末日聖徒の歴史の中で主要な出来事についての書籍の第1巻が今年の夏に発行されることになった。末日聖徒イエス・キリスト教会は「聖徒たち―末日におけるイエス・キリスト教会の物語」と題する全4巻のコレクションを発行する。
「この新しい歴史書では、最初の示現から現在に至るまでをカバーする歴史が物語調に語られています。ほとんどの教会員にとって非常に魅力的で読みやすい文学的形式で書かれた書物です」と中央幹部七十人、教会歴史家兼記録者であるスティーブン・E・スノー長老は述べた。
第1巻の最初の3章はすでに、教会機関誌「エンサイン」や「リアホナ」および教会歴史ホームページに掲載されている。最初の8章は47の言語にて同様に連載される。今年中に全巻が14の言語で出版される予定である。これらは「福音ライブラリー」アプリの「教会歴史」セクションでの閲覧も可能になる。
この書籍は世界中で教会を確立するために自らを捧げた男女の実話をまとめたものである。各巻の執筆にあたっては教会歴史家が研究を行い、教会のシニア指導者らが原稿をチェックした。
「教会歴史を知ることで、先祖たちが直面した試練や困難、そして彼らがどのようにそれらを克服したかを理解する助けとなります。彼らの物語は信仰と献身、勇気、悲しみ、喜び、そして特に教会初期の頃に繰り返し起こる試練で溢れていますが、これらは、今日でさえ世界中の国々で教会が初めて紹介される場合に聖徒らが経験する事柄でもあるのです」とスノー長老は説明した。
教会指導者らは、「聖徒たち」は主の「教会の記録と歴史を耐えず書き残す」(教義と聖約47:3)という戒めを守って記録されたものであるという。今回のプロジェクトは教会の歴史を複数巻にまとめて発行したものとしては3度目にあたる。ジョセフ・スミスは1830年代に同様の教会歴史の記録を作り、それは1842年に発行された。教会歴史家のB・H・ロバーツは1930年、第2回目の複数巻にわたる歴史書を発行している。
「聖徒たち」の第1巻は「真理の旗」とサブタイトルが付けられ、ジョセフ・スミスの少年時代から始まる回復にまつわる話から始まり、1846年にノーブー神殿で教会員が儀式を受けるところで終わる。第2巻「いかなる汚れた者の手の影響も受けることはない(No Unhallowed Hand)」は、アメリカ西部での聖徒らの集合に伴う試練を描き、1893年のソルトレーク神殿の奉献の話で終わる。第3巻「大胆かつ気高く,悠然と(Boldly, Nobly, and Independent)」は教会の世界的成長に焦点を当て、1955年のスイス・ベルン神殿奉献の話で終わる。第4巻「あらゆる者の耳に達し(Sounded in Every Ear)」では、世界中に神殿が建設される近年の歴史が語られる。
「教会に入るために人々は犠牲を払い、活発な教会員になるために生活を変えました。したがってそのような物語は、今日のわたしたちも困難を克服することが可能であることを思い起こさせるのに大切です。主はわたしのような不完全な人間を含め、人を通して御業を進めることがおできになるという希望を、物語は与えてくれます」とスノー長老は語った。
教会指導者らは、「聖徒たち」が若者にも成人にも魅力ある書籍であると確信している。書籍に記載された詳細と対話は歴史的情報源に基づくものである。saints.lds.orgには「聖徒たち」の物語にまつわる教会の記録、補足的随筆そしてビデオなどの追加リソース(英語)が掲載されており閲覧が可能である。