末日聖徒イエス・キリスト教会はイエス・キリストの善き知らせを「すべての国民」(マタイ28:19)に携えて行くという主の使命を真摯に受けとめて実行している。2019年,教会の大管長会,十二使徒定員会および教会の子供たちや女性たちの指導者は世界中を巡り,聖徒たちに仕え,地域社会ならびに国家の指導者たちとの理解の架け橋を築いてきた。末日聖徒チャリティーズおよび教会員は,日々,至る所で世界の貧しい人々に祝福をもたらすという重要な業を継続して行ってきた。こうした取り組みにより、方針の修正や2020年に始まることについての発表を含む多くの注目すべきニュース項目とあいまって,末日聖徒の世界において引き続き多忙かつ実りある一年となった。
ネルソン大管長ならびに他の指導者たち,世界中で教え導く
ラッセル・M・ネルソン大管長は引き続き世界中を巡って教え導く務めを素早い速度で行った。預言者は太平洋地域,ラテンアメリカおよびアジアの国々を巡った。また,大管長はカリフォルニア州,アリゾナ州ならびにフロリダ州を含め合衆国内の各地も訪問した。すべてを含めると,大管長と妻のウェンディは10万マイル(16万キロメートル)以上を旅し,何十万人もの聖徒たちや多くの宗教や政府の指導者たちと話をした。ネルソン大管長はバチカン市国にて法王フランシスを訪問し,デトロイトにおいてNAACP(「全米有色人種地位向上協議会」)年次総会で演説を行い,ニュージーランドにおいてイスラム教徒たちを慰め,そして,テンプルスクウェアにてベトナムからの代表使節,キューバ大使,およびイスラム世界同盟の指導者を歓迎した。
ネルソン大管長は2018年1月に教会の第17代大管長となった。以来,北米全土ならびにアフリカ,アジア,ヨーロッパ,太平洋地域および南米を巡って教え導いてきた。
世界中で務めを果たしたのはネルソン大管長だけではなかった。以下は,大管長会の他のメンバーおよび十二使徒定員会,ならびに教会の子供たちと女性たちの指導者たちが行った務めに関するニュース記事の一覧である。
教会の世界規模での人道支援対応は継続する
末日聖徒チャリティーズは,困窮者を救い,自立を促し,奉仕の機会を提供するという目的を世界中で引き続き実施してきた。5月に,教会の人道支援組織は合衆国の難民再定住機関に400万ドルの寄付を行った。4月と10月に,教会の人道支援組織はチャドおよびコンゴ民主共和国における新生児破傷風の発生防止という世界規模の取り組みに他の提携パートナーとともに参画した。また,連携して,パプアニューギニアにおいて病院用ベッドの寄贈を行い,国連会議にて子供たちの食事の準備を行い,合衆国の知事夫人たちによる助けの必要な子供たちのために衛生キットを準備する手助けを行った。
また,3月に発生したニュージーランドのクライストチャーチで礼拝をしていた51名のイスラム教徒が銃で殺害された事件の後,教会はニュージーランドの地元のイスラム教社会の支援を行った。5月に,ネルソン大管長はニュージーランドのイスラム教徒が3月に銃撃を受けた2つのモスクが再建できるよう支援として教会を代表して10万ドルの寄付を行った。地元の末日聖徒たちは地域社会の人々と協力して,銃撃で被害を受けたイスラム教徒の家族に食物とそのほかの物資を提供した。
これらは,教会が世界中で助けの必要な人々をいかに支援しているのか数多くある例のほんの一部である。
2019年の注目すべきニュース
二年連続して,教会の指導者は広範囲の末日聖徒に影響を及ぼす大きな変更を発表した。
3つの重要な方針修正
4月に,教会はLGBTカップルの子供と同性婚をしている人々に関する新たな方針の概要を説明した。年度の後半,ネルソン大管長は方針の修正は愛が動機となっていることを繰り返して述べた。
5月に,教会は市民結婚をした男女が夫婦として神殿にて結婚(または結び固め)をするうえで必要であった1年間の待機期間は今後必要なくなることを発表した。この変更により,末日聖徒の夫婦は状況が許せばすぐに神殿結婚を望むことができることになる。
