
過去185年にわたり末日聖徒の女性により伝えられた50以上の説教が、電子書籍としてネット掲載され、無料で閲覧できるようになった。取り上げられた説教は、教会歴史出版部(Church Historian’s Press)が1年前に「壇上から―末日聖徒の女性による説教の185年間(At the Pulpit: 185 Years of Discourses by Latter-day Saint Women)」として出版したものである。教会歴史出版部は末日聖徒イエス・キリスト教会の教会歴史部門が出版する際に使う名前である。
この電子書籍は、LDS福音ライブラリーアプリ(英語版)の「Church History」のセクションで閲覧が可能となった。
教会歴史家ジェニファー・リーダーとケイト・ホルブルックの編集により発行された「壇上から」は、教会創立以来話された、女性の末日聖徒による54の説教を紹介する書籍で、1831~2016年に至るまで10年毎に教義的テーマに注目した説教が選ばれ掲載されている。
リーダーとホルブルックは、古い扶助協会の本、新聞、雑誌、ジャーナル、大会報告その他の資料から教会初期の時代の説教を見つけ出した。彼女らは「ミレニアルスター」と「女性の解説者(Women’s Exponent)」という2つの新聞から説教を探した。

「『壇上から』は読んでいただいて初めて価値のあるものになります。教義的に重要な話をしているのはわかるだけでなく、彼女たちが証を得るに至った当時の生活を理解して初めて、彼女たちの言葉が力強く意味を持つものになります」とリーダーは語った。
「この本の編集に携わっていた時もそうですが、この本についてお話するとき、そして静かにこの本を読んでいる時に、話者の言葉や説教の内容によって神の力をより身近に感じることができます」とホルブルックは述べた。
この書籍に含まれている説教には、教会の預言者・創始者であるジョセフ・スミスの妻エマ・ヘイル・スミスや、聖徒をニューヨークからオハイオに導いて行ったジョセフの母ルーシー・マック・スミスによるものも含まれている。その他に著名な開拓者時代の女性指導者としてエリザベス・アン・ホイットニー、エライザ・R・スノーの説教も含まれている。本書籍の編集者である歴史家らは、以前には聞いたこともないような女性の説教も選んで掲載した。
海外の指導者として選ばれたのは、南アフリカのジュディー・ブラマー、西アフリカのグラディス・シタティの説教である。
現代の教会指導者では、ベル・S・スパッフォード、アーデス・G・カップ、イレイン・L・ジャック、チエコ・N・オカザキ、ジュリー・B・ベック、ボニー・D・パーキン、シェリー・L・デュー、バージニア・H・ピアス、そして元中央扶助協会会長リンダ・K・バートンの説教が掲載されている。
テキストに加え、22のお話については実際に話者が話した声を聞くこともできる。スペイン語とポルトガル語の翻訳版は今年夏に発行の予定。