聖徒イエス・キリスト教会の教会堂で開かれたクリスマスの集いで、オリジナル人形劇「小さな街の小さな物語~クリスマスの奇跡~」が上映され、会場は温かな感動に包まれました。

この人形の始まりは35年前。中條喜世子さんが、延岡に住んでいたころ、友人の呼びかけを受けて制作したのがきっかけでした。当時、小学4年生だった息子と夏休みの宿題として一緒に作った人形は、息子のお気に入りとなり、プロレスごっこをしたり、一緒に寝たりするほど愛着のある存在となりました。

その後、都城市に引っ越した中條さんは、友人たちと再び人形を作ることになります。「せっかく作るなら人形劇にしよう」と声が上がり、脚本を担当したのは、物語づくりを得意とする永吉厚子さんでした。話し合いを重ねるたび登場人物のイメージは膨らみ一体一体丁寧に作り上げられたそうです。そして完成したのが今回上映されたオリジナル作品です。

今年、その人形劇が35年ぶりに支部のクリスマス会でよみがえりました。人形は保存状態も良く、黒子の衣装も当時のまま大切に残されていました。準備の一環として、大保彩音さんは人形の髪を一本一本丁寧にブラッシング。「細かいところまで本当によく作り込まれていてすごいと思いました。少しでもきれいに見せたかった」と人形を手にした時のことを笑顔で語ってくれました。

参加者は中学1年生から85歳までと幅広く、声優と人形操演に分かれて練習を重ねてきました。物語の鍵となる老人役を演じた鈴木さんは、放蕩な姿から改心する姿までを見事に表現。「最初は声を掛けられて迷いましたが、断ってはいけないと思い引き受けました。練習不足でうまくできたとは言えないが、人形劇を準備する皆さんの献身的な働きを間近で見られて、参加して良かったと思いました。」

日曜日集会が終わると、コーラスの練習をし、人形劇の練習はその後に行われました。女性たちが家族や出演者の分まで昼食を用意してくれたことにも深く心を打たれたそうです。

今回の人形劇は、事前に収録・編集した映像が上映された。まず声優の音声を録音し、その声に合わせて人形を動かすという手法を採用。老人を助ける家族の母親役を担当した彩音さんは、「母親の気持ちになって、どう動かせば伝わるかを考えました。めちゃくちゃ良い経験になりました。楽しいクリスマスの思い出になり、人形劇に参加して良かったです。」と嬉しそうに語りました。

完成した映像は、現在夫の看病で来場できなかった脚本担当の永吉さんにも送られました。「無事に完成したんですね。大保さん(彩音さんの母)の編集力凄いですね。皆さん本当によく頑張られました。有難う御座います。」との返信が届き、中條さんは紹介しながら目を細めました。

「人形を作ったとき、孫の世代まで残るなんて思っていませんでした。10代から80代までがこの人形劇を通して喜びを得られるなんて、神様は不思議なことをなさるなと感じています」と振り返りました。

会場には今年も多くの人が集まりました。ミャンマーから土木の仕事で来日している男性は「クリスマスを祝うのは初めてです。とても幸せです」と笑顔を見せました。会場のあちらこちらで「ありがとうございました」「とても楽しかったです」と感謝の言葉が交わされ、「あと4回見たかった」と話す男の子の声が印象的でした。

35年の時を経て、人形が世代を超えて会場を一つにした夜。人形劇を通じて、互いを思いやる気持ちがあふれた、心温まるクリスマスの集いとなりました。