ニュースリリース

聖約を交わした女性—何を持っていきますか?

聖約を守るならば,山あり谷ありの人生を,主がともに歩んでくださる 

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中央若い女性会長会第一顧問のミッシェル・D・クレーグ姉妹

編集者注―この話は,「聖約を交わした女性」というテーマで掲載されたチャーチニュースシリーズから抜粋されたものだ。その中で教会の女性は,神権の力を学んだ自分の経験について話合い,ラッセル・M・ネルソン大管長の勧告,「神の力,つまり神権の力を理解するために御霊を受けて努力する」ことに従って得た教訓を分かち合っている(「霊の宝」201910月の総大会)。このシリーズの別な記事を読む。

数年前,甥のマッケイがまだ幼かったころ,おもちゃを片付けるようにわたしの兄が仕向けたのですが,うまくいきませんでした。次から次へとおもちゃを広げる一方で片付けるそぶりはあません。とうとう堪忍袋の緒が切れた兄は,遊びを止めて自分自身にこう聞いてみるように頼んだのです。「何をするのが正しいことなのか?」

マッケイはこたえました。「父さん,聞いて。……聖霊だよ。聖霊が『ぼくに,何もしないように』と言ってる」

さて,聖霊に抑止されることもあるにはあるでしょうが,もしわたしたちが尋ね求め,その答えに耳を傾けるならば,大概の場合,聖霊は何かをするように促してくださることが分かります。

    

最近,教会の女性に向けた話の中で,ネルソン大管長は,わたしたちが人生で救い主の力にあずかるためになすべきことを示してくれました。大管長は,聖霊を捜し求めるように言いました。「自分にはもはや必要がないもの,時間や精力を注ぐ価値のないものを,聖霊が教えてくださ〔る〕」と言いました。(「霊の宝」2019年10月の総大会)ネルソン大管長は,「この世的なものから視点を移す」努力をすると,捨てなければならないものがたくさん出てきますが,天からの助けを得ることができると語りました。

預言者のこの言葉は,教義と聖約25章でエマ・スミスに与えられた言葉と呼応します。(ネルソン大管長が教会の女性に神権の力を理解するために研究するようにと励ました章です。)エマに与えられたこの勧告は「すべてのものへの」勧告でもあります(教義と聖約25:16)。エマは「この世のものを捨てて,この世に勝る世のものを求め〔る〕」ようにと励まされたのです。皆さんもそうしたいと思いませんか?

この世のものを捨てることに加えて,エマは「求める」ように告げられたのです。この言葉は行動をともなう動詞です。1828年版ウェブスターの辞書では「求める」という言葉は「探しに,あるいは探求しに行く」ことと定義されています。

この世に勝る世のものを探求するという考え方が好きです。わたしを助けてくださる聖霊がおられるので自信をもって探求することができます。また,わたしには交わした聖約があり,わたしの人生に神権の力をもたらしてくれるのです。

バプテスマと神殿の聖約,聖餐を取るたびに更新されるこれらの聖約は,神の力をわたしに授けてくれるはずでしたが,正直に言えば,わたしは自分が交わした聖約を理解することも感謝することもなく人生の大半を過ごしてきました。ネルソン大管長は次のように教えてくれました。「神と聖約を交わしてそれを守るすべての男女と,ふさわしい状態で神権の儀式に参加する男女は皆,神の力に直接あずかることができます。」(「霊の宝」)

わたしは,エマが交わした聖約をどう守るのかについて与えられた勧告の言葉が好きです。

エマは,交わした「聖約を固く守りなさい」と教えられたのです。「固く守る」という言葉も行動をともなう動詞です。それには「しがみつく」,「くっつく」,「貫く」という意味があります。聖約はわたしたちをしっかりと主に結び付ける役割を果たします。そして聖約は,日々わたしが必要な神権の力にあずからせてくれるのです。

何年も前に,わたしたちのステークはある旅に参加したことがありました。そのテーマは「何を持っていきますか?何を置いていきますか?」でした。この言葉は何年経ってもわたしの心に残っています。

わたしたちのだれもが旅をしています。手押し車でワイオミングの平原を渡る旅ではないかもしれませんが,それでも旅をしているのです。健康の問題を抱えて何日も長い夜を過ごしたり,宿題を助けたり,収支が合うように帳簿をつけたりしながら旅をしています。人間関係の問題や,経済的な問題,心身の健康問題を抱えながら旅をしています。圧倒されるような割り当てや,日々のやることリストをこなしながら旅をしています。悲しみや寂しさ,退屈を抱えて旅をしている人がいるかもしれません。人によって問題は異なりますが,問題のない人などいないのです。

聖約を守っているからといって,このような問題が取り除かれることはないでしょう。しかし,聖約を守るならば,主がわたしたちとともにいてくださるという約束を受けています。

だれもが抱く疑問は,何を持っていくか,そして何を置いていくかです。わたしは最も大切なもので手押し車をいっぱいにし,人生を満たしたいと思っています。この条件に最も端的に当てはまるものはわたしが交わした聖約です。聖約を守るためには,捨てなければならないものがあるでしょう。救い主の力にあずかるために,あなたは何を捨てますか。狭いスペースに何を詰め込む必要があるでしょうか。

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