2020年9月13日、末日聖徒イエス・キリスト教会はオンラインで日本全国ディボーショナルを開催した。この会では、管理を大管長会第一顧問のダリン・H・オークス管長が、司会はアジア北地域会長会第一顧問L・タッド・バッジ長老が行った。話者はオークス長老、クリステン・M・オークス姉妹、十二使徒定員のゲレット・W・ゴング長老、妻のスーザン姉妹、七十人会長会のロバート・C・ゲイ長老、妻のリネット姉妹であった。そして、アンドラス翔兄弟とハービーひかり姉妹が、アンドラス麗香姉妹の伴奏のもと「共に愛し合え」を歌った。
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リネット・ゲイ姉妹
ディボーショナル開始後、ゲイ姉妹が最近の経験について分かち合った。新型コロナによる制限がある中、孫娘のレミがゲイ家の裏庭のプールでバプテスマを受けた。バプテスマを前に怖がるレミ姉妹に、ゲイ姉妹は「一番大切なことは、あなたがふさわしい神権者からバプテスマを受け、価値ある按手礼を受けるのに価値のある人間だといういうこと」だと話したという。レミは勇気を振り絞りバプテスマを受けた。「水から出てきたとき、彼女は喜びにあふれ、輝いていました。パンデミックにより通常のことが行えない中、素晴らしく喜びにあふれる経験をさせてもらいました」とゲイ姉妹は話した。
バプテスマの後、ゲイ長老・姉妹は17歳の孫にバプテスマ、聖約、従順、人に親切にするという主の模範に従うことについて「救い主はすべての人にとても親切で、見捨てられた人、非難されている人、見向きもされない人達に対してもそうだった」と話しながら伝えたという。ゲイ姉妹は「デビッド・O・マッケイ大管長は、人生における最も大切な秘訣であり、人の魂が最も必要としていることは、親切であるということですとおっしゃいました」と話し、人に親切にするのに共通の言語や言葉は必要ではなく、行動や面影によって救い主の光と愛を分かち合うことがわたしたちの言葉になると述べた。
そして、「皆さんが神の子であることを常に覚えておいてください。自分は孤独であると感じたり、恐怖心を抱いたり、混乱が生じたとき、そして自分が強くあるために頼りにしている人に会えないときにも、天父と救い主は皆さんのすぐそばにいらっしゃることを忘れないでください。イエスは皆さんに無理強いされることはありませんが、少しでも自分から主を招き、わずかな願いでも主に求めるときに、主は来てくださいます。天父は常に皆さんを助けようとしていらっしゃいますので、救い主に頼ることを忘れないようにしてください。」と続けた。
ゲイ姉妹は「寂しいと感じることがあれば、天にいる大家族が常に皆さんを見守り、祈りと霊の賜物を送ってくださっていることを思い出してください」と励ました。
そして、「バプテスマの原則は、わたしたちに平安と悔い改めの機会を与え、日々の生活に主を招きわたしたちがより強くなり、主のようになることを可能にしてくれます。主はわたしたちに祝福を与え、わたしたちの人生を光と愛で満たそうと待っておられます」という言葉で話を終えた。
ロバート・C・ゲイ長老
アジア北地域会長として奉仕した経験を持つロバート・C・ゲイ長老は、日本にいた頃を懐かしく思い出し「日本の聖徒よりも親切な人はいません」と話した。そして日本は生活するのに地理的に過酷な環境にあったことを思い出し、「日本は、新型コロナ感染の流行だけでなく、地震、台風、洪水、そして夏は猛暑に見舞われます。こういったことが大きな悩みの種になるかもしれません。しかしきょう、わたしは平安を見つける方法についてお話します」と述べた。
イザヤ書40~49章にある聖句を引用し、「草は枯れ、花はしぼむ。しかし、われわれの神の言葉はとこしえに変わることはない。主は疲れた者に力を与え、主を待ち望む者はわしのように翼をはってのぼることができる。走っても疲れることなく、歩いても弱ることはない。あなたの神、主なるわたしは、あなたを忘れることはない。わたしは、たなごころにあなたを彫り刻んだ。」とゲイ長老は聖句を分かち合った。
