ニュースリリース

モルモン,ハイチに40万本の木を寄贈

国民にボランティア活動が奨励されるハイチの祝日「農業の日」と,末日聖徒イエス・キリスト教会より寄贈されたおよそ2万5,000本の木の植樹の予定日がちょうど重なった。1,800人以上のモルモンやその隣人たちが,将来大切な資源となる木の植樹に参加した。

「木陰を作るためや,土壌保全のためならどんな木を植えてもいいはずですが,あえて果樹を植えるというのは……興味深いですね。」教会のカリブ地域会長会のウィルフォードW・アンダーセン長老はそう語った。「この果樹はこれから川岸や山腹,そして国中に植えられるのです。だれが収穫するのかと尋ねたら,ハイチの人々は『おなかのすいた人』と答えるでしょう。」

 

水曜日の気温は32度近くまで上がった。そんな中,ボランティアの人々は,延べ1万1,000時間以上をかけて穴を掘り,流れ作業で初回分を植樹した。今年中にさらに7万5,000本が植樹される計画である。数年後のプロジェクト完了までには,合計40万本が植えられる予定だ。

ハイチは2010年の大地震によっておよそ30万人の被災者を出した。広範囲にわたって被災した国を再建しようとしているハイチの人々を援助するため,教会はこのプロジェクトを継続していくことを決意している。

ボランティアに参加したモルモンたちと友人や地域住民は,地元の教会指導者から受け取った黄色いモルモン・ヘルピングハンズのベストを身に着けて,50センチほどの苗木を植えていった。「今日ここに大勢の人が集まってくれました。」ポルトープランスにおける教会のボランティア責任者であるバーソニー・テオドールは述べた。「彼らは主の代理人です。主が地上におられたらまさにされるであろうことをしているのですから。」

植樹はポルトープランスの首都近辺の3つの町やそのほかの6つの都市で行われた。水曜日,ぺシオン=ビル町のミナーブ・イバンカ・ジョリコウアー・ブルータス町長は,近隣にその日植えられた7,000本,さらに今後数か月以内に植えられる予定の4,000本の木について「天の恵み」だと語った。「とてもうれしく,誇りに思います。わたしは驚いてはいません。すばらしい事業ですし,教会とはそういうところだと思うのです。とても感謝しています。これが,これから始まる協力の序章であることを望んでいます。」

政府の指導者たちの助けにより,地方を美しくするために植樹が最も効果的な場所が選ばれている。大型のスポーツ複合施設やコミュニティーパークの美観を改善し,森林伐採により長年荒野となっていた地域に人々が居住するようになり,地震から立ち直った地域の人々を啓発するだろう。

破壊的な揺れの後で,多くの家族が移り住んだ避難所は,ポルトープランス北部に位置する人里離れた場所だった。今後これらの地域に建設された新たなコミュニティーに植樹される計画である。これらの地域は,教会が過去3年間にわたり150軒の丈夫な家族用の家を建ててきた地域である。

プロジェクトが完了すれば,ハイチの中心部から離れた地域には,末日聖徒のボランティアや地域住民の手により,教会が寄贈したおよそ40万本の木が植樹されることになる。「励みになります」とぺシオン=ビルのクリスチャン・デウガービルは語る。植物のない山峡部を指さしながら彼は言葉を続けた。「かつては,森を歩いて通り抜けられないほどに木が密集していたのです。今では,雨が降れば水が流れて通りが水浸しになるほどです。」

ハイチの総理大臣ローラン・ラモットは,教会の森林再生プロジェクトを大歓迎している。首相は森林再生が国の最優先事項の一つであると断言している。アンダーセン長老はこう述べた。「教会員は地震以来,特別なプロジェクトとして森林再生について話し合ってきました。政府と教会の関心が一致したことにより,今このプロジェクトが具体化したのです。」

さらに,このプロジェクトは教会によるハイチ奉献30周年とも重なった。1983年に当時十二使徒定員会の会員であったトーマス・S・モンソン大管長がハイチを伝道活動のために奉献した。教会のカリブ地域会長会の一員であるアンダーセン長老が2月にハイチを訪れ,この節目の年を記念してハイチの人々に果樹や日よけの木が贈られることを発表した。

植民地時代,ハイチは豊かな天然資源と経済的繁栄のゆえに「アンティルの真珠」と呼ばれていた。バーソニー・テオドールは多くのハイチ国民とともに抱いている彼の夢についてこう語った。「わたしたちの夢は,ハイチが再びアンティルの真珠と呼ばれる日が来るのを見届けることです。」

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