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情熱と洞察力あふれる神権指導者の信仰が結集され、アジア北地域会長会という祝福を受けて、日本最初のパスウェイコネクトが埼玉県坂戸市に開校した。さいたまステーク坂戸ワードが毎週開かれるギャザリングの場所として割り当てを受け、2017年4月の入学者18名のうち、坂戸からの参加者は13名であった。
パスウェイコネクトの始まり
パスウェイコネクトの土台が据えられたのは130年以上前の1888年11月12日、新設のバノック・ステーク・アカデミー(現ブリガム・ヤング大学アイダホ校)の奉献式だった。学長のジェイコブ・スポリ兄弟がこう宣言している。「わたしたちが今日蒔いている種は、成長してカシの大木となり、その枝々は地球を覆うことでしょう。」
その時蒔かれ、数十年にわたって育てられた種とは、信仰、倹約、献身、開拓者精神、個人一人一人に対する思いやりの原則であった。そうした環境と文化の中で、大学の使命をアイダホ州東部のキャンパスを超えて広げようというビジョンが浮かび上がってきた。そしてそのビジョンは、1971年に学長であった現大管長会のヘンリー・B・アイリング管長から4代にわたる学長の指導を受けてさらに明確となっていく。アイリング学長は就任式で次のように述べている。
「多様な文化と状況のなかにいる教会の若者たちが必要とするものは、同じように多様であり、多くの者がこのキャンパスに通学することができません。わたしたちは、教育という祝福をこのキャンパスにとどめず、あらゆる場所の男女に直接届ける方法を見つけ出します。わたしたちは、国際社会の役に立つ存在となる必要があるのです。」
1998年に学長となったデビッド・A・ベドナーも就任式で同じように訴えた。
「わたしたちがレックスバーグ(BYU-アイダホの所在地)キャンパスの学生に効果的に仕えながら、同時に、ロードアイランドやローマ在住のインスティテュート履修者、また他の教会員の青少年をどのように助け、祝福することができるかを学んでいかなければなりません。」
2005年に就任したキム・B・クラークはBYU-アイダホの就任式で、世界中にいるさらに多くの学生に仕えるための重要なツールとして、テクノロジーを挙げた。
「これからそう遠くない未来に、わたしたちは時間と空間の障害物を取り除いて学生たちを繋げ……当大学の能力を活用してさらに多くの若人に働きかけることができます。」
最後に、クラーク・G・ギルバートも2015年の就任演説で、引き続きオンライン学習に焦点を当てている。
「大学は、公式、非公式を問わず、キャンパス外の学生のニーズを知るための機能を開発しなければなりません。オンライン学習が拡大し続けるなか、世界で力の中心となっている各地に学生が集まることのできる機会を広げていく必要が出てくるでしょう。」
パスウェイコネクトとは、効果が高く受講料を無理なく払える、BYU-アイダホ校が提供するオンライン学習プログラムである。2009年秋にパイロットプログララムとして、アメリカ合衆国の3か所で50名の学生を集めて始まり、現在は、100か国の530を超す場所で7万人以上の学生が受講している。
日本での始まり
2017年2月7日、末日聖徒イエス・キリスト教会大管長会は、BYU-パスウェイ・ワールドワイドという名称の、全教会を対象とするオンライン高等教育組織の創設を発表した。これは、教会教育システムが提供する全てのオンライン証明書ならびに学位の伴うプログラムの責任を負う組織である。
発表を受けて、世界中でこのプログラムの導入が始まった。当時アジア北地域会長だったスコット・D・ホワイティング長老は日本におけるプログラムの可能性を予見し、関東地区の全ステーク会長に対して、これについてよく祈り、考えるよう指示を出した。
学生と教会の奉仕宣教師を確保しようとする中で多くの奇跡が起こり、2017年4月に坂戸ギャザリングで最初のクラスが開かれた。坂戸ワードの後援と指導の下に最初のクラスを開くことができたのは、ジミー・テトアヌイビショップのワードへの思いやり豊かな指導があったからだ。これがモデルとなって、その後クラスは12に増加。日本で開始されてから、坂戸だけでも学生数は25名にのぼる。
2017年当時さいたまステーク会長であったジョン・ドーフ会長は、日本におけるパスウェイコネクトに深く関わり、意欲的に促進に努めた。ドーフ会長は次のように話している。「パスウェイコネクトとは希望に満ちた学位です。変色した希望を磨き上げ、なくなってしまった希望を見つけ出し、弱くなった希望を強めます。自身を信頼するようになり、神を信じるようになり、回りの世界をより良く、明るくします。」
次の段階へ
グローバルビジネスに欠かせないのが英語であるため、日本を含む全教会に英語を教えるプログラムとして、今年、BYU-パスウェイ・ワールドワイドはイングリッシュコネクトを立ち上げた。パスウェイコネクトでは全クラスが英語で進められる。
今年BYU-パスウェイ・ワールドワイドは、新たに34か国に活動を広げ、合計134か国となる予定である。
末日聖徒イエス・キリスト教会の伝道を終えようとしている若い宣教師全員に対し、伝道終了の90日前にBYU-パスウェイ・ワールドワイドへの入学を進める電子メールが送られ、帰還後、改めて2通目が送られる。パスウェイは毎週数百通の手紙を発送している。
200名、そしてさらに多く.
これまでパスウェイコネクトの支援を受けた日本人学生は200名を超え、最年少の17才から最年長の70代まで、受講生の平均年齢は38.5歳となっている。
日本におけるパスウェイコネクトの卒業生は、BYU-アイダホとBYU-ハワイで勉学を続けている。その他の卒業生も日本でBYU-アイダホのオンライン生である。
パスウェイコネクトの結果、学生の雇用状況や経済状態は改善している。また、活発に教会に集うようになった者、バプテスマを受けて末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になった者、離婚を回避して家族関係を修復し、家族を強めることができた者、鬱を克服できた者、さらには教会の奉仕宣教師や専任宣教使となった者もいる。生活の中に光と希望を再び見いだすことができたのだ。
学生一人一人が奇跡であり、奇跡の経験をしている。すでに成功を目の当たりにした日本であるが、これはほんの始まりだ。
131年前にバノック・ステーク・アカデミーに蒔かれたカシの種が成長して大木となり、枝々が地球を覆うようになったように、わずか2年前に日本で蒔かれた種もこの偉大な国全体に広がり、日本の会員の生活の中で力強い大木となっていくに違いない。