ゲイ長老は日本で奉仕していた頃の経験について話した。地域会長会の長い集会が午後3時ごろに終わったとき、心にある思いが浮かんだという。それは、彼が会ったことのない日本にいるある家族の名前だった。その家族を訪問する必要があると感じ、この家族を知っている人はいないか尋ねたところ、和田長老が知っていた。その家族は東京から数時間行った距離に住んでいることがわかり、ゲイ長老は訪問できるように手配して欲しいと頼んだ。
主が訪問するようにとおっしゃった以外はこの家族について何も知らないまま、翌日、ゲイ長老たちは訪問した。すると、この家族は非常につらい経験をしており、心を傷つけられた経験があるということがわかった。数か月にわたり、この家族は誰も彼らの言うことを聞いてくれないと思っていた。前の日、彼らは福岡神殿に行き、参入はしなかったものの、神殿の敷地に座って誰かが助けに来てくれるようにと主に祈ったと。誰も来なければ、教会を離れるつもりだったという。
ゲイ長老は「お祈りしたのは何時でしたか?」と尋ねたところ、その家族の父親は前日の午後3時だったと答えた。ゲイ長老は「あなたの名前がわたしの心に浮かんだのとちょうど同じ時間です」と伝え、「主はあなたをご存じです」と付け加えた。
さらにゲイ長老は、数時間離れた場所にいる人の日本語のお祈りが主に聞こえ、日本語のわからない人にそれを伝えることができるなら、あなたがどこにいたとしても主はあなたの祈りを聞き答えることができるでしょうと証した。そして「ゴードン・B・ヒンクレー大管長は、『あなたが思うほど状況は悪くなく、すべてはうまく行きます。信仰と自信を持って神を信頼してください。わたしたちが主を信頼し、主に祈り、ふさわしく生活するなら、主は祈りを聞き、使者を送ってくださいます』とおっしゃいました」と話した。
話の終わりにゲイ長老は、アメリカ大陸が大きな災難に直面していたときに、救い主がそこにいるニーファイ人を訪れる直前に彼らにおっしゃった内容を伝えた。「主は彼らに『おお、命を助けられている者よ。わたしがあなた方を癒すことができるように、今あなたがたはわたしに立ち返り、自分の罪を悔い改め、心を改めようとしているか。わたしは世の光であり命である。打ち砕かれた心と悔いる霊をもってわたしのもとに来る者に、わたしは火と聖霊によってバプテスマを授けよう』とおっしゃいました。」わたしたちがもし悔い改めるなら、主は罪からわたしたちを清めてくださる聖霊をわたしたちに送ってくださり、わたしたちが行わなければならないすべてのことを教えてくださるとゲイ長老は約束した。
スーザン・ゴング姉妹
「秋になり紅葉が見られ、わたしたちは感謝しています」とゴング姉妹は季節の変わり目について話を始めた。彼女はウークトドルフ長老の「主の声を聞く鍵は感謝の気持ちを持つことにあります。主がわたしに与えてくださったすべてのことに気が付くことができるとき、わたしはより明確に主の声を聴くことができます」という言葉を引用した。主に聞くようにというネルソン大管長からのチャレンジについて言及しながら、「主はわたしたちの祈りを聞いてくださいます。わたしたちは主がわたしたちに与えてくださった言葉を聞いていますか?」と付け加えた。ネルソン大管長はわたしたちに、主の声をより鮮明に聞くことができるように、聖霊のささやく声に気づく力を高めるようにと勧告している。「御霊がどのようにわたしたちに話しかけるかを知ることが、今以上に大切な時はありません。聖霊は、天父と御子がわたしたちに聞いて欲しいと考えられる思いを皆さんの心に届けてくださいます。皆さんは聖霊のささやきをいつ、どのようにして感じますか?」と話した。
