ニュースストーリー

ビデオ:モルモンの宣教師が奉仕できる年齢が変わったことによる影響―1年後

今週の末日聖徒イエス・キリスト教会の総大会は,モルモンの宣教師が伝道に出られる年齢を引き下げるとトーマス・S・モンソン大管長が発表してから1年の節目を迎える。下記ビデオで,教会の宣教師管理部エグゼクティブディレクター,デビッド・F・エバンズ長老は,宣教師として奉仕に出られる年齢の変更が与えた昨年10月以来の影響について話している。

 

エバンズ長老とのインタビューの記録
~宣教師が奉仕できる年齢が変わったことによる影響—1年後~
(宣教師管理部管理ディレクター,デビッド・F・エバンズ長老との対話)

質問-宣教師として奉仕できる年齢を引き下げると発表したことへの反応はどのようなものでしたか。

回答-1年前にモンソン大管長が年齢引き下げを発表して以来,反応はすばらしいものです。当時伝道地にいた宣教師は5万8,000人ほどでしたが,現在では8万人に迫る勢いです。1年前よりも何百組も多くの夫婦宣教師がいます。若い宣教師の数も著しく増えました。以前に比べ,かなり多くの姉妹宣教師が伝道の奉仕に携わっています。宣教師全体の15パーセントだった姉妹宣教師の数がこの1年で24パーセントに増えました。1年前に比べ,姉妹宣教師の数は約1万1,000人増えました。

この世代の若者は,「年齢が引き下げられても,伝道に行くことができます」と述べています。それに応じて若者たちは人生を計画しています。伝道に出られるように教育や仕事などの人生設計を組み立てているのです。そして若い女性のころから伝道に出る計画を立てています。それは義務ではありませんが,多くの若い女性は自ら進んで伝道の奉仕を選んでいることがはっきり分かります。そして心から望んで宣教師になることを選ぶ人はすばらしい宣教師になります。

忘れないでほしいのは,モンソン大管長がもっと多くの若者に宣教師になることを呼びかけているだけでなく,退職する年齢になろうとしている人々にも環境や健康が許すなら,家と家族を離れ,夫婦宣教師としてある一定の期間,奉仕するようにと招いていることです。わたしたちはさらに何百,何千もの夫婦がこの招きを受け入れて伝道に出ることを望んでいます。わたしたちはこのような方々が奉仕できるすばらしい場所を用意しています。

わたしが忘れられないのは,何千,何万もの若者による次のような反応です。彼らは預言者の言葉を聞いて簡潔に次のように言いました。「はい,わたしは伝道に出ます。」わたしにとってこれは忘れられない言葉です。

質問-より多くの宣教師が伝道に出ることで,申請書の処理が遅れることはありませんか。

回答-宣教師管理部で働くスタッフにしても,それぞれの伝道地へ召す十二使徒にしても,すべての人が必要にこたえて時宜にかなった働きをしています。その結果,ステーク会長が召しを提出してから申請者が召しを受け取るまでにかかる時間に何ら違いはありません。

質問-これまでより年若い宣教師は伝道の奉仕にどのように適応していますか。

回答-この年若い宣教師たちはほんとうにすばらしいです。学ぶことに貪欲になっています。彼らは神の預言者の呼びかけにこたえて訓練センターにやって来ます。多くの場合,高校3年時は本人が想像していたものとははるかに違った年となっていて,その1年間は伝道の準備に専念する期間となっています。訓練センターに入所するときには学ぶことや奉仕することに強い望みを持ってやって来ます。年は若くても,ふさわしく,奉仕する能力があり,奉仕したいと強く望んでいます。彼らとともに働けることをほんとうにうれしく思っています。

この発表の前は,48の国で高校を卒業した18歳の若い男性が伝道の奉仕を始めることが許可されていました。ほかの国と足並みをそろえるようになったのは,実はアメリカ合衆国と北アメリカの国々なのです。

質問-宣教師の増加が宣教師訓練センター(MTC)を増築するきっかけとなったのですか。

回答-さらに大勢の宣教師が訓練センターに入所して来れば,それに応じた変化が必要となります。プロボのMTCを例に取ると,ウエスト・キャンパスと呼ぶ場所を確保しました。ここはBYUの施設でしたが,使わせてくれることになったのです。それに加えて,アパートに改築された建物もあります。現在,米国外のMTCはすべてフル稼働しています。これらのMTCで収容人数を増やせるところは,こうした事業が始まっているか,あるいは進行中です。恐らく最も大きな変化は,人数や,どこに何人配置するかということではなく,訓練方法を全部見直し,言語を学んでいるか否かにかかわらずMTCでの訓練期間を30パーセント削減したということです。これによってこれまでより多くの宣教師が短期間で訓練を終えられるだけでなく,わたしたちも訓練方法をよく見極め,改善点が分かるようになりました。

メキシコに新設された宣教師訓練センターでは,すばらしいことが起きています。メキシコ人宣教師やスペイン語を母語とするラテンアメリカ出身の宣教師に加え,北アメリカ出身の宣教師が大勢そこで訓練を受けています。彼らの任地はメキシコではありませんが,メキシコシティーに行ってそこに新設されたMTCで,しかもメキシコというスペイン語圏でスペイン語を学ぶことができます。これはすばらしい祝福です。

