石巻市荻浜漁港に、漁船を船揚げ場に引き上げる上架施設が完成し落成式が7月31日にあった。施設は2基。漁船を台車に乗せ、レール上を電動ウインチで引き上げる。船底に付着した貝類などは高圧洗浄により除去する。船の重さは10トンぐらいまで対応できるという。
同漁港に1基あった上架施設は東日本大震災で全壊、今春にスロープ状の岸壁は復旧した。その後レールなどの設置予定はなかったが、復興支援として、末日聖徒イエス・キリスト教会(東京)が工事費(約2500万円)のうち2200万円を寄付した。
県漁協石巻地区支所によると、船底の掃除は年1度ぐらいは必要だといい、震災後、漁業者は造船会社に依頼していた。荻浜漁港を使用する漁船は20隻。他の漁港を使っている漁船も利用する。落成式には漁協関係者ら約30人が参加。同支所の伏見真司運営委員長は「上架施設がないのはネックだった。豊かな海の幸を世界に届けられるように頑張る」と述べた。
教会日本東京管理本部の自立支援サービスマネジャー・ダーウィン・ハルヴォーソンさん(52)は「喜んでもらってうれしい。少しでも希望を持って漁業に従事してほしい」と話した。(2014年8月5日 河北新報)
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