2年前、ゴング姉妹の孫娘アディが、ステーク大会が始まるのを待ちながら隣に座りオルガンが奏でる音楽を聴いていた。そして「おばあちゃん、聖霊を感じることができるわ。おばあちゃんも感じる?」と言った。そこでゴング姉妹は、数週間前に家族で行ったアディのバプテスマ会でみんなが温かく、慰めと愛のある聖霊の存在を感じたことを話した。アディの10歳になるやんちゃ盛りの兄のジョナでさえ御霊を感じたという。御霊により、彼は妹に対する愛で満たされたという。彼は妹の肩に腕を回し、愛していることを伝えた。その時ゴング姉妹は孫息子に「ジョナ、わたしは聖霊を感じるけど、あなたは?」と尋ねたという。
ゴング姉妹は最近、携帯で特に害のないあるゲームをしていたときのことについて話した。その時、「もっと有効な時間の使い方があります。もっと有効に時間を使うべきです」という明瞭な思いを感じたという。その時の気持ちは、悔い改めるようにと伝えるものだったと話した。
ゴング姉妹は、レーマン人の軍隊がニーファイとリーハイを牢に入れて殺すつもりでいたヒラマン5章に出てくる場面について、「ニーファイたちは火の柱に包み込まれて守られました。地震で牢の壁が崩れた後、人々は暗黒の雲に覆われ、声を聞きました。『悔い改めよ、悔い改めよ。よきおとずれを告げ知らせるためにあなた方のもとに遣わした僕たちを、二度と滅ぼそうとしてはならない。』それは劇的な場面で、声がとても印象的でした。聖典の脚注には、その声は『まったく優しい静かな声であり、それでいて心の底までも貫いた』とあります」と話した。
「ネルソン大管長は『天父は簡潔に、静かに、わたしたちが誤解しようのないように驚くほどわかりやすく伝えてくださいます』とおっしゃっています。」
ゴング姉妹は「聖霊がわたしたちの生活で変えるようにとおっしゃっていることはあるでしょうか?」と尋ね、「 悔い改めて変わることのできる力は、福音がわたしたちに与えてくれる最も偉大な賜物の一つです。悔い改めるなら、さらに大きな霊感と啓示を受けられるようになるでしょう。わたしたちはそうやって天父にまた少し近づくのです。ネルソン大管長は『改めて皆さんにお願いします。個人の啓示を受ける霊的な能力を増すために必要なことを何でも行ってください』とおっしゃいました」と続けた。
わたしたちを導き、平安と慰めを与えることを聖霊に許すようにと、ゴング姉妹は視聴者を励ました。
ゲレット・W・ゴング長老
「もうすぐ満月となり、家族や個人でお月見を楽しむ十五夜がやってきます。日本のお月見の歴史は平安時代にまでさかのぼると聞きました。ゴング家も中秋の名月を楽しんでいます。わたしたちは月が上がるのを見て、お気に入りの詩を読み、ゴング姉妹と孫たちとともに提灯パレードをします。ゴング姉妹はみんなの好物を作ります。彼女の家族は月のケーキが大好きです。外にチョコレートウェハース、中はバニラアイスクリームを入れて作るのが秘訣です。多くの場合、10月の満月は『収穫の月』と呼ばれることがあります。人と集まり感謝を捧げる特別な時期に、収穫を祝う気持ちで3つの経験について話し、収穫に関した招待、収穫の法則、収穫の主について話したいと思います」とゴング長老は話し始めた。
最初の経験は、若いカップルに神殿の結び固めを執行していた時のことであった。ゴング長老は花嫁に、大人になるまでに学んだことについて分かち合って欲しいと伝えた。彼女は幼い頃、家族が所有する果樹園と野菜畑で働いたことについて話した。朝早くから、種まき、雑草取り、水やりの仕事があった。両親と祖父母は、秋の収穫は春と夏にどれだけ働いたかによって左右されると子供たちに教えたという。結び固めのセッション中、ゴング長老は両親と祖父母を見て、彼らは果物や野菜を育てていたのではなく、大切な子供たちを熱心に育てていたことに気が付いたという。