そして10月に,ネルソン大管長は教会堂と神殿でのバプスマを含め,儀式の証人に関する教会の新しい方針の発表を行った。新しい方針では,(1)バプテスマを受けた教会員は生者のバプテスマの証人を務めることができる;(2)死者のための代理のバプテスマについては,限定推薦状を含む有効な神殿推薦状を保持している人であれば,だれでも証人になることができる;(3)有効な神殿推薦状を保持しているエンダウメントを受けた会員は,生者の結び固めおよび代理の結び固めの儀式で証人を務めることができる。
イエス・キリストの教会の正しい名称を敬うことに関する変更
年間を通じて,教会は教会の正式名称を反映しイエス・キリストに従う決意をより良く伝えるために教会のコニュニケーション経路の多くに変更を行ってきた。現在までに,教会は33,000人の指導者と職員の電子メールアドレスにおける教会の名称を修正し,300のウェブアプリケーションを更新し,教会の名称の外部向け参照情報の95%を変更してきた。
16の新たな神殿が発表され,7つの神殿の再奉献,6つの神殿の奉献が行われた
ネルソン大管長は16の新たな神殿の建設計画を発表した。2018年1月に教会の大管長になって以来,ネルソン大管長はこれまでに35の新しい神殿の発表を行ってきた。先のゴードン・B・ヒンクレー大管長が1998年に約30の小規模神殿の発表をしたことは別として,このような短期間にこれを超える数の神殿の発表をした教会の大管長はほかにだれ一人いない。
2019年にはまた,教会は6つの新しい神殿(ペルー・アレキパ;ブラジル・フォルタレザ;ハイチ・ポルトープランス;コンゴ民主共和国キンシャサ;ポルトガル・リスボン;ローマ)の建設を完了し奉献し,7つの神殿(パラグアイ・アスンシオン;ルイジアナ州バトンルージュ;ドイツ・フランクフルト;テネシー州メンフィス;カリフォルニア州オークランド;オクラホマ州オクラホマシティー;ノースカロライナ州ローリー)の再奉献を行った。
ネルソン大管長はまた,ソルトレーク神殿が大規模な構造的および耐震のための改修工事のために2019年末から約4年間閉館することを発表した。
修正された神殿推薦状のための面接の質問
10月に,ネルソン大管長は教会員が神殿推薦状を受ける際に尋ねられる質問の更新版の内容を読み上げた。
青少年の新しい世界規模の取り組みが発表された
9月と11月に,指導者たちは2020年に若い女性と若い男性(スカウト活動を含む)の現在のプログラムに置き換わる「新しい子供と青少年の取り組み」の全体を発表した。この新しいプログラムはバランスのとれた成長を通じてキリストへの信仰を育むことに焦点を当てている。10月の総大会にて,教会の指導者は若い男性と若い女性があらゆる局面において成長するさらなる機会を提供できるようアロン神権定員会と若い女性のクラスに対するそのほかの変更も発表した。
宣教師プログラムに関する変更
2月に,大管長会は宣教師が毎週の準備の日に手紙や電子メールに加えて,ショートメール,オンラインメッセージ,電話,およびビデオ通話を通して,自分の家族と連絡を取ることができることを発表した。11月に,教会は世界中で奉仕する宣教師のための新しい手引きを発行した。
「モルモン書ビデオ」シリーズの公開
「モルモン書ビデオ」シリーズの最初の12話余りのビデオが公開された。このビデオの多くは,世界に「イエスがキリストであり,永遠の神であり,すべての国民に御自身を現わされる」(モルモン書序文より)ことを確信させるために書かれたこの神聖な書物を末日聖徒が2020年に教会全体として学習する際に強化してくれるものとして登場する。モーサヤ書からモルモン書の最後までを網羅するその他のビデオは2020年および2021年に公開される予定である。
2020年4月の総大会は「これまでのどの大会とも異なるもの」になる
ネルソン大管長は2020年4月の総大会は「これまでのどの大会とも異なるものになります」,なぜなら,それは「回復された福音の幕開けを記念する」大会だからです,と述べた。2020年4月は,末日聖徒イエス・キリスト教会の会員には,「最初の示現」として知られている,ジョセフ・スミスが初めて御父と御子にまみえたときから200年目となる。大管長会はまた,2020年4月の総大会はそのほかにも他に比類のないものになると発表した。すなわち,土曜の夜の部会は11歳以上のすべての末日聖徒が出席対象者となる。