質問-世界中にある伝道部は宣教師の増加にどのように適応していますか。

回答-伝道部会長は今までよりも大人数の宣教師グループを受け入れるに当たって,その変化に順応することを学ばなければなりませんでした。すべての宣教師がそれぞれ価値ある存在であり,神のすばらしい若い僕であると見なすという考え方は,どれほど多くの宣教師に適応しなければならないとしても,今までどおり真実です。

伝道部会長の奥さんはこれまで以上に関与してくれています。もちろんそれは姉妹本人の家族の状況や個人的な状況に左右されるのは今までどおりです。しかしとりわけ姉妹宣教師の数が増えたことで,伝道部会長の奥さんがともに働き,訓練し,心配事を解決させ,姉妹宣教師に関すること全般に直接かかわってくださることにとても感謝しています。

姉妹宣教師の数が大幅に増加したことをはじめ,宣教師の人数が大幅に増加したことで,宣教師の管理方法を見直すことは適切であったように思います。したがって今は伝道部会長の奥さんや姉妹訓練指導者がゾーンリーダー,伝道部会長補佐,伝道部会長と一緒に伝道部指導者評議会と呼ばれるものを構成します。彼らは毎月集い,伝道部の必要についてともに評議します。また彼らは問題点について話し合い,教会のほかの組織と同じような手順を踏みます。つまり信仰を持つ男女がともに評議し合うときに,ほかのどの方法よりも良い結果が生じるのです。

質問-新たに増えた経費を教会はどのように支払うのですか。

回答-わたしたちは什分の一やそのほかの献金を忠実に納め,さらにごく最近,宣教師基金や教会の中央宣教師基金に惜しみない献金をするようにとのモンソン大管長の勧めに応じてくださっている教会員の方々に心から感謝しています。これらの基金は伝道にかかる経費を捻出できない宣教師を支援するために使われています。

ネルソン長老は最近の総大会で,まだ伝道に出られない,または今後伝道に出られそうにない夫婦が伝道部にお金を送ることができるという話をしました。この話はモンソン大管長が特に教会の中央宣教師基金に献金するようにと率直に勧めたことと一致しています。そしてわたしたちはすべての人がこの勧めに応じてくれることを願っています。そうすることによって,何千何万もの宣教師を支援することができるからです。

伝道の業は,福音が回復された根本目的の中核を成します。したがって,わたしたちは今の時を,主がその財源を利用できるようにして宣教師基金を支援し,さらに救いの業を成し遂げるようにしてくださった時であると見なしています。

質問-伝道活動の中でテクノロジーやソーシャルメディアの利用は著しく増えていますか。

回答-伝道の業にとってソーシャルメディアやテクノロジーはすばらしい進展です。まず忘れてならないのは,宣教師はこれまでいつもしてきたこと,すなわち福音を広めることをこれからも続けていくということです。彼らは以前できなかった方法でコミュニケーションを図ることができます。このため,多くの伝道部で試験的にソーシャルメディア,おもにFacebookを利用してワードの会員やワード伝道主任,ビショップ,求道者,新会員,あまり活発でない会員といった人たちとコミュニケーションを図っています。そしてこれが非常に効果的であることが分かっています。

わたしたちはこの発展が伝道の業の中で最も大きな出来事の一つと考えています。しかし,これは救いの業の目的,福音を宣べ伝えることの目的を成し遂げるための手段です。このこと自体が変わったりすることはありません。宣教師はさらに福音を宣べ伝え,彼らの使える道具はますます多くなっていきます。

質問-テクノロジーやソーシャルメディアの活用は世界中でどのような変化をもたらすでしょうか。

回答-Facebookだけでなく,これから市場に出るツールを利用することでさらにコミュニケーションが広がることを期待しています。ツールというのはソーシャルメディアである場合もあるでしょうし,コミュニケーションができるデバイス,例えば小さなタブレットのようなものか,あるいは世界の幾つかの地域におけるスマートフォンのようなものが利用できるようになる場合もあるでしょう。どこでも同じように実施されるわけではありません。世界のある地域では強力なインターネットアクセスがありますが,ない地域もあります。テクノロジーは展開している最中です。まだテスト段階ですが,来年2014年のある時期までに,このテクノロジーとデジタル機器が,世界において安全に利用できる場所,また合法的に可能な場所で,広く使われ始めるようになると期待しています。

質問-宣教師の奉仕の結果は何ですか。

回答-宣教師の仕事は愛の行いです。長老であっても姉妹であっても自由意志によってささげられるものです。イエス・キリストの教会に強制はありません。その自発的な愛によって,どこに行こうと,奉仕しているその場所にいる人々に仕えるのです。ただ助けたいという適切な動機に基づいて,見返りを求めずに仕えるとき,人々は宣教師を愛し,宣教師は人々を愛するのです。そして恐らくほかの方法では育まれることのないきずなが生まれます。わたしたちは奉仕を提供し,何も見返りが得られないこともあれば,奉仕を提供し,仕えた相手から愛と厚意を受け取ることもあります。

とても大きな熱意が表れる時代ではないでしょうか。若い世代が成長して「はい,わたしは伝道に出ます」と答えるからだけでなく,教会員や指導者が今こそあらゆる側面で救いの業をいっそう推し進める時代であると理解しているからです。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.