ゴング長老は「一人ひとりの子供、青少年を家庭と教会で助けてください。福音学習、奉仕、活動、そして新しい『子供と青少年』プログラムの要素である個人の成長ができるように励ましてください。Face to Faceでオークス長老・姉妹が教えられたように、聖約の道を歩む上で有意義な個人の目標が設定できるようにそれぞれの青少年を助けてください。自分の支部・ワードの初等協会の子供たちまたは青少年の一人ひとりの名前を覚え、名前で呼びかけてください。そうすれば彼らは、主が彼らの名前を知っていることがわかるでしょう。ゴング長老は子供と青少年を助けるならば、収穫をもたらしてくださる主はその努力に対し、何世代にもわたり笑顔で報いてくださるでしょう」と話した。
2つ目の収穫の経験は、会ったことはないものの自分の人生に祝福を与えてくれたという現在98歳のメルバ・オークス姉妹に対する感謝についてであった。何年も前、彼女はカリフォルニア州サンフランシスコに住む新婚の花嫁だったという。当時、自分のワードに転入してきたばかりの17歳の改宗者と親友になった。この転入者は家族の中でただ一人教会に入った改宗者であった。彼女の名前はジーン・チャーで、後にジーン・ゴング(ゴング長老の母親)になった人で、現在94歳になるという。
ゴング長老は、自分の母親が改宗したばかりの時期に助けてくれたオークス姉妹に電話して感謝を伝えたことがあるという。オークス姉妹とゴング長老の母親は77年もお互いを助け支え合ってきた。どのワードにもメルバ・オークスとジーン・ゴングのような人がいると述べ、新しい改宗者、転入者、そして助けを必要とする人たち一人ひとりを助けて欲しいと話した。会員全てに、友人、奉仕の機会、そして神の良い言葉で養われる必要があるとし、「そのような会員の子孫は皆さんを今後20年、50年、さらには77年にもわたり感謝し続けてくれるでしょう。勿論、わたしたちの最も大きな感謝は救い主とその無限の贖罪に向けられることでしょう」と話した。
3つ目の経験として、ゴング長老は神の創造物の中でもたらされる平安と確信について話した。「預言されたように、現代は騒ぎの多い時代です。主はご自分の声が、雷、疫病、その境を超えて打ち上げられる海の波の中にあっても聞こえるとおっしゃいました。今日のような不確かな時代にあっても、わたしたちは穏やかでいられ、主は神であることを知ることができると主はわたしたちに確信させてくださいます」と話し、アルマの証を引用して、「すべてのものが至高全権の創造主がましますことを証している」と述べた。
またゴング長老は、備えていれば恐れることはないことを思い起こさせた。近年、教会は家庭が中心となり、教会がサポートする形の安息日の礼拝プログラムを作り、『わたしに従ってきなさい』、またメルキゼデク神権定員会と扶助協会によって合同で行われる救いの業、子供と青少年のプログラム、そして教会の中での個人の啓示を受ける機会を増すようにとの預言者の呼びかけをもとに、今のような大変な時期に対処できるように支援している。
ゴング長老は「清さを増し加え、より従順になり、熱心に探し求め、キリストとモルモン書の言葉を毎日よく味わい、神殿と家族歴史の業に取り組む時間を定期的に持つ、これらを合わせて行うこと以上に天を開ける方法はないというラッセル・M・ネルソン大管長の勧告を覚えておいてください」と語り、この勧告に従えば継続する喜びを手に入れることが可能であると話した。
最近、ゴング長老と姉妹は天の川銀河が美しく見える非常に暗い場所に行ったという。そして、満月と収穫と感謝の季節であるこの時期に、天を見て想像力を掻き立て、心に平安と確信を得て、初めからわたしたちの永遠の父である神とその御子イエス・キリストは、偉大な幸福と永遠の喜びの計画のパーツとなる創造物すべてのものを良しとされたことを思い起こすようにと述べた。
ゴング長老は、主のみ業をさらに進めるために勢力を尽くして鎌を入れて欲しいと述べ、そうすれば、わたしたちの家族と新しい改宗者、教会に戻ろうとしている会員、そして教会の若い既婚者、YSA、青少年、子供たちすべてが祝福されることになると語った。また「主はわたしの聖徒たちの集合の業は続いて、わたしがわたしの名のために聖なる場所に彼らを築き上げることができるようにするためである。刈り入れの時は来て…と約束されている」と話した。
