ベドナー長老，スーダンへの歴史的な訪問を果たす

2020年2月8日から2月12日まで，デビッド・A・ベドナー長老がスーダン共和国を訪問した。アフリカ国家へ末日聖徒イエス・キリスト教会の十二使徒定員会の会員が訪問するのは今回が初めてである。スーダンの首都ハルツームへの4日間にわたる旅には，べドナー長老の妻スーザンが同行した。

スーダンは人口4300万人を有し，政治的および経済的な移行の歴史的な局面を迎えている。ベドナー長老は，その未来には希望が持てると話す。

「多種多様な背景を持つ人々と出会い，極めて楽観的な気持ちを抱いています。彼らはかつて手にしたよりもさらなる自由を切望している民であり，政府は公約を果たすことができると固く心に決めているようです」と述べる。

 ベドナー長老のスーダン訪問は，スーダンの元外務大臣代理であり，国際連合の常任委員でもあるオメール・ダハブ氏との友好な関係によって実現した。ダハブ氏はユタ州ソルトレーク・シティーの教会本部を訪れたことがあり，ブリガム・ヤング大学での国際法・宗教シンポジウムにも参加した経験を持つ。ダハブ氏と息子のムハンマドは，複数の政府高官との一連の実り豊かな会合を円滑に進めることができるよう一助となった。

スーダンにおける暫定的な国家元首の役割を果たす母体，主権評議会の議長代理とベドナー長老の会談において，双方の指導者はスーダンの人々と国家の未来に対し共通の希望を分かち合った。会談の後，短い記者会見が行われ，ベドナー長老が自己紹介をしたほか，スーダンの人々の発展へ向けて激励を送った。

労働社会開発大臣であるリナ・アル＝シャイフ・オメール・マハジューブ氏，スーダンの全国児童福祉協議会（National Council for the Welfare of Children）事務局長のオスマン・シャイバ氏との会談におけるテーマはスーダンの人々の必要性についてであった。これらの指導者はベドナー長老とともに，スーダンの家族について，そして孤児や未婚の母の窮状といった，家族が直面する困難に関する懸念について話し合った。

スーダンの現政府は，スーダンが過去に直面した困難を克服し，市民と難民を保護できるよう，人道支援委員会の官房長官であるアッバス・ファドラッラー・アリに従って取り組んでいる。アッバス長官は，スーダン政府の人道援助管理を監督している。

「末日聖徒チャリティーズは，長年にわたってスーダンの人道支援活動をサポートしています」とアッバス長官に語ったベドナー長老。「わたしたちは引き続き，地元団体と連携してスーダンで困窮している人々を助ける機会を探ろうと思います。」

宗教の自由が話し合いの鍵となったのは，スーダンにおける宗教的寛容の重要性を説いた宗教省のナスレッディン・モファラー・アーメド・ムハンマド氏との会談においてである。ベドナー長老は，末日聖徒イエス・キリスト教会が宗教の自由を力強くサポートすると述べ，あらゆる信仰の信者の権利を支えるための宗教省の働きに対して感謝を表した。

末日聖徒の一行は，スーダン教会評議会のメンバーとの夕食に参加した。英国国教会，カトリック教会，ギリシャ正教会から祭司や司教らが列席した。指導者らは，スーダンがクリスチャン，ユダヤ教徒，イスラム教徒が混在するという長い歴史を持っていることについて話し合った。ベドナー長老はまた，スーフィー宗教議会とも会合し，すべての人に対するサポートを示し，宗教に基づく過激思想に対する全般的な非難を表明した。

「これらの指導者の間には友情と歓迎の偽りない精神がありました」とベドナー長老は語った。

サーディク・アル＝マフディー元首相は，スーダンの歴史について，また彼の曽祖父であり，19世紀に非常に崇拝されていた指導者ムハンマド・アフマドについてベドナー長老に分かち合った。アル＝マフディー氏は，過去から学び，スーダンの人々を一つにし，再建に向けて寄与することが国にとって極めて重要であると述べた。

「スーダン共和国には輝かしい未来があります」とベドナー長老は語る。「わたしたちはスーダンの人々との密接な関連性を感じました。出会ったすべての人々に感銘を受けました。スーダンは多くの困難を抱えていますが，これらの献身的な指導者がこの歴史的瞬間にも国を築き上げるために尽力しています。」