クリステン・M・オークス姉妹
仙台で伝道したことのあるオークス姉妹は日本語で話した。50年近く前、仙台で伝道した彼女は、「日本はわたしにとって第二の故郷のようであり、日本人と日本食、日本の祭りが大好きです。日本はわたしにとって特別な国です。この下駄はわたしが仙台にいたとき菅原兄弟がわたしのために作ってくれたものです。今でもとても大切にしています」と話した。
伝道中にオークス姉妹は、神がみんなを愛しておられることがわかったという。日本語を学ぶのに苦労した姉妹は「雨や雪の中を歩くのはとても大変でしたが、友人がバプテスマの水をくぐる姿を見るとき、苦労は報われました」と話した。
伝道中の経験を通して、天父はわたしたちの祈りを聞き、答えてくださることを学んだとオークス長老姉妹は話した。「わたしたちは神の子供です。天父はわたしたちを愛しておられます。わたしたちが苦しむとき、天父はわたしたちと共に涙を流しておられます。わたしたちが正しいことをするとき天父はわたしたちとともに喜んでおられます。天父はわたしたちとともにおられ、わたしたちの必要を満たすために喜んで祝福を与えてくださいます。天父はわたしたちを愛しておられるので、救いの計画を作り、御子をわたしたちの罪を贖うために遣わしてくださいました」と述べた。
オークス姉妹は新型コロナ感染が流行するこの時期に、聖典を読むことが大切であると強調した。「聖典を読めば、主の愛を感じることができると約束します。また個人の啓示を受けることができ、自分について主の御心を知ることもできます。ご存じの方も多いと思いますが、わたしはオークス長老の2番目の妻で、29人の孫がいます。けれども、夜に一人で泣く日々を過ごしたこともあります。そんな時、わたしは聖典を学び、慰めを得ました。モルモン書を勉強するとき、神に近づくことができます。神はわたしたちの可能性をご存じで、わたしたちの祈りを聞き答えてくださいます。神の導きを祈り求めるとき、聖霊を送ってくださいます。わたしはキリストが神の愛する御子であり、キリストがわたしたちの救い主であり贖い主であることを知っています」と証した。
ダリン・H・オークス管長
オークス管長は日本の聖徒に話せること、そして妻が日本語で話すのを聞くことができたことに対する喜びを表した。中央幹部として36年間務める中で日本を14回訪問し、家族でも娘の一人、別の娘の夫、そして妻のクリステンが日本で伝道、また孫娘の一人は子供たちと一緒に日本で暮らしていて、オークス家は日本が大好きだという。
オークス管長は「主が父リーハイに与えた最も大いなる啓示の一つに、『人が存在するのは喜びを得るためである』というのがあります。本当の幸福、または永続する喜びの源は救い主イエス・キリストであり、永続する喜びを見つけることがわたしたちの人生の目的であり、また神の創造の目的なのです。幸福の計画は、イエス・キリストの福音の中に、そして主の復活と贖罪を通して、わたしたちは永続する喜びを見つけることができると説明しています。わたしたちの霊と身体が再び結合し、わたしたちが天父のもとに戻るときに、わたしたちは最高の喜びを手に入れることができるのです」と述べた。
さらに「わたしたちの最初の両親はこの原則に気づきました。主に犠牲を捧げているとき、アダムは神の御名をたたえ、『私の背きのゆえに、わたしの目は開かれた。わたしはこの世で喜びを受けるであろう』と言いました。この喜びの源は救い主イエス・キリストです。地上での働きを終えるにあたり、主は『これらのことをあなたがたに話したのは、わたしにあって平安を得るためである。あなた方は、この世ではなやみがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている。(ヨハネ16:33)』と宣言されました。主の証人として、わたしは主が世に勝ったこと、そして主が示された道が、この世にあってまた来世においても、幸福と平安へと導く道であることを証します」と話した。
オークス管長は、聖典にある失われた羊と放蕩息子のたとえ話から、失われた貴重なものが取り返せたときに人間が感じることのできる本当の喜びの例を示した。一方でサタンは、人を自分と同じ惨めな状態に陥れ、神のみ前からわたしたちが永遠に断たれることを望んでいる。サタンの誘惑に屈するとき、人は惨めになり第一の位、徳、高潔さ、そして人生までをも失うことになると話した。
それとは対照的に、天父はそのようなものを失うことを避けるようにと教えられた。天父はわたしたちがみもとに返ることを望まれ、そのための道を用意された。喜びは永続するものであるが、この世においてわたしたちはこの世の幸福を求める。オークス管長は「預言者ジョセフ・スミスは幸福をわたしたちの存在の目的であり計画であると説明しました。啓示は、地上にあるものは人の益と利用のため、目を楽しませ、心を喜ばせるために造られている(教義と聖約59:18)と教えています。この幸福と喜びをどのように探せばよいのでしょうか? ベニヤミン王は自分の民に、神の戒めを守る者の祝福された幸福な状態について考えるように言いました。『見よ、これらの者は物質的にも霊的にも、すべてのことについて祝福を受ける。そして、もし最後まで忠実であり続けるならば、彼らは天に迎えられ、決して終わりのない幸福な状態で神と共に住めるのである』と話しました」と語った。前に話した話者の内容を繰り返しながら、オークス管長は、「花、日の入り、月などの簡単なものがわたしたちに幸福をもたらしてくれます。そのほかに運動すること、そして価値のある目標を達成したり、困難な仕事を成し遂げたときにも喜びを得ることができます。『わたしたちができるすべてのことを行っても、自分自身の努力をもってしても、またこの世の幸福を通しても、わたしたちには最高の喜びを得ることはできません(教義と聖約101:36参照)。』キリストによってのみ、わたしたちの喜びは満たされます。主の慈悲は失ったものすべてを回復させ、すべての涙を乾かし、すべての苦痛を取り除くのです。永遠の喜びという主の賜物はすべての苦しみを超越したものです。天使が主の誕生について『すべての民に与えられる大きな喜びを、あなた方に伝える。(ルカ2:10)』と宣言したのはこのためです」と続けた。
「わたしたちは日の光栄の栄えある復活の中で霊と身体が分離しないように結合したときに、満ちみちる喜びを受けます(教義と聖約93:33、76:50-70参照)。勿論その喜びは、死の縄目を断ち、贖罪によってわたしたちの罪を贖い、わたしたちが神のみもとに戻り、天父の完全を受けることを可能にされた聖なるメシヤの慈悲を通してのみもたらされます。」
オークス長老は「使徒パウロは、御霊の実は愛と喜びと平安であると教えました。神は人をかたより見ることがないため、この平安は有名人も無名人も、金持ちも貧乏人も関係なく、すべての人に与えられるものです。反対に、サタンの誘惑に負ける人は一時的に罪のはかない歓楽を楽しむかもしれませんが、それは本当の幸せや永遠の喜びに導くものでは決してありません。サタンの影響を受けると、混乱、争い、暗黒、無秩序、怒り、憎しみ、悲しみなどがもたらされます。悪事は決して幸福を生じたことがなく、罪は不幸に導くだけです。若人に申し上げますが、きらびやかに輝くけれども中身のない薄っぺらなこの世のものに幸福を求めてはいけません。アルコールや麻薬は幸福につながりません。自分を奴隷の身へと導くだけです。暴力は苦痛と悲しみを招くだけで、そこに幸福はありません。結婚関係以外で性的な関係や肉体関係を持つことに幸福はありません。所有物に永続する幸福を見出すことはできません」と話し、青少年に対し、標準を保ち、『若人の強さのために』のパンフレットを用いるようにと勧告した。
オークス管長は人生で失望感を味わっている人に向けて、福千年は幸福の偉大な計画の中で完成しないすべてのことを成し遂げるための時間であると述べた。福千年には、この世で持てなかった家族関係を持ち、素晴らしい経験をすることができると述べ「戒めを守り、主を信頼してください」と話した。
既婚者、独身者を問わずヤングアダルトに対しては、結婚して子を持つという主の戒めを守ることを覚えておくようにと述べ、学業を終え、キャリアを確立するまでこの重要な責任を引き延ばすことのないようにと勧告した。そして、この戒めを守り、増え地に満ちれば、アジア北地域、ひいては教会全体に益をもたらすと付け加えた。独身者には、日の栄の家族の生活を理想とした生活を送るようにと語り、この世でそれができない人もいるであろうことを認めながらも、彼らが戒めを守ればすべての人が祝福を受けると説いた。
青少年とヤングアダルトに対して、オークス管長は、「今まで以上により重要な奉仕の機会があります。テクノロジーに関する皆さんの知識は特別なものです。ビデオゲーム、ネットサーフィング、メッセージ発信などに費やす時間を最小限にして、家族歴史やワードの人とのつながることに時間を費やし、テクノロジーの知識を利用し、その他にも必要な助けに応じて人を助けることに時間を費やしてください。他人に目を向けて初めて、聖なるものがはっきりと見えるようになってきます」と話した。
年配の会員に対してははっきりと「主の業から引退することを認められた人はいません。奉仕する責任は、教会の召しからの解任や、退職、伴侶に死によって終わるものではありません」と伝え、年配者も奉仕する機会を探し求めるようにと励ました。神権指導者には、アサインメントをお願いするときに、高齢者や青少年を忘れないようにと伝えた。
さらに、「神の計画の中にある家族と教会について話します。聖典が示すはっきりとした方向性に頼り、生ける預言者らは『家族は神に定められたものであり、この世においても永遠にわたっても最も重要な単位であり、家族関係が墓を超えて続く道を提供する神の計画の中で重要です』と宣言しました」と語った。
オークス管長は、イエス・キリストの贖いは、ほかの何にも増して、歴史上最も意味のある出来事であると繰り返した。そして「主の贖いは、そのほかの世界の歴史上の出来事に目的を与えるものです。聖書辞典には福音を『良い知らせ』と定義し、その『良い知らせ』は『イエス・キリストが完全な贖罪を行ったこと』であるとされています。救い主は、傷のない子羊であり、この世の罪を贖うことのできた唯一のお方です。終わりまで耐え忍べば、わたしたちは永続する喜びを見出すことができます」と話した。
「わたしは、イエス・キリストの贖いはすべての人間に復活つまり不死不滅を確実にするものだとわたしたちすべてが理解していると信じています。またわたしたちは、ゲッセマネの園と十字架の上でイエス・キリストがすべての悔い改めをした人が犯したすべての罪を贖うために苦しまれたことを理解しています。しかし、御父の計画とわたしたちの救い主イエス・キリストの贖罪は、わたしたちにそれ以上のことを与えてくれることも事実です。救い主はわたしたちがこの世で経験するすべての『苦痛と苦難と試練』を受けられました(アルマ7:11)。聖典には、主が『万物の下に身を落とし、それによってすべてのことを悟った』(教義と聖約88:6)と書かれています。主がそうしたのは『ご自分の民を彼らの弱さに応じてどのように救うかを肉において知ることができるように』(アルマ7:11-12)するためでした。」
話の終わりにオークス管長は、「福音の第一原則は主イエス・キリストを信じる信仰です。信仰は信頼することつまり、主の贖罪によって生じる信頼です。戒めを守る人に約束された祝福を信じ、そして時が来れば、または永遠の世において、すべてのことが信仰深い人にもたらされるということを信じてください」と証した。