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2019年9月21日(土),末日聖徒イエス・キリスト教会岡山ワード*1(岡山県岡山市)にて今年で4回目となる岡山ステーク*2主催の献血活動とカルチャーイベントが開催された。
カルチャーイベントでは,モデリングギャラリー(模型展示)とアート展とミニコンサートが開催され、ボランティアをしながら芸術の秋を堪能できる実り多い機会を提供した。
地域貢献と教会の広報を目的としたこのイベントは,今回参加者数が過去最多となった。125名の来場があり,28名から献血の協力が得られた。
献血活動実行委員長の木村明美(きむら あけみ)姉妹*3によれば,活動の始まりは5年前(2015年)にさかのぼる。
岡山ワードが60周年記念を迎えた記念に献血活動が行われた。しかし,献血をするには色々と条件があり,参加しに来てくれたものの検査に通らずあっけなく帰ってしまう参加者の姿に見た木村姉妹は寂しさを覚えた。献血の検査に通らなくても教会に滞在し,満足して帰ってもらうための取り組みとして思いついたのが音楽を取り入れることだった。
翌年の2016年にはワードからステークへと主催が変わり,木村姉妹のアイディアを取り入れた献血活動とカルチャーイベントの同時開催が始まることになった。
今回のモデリングギャラリーでは,岡山ビルドモデラーズのメンバーが140作品以上を集結させ,見ごたえある空間を作り出した。
岡山ビルドモデラーズは教会員の大生勇治(おおしょう・ゆうじ)兄弟が設立したプラモデルを愛好する有志の団体で,このたびは18名のメンバーからの協力を得ての展示となった。
塗装デモンストレーションも行われ,個々の作品のレベルの高さと魅力を最大限に引き出す展示が来場者の目を引き付けた。プラモデルの愛好家たちが集まり、プラモデル談議に花を咲かせる場面もあった。
同カルチャーイベントにおけるモデリングギャラリーの展示は昨年から始まった。イベントにモデリングギャラリーを取り入れてから教会員ではない方の参加が飛躍的に増え,特に教会外から注目を集めているコンテンツである。
アート展では,ヂニス山田アリーネ姉妹による21枚のラインアートの作品が展示された。山田姉妹はブリガム・ヤング大学ハワイ校でアートを専攻し,日本に戻ってからは肖像画やラインアートを創作している。今回の作品の多くは彼女の子供たちからインスパイアされて描かれたもので,時間をかけて丁寧に描かれた細かい線,カラフルに塗られた作品に来場者たちは足を止めてじっくりと見入っていた。
献血の時間帯に合わせて行われたミニコンサートでは,クロマチックハーモニカプレイヤーのHaMaNa (松岡なお喜)さんのハーモニカ演奏が行われた。
HaMaNaさんは,2016年F.I.H全国ハーモニカ決勝大会ジャズポップス部門2位,アンサンブル小編成部門1位の他にも数多くのコンクールで入賞している日本でトップレベルのハーモニカプレイヤーである。礼拝堂に広がる音色に聴衆はじっと聞き入っていた。
後半は音楽を愛好する教会員たちの演奏が披露され,歌やピアノ、チェロとピアノの協奏など、個性豊かな演奏が続いた。与えられた才能に磨きをかけ披露された演奏の数々に、観客席からは惜しみない拍手が送られた。
最後は観客も含めた全員でSMAPの「世界に一つだけの花」を歌い,コンサートは会場の一体感とともに幕を閉じた。
一つのユニットの記念行事として始まった献血活動が,多くのジャンルを巻き込みながら地域の行事として成長しようとしている。それは,教会員と地域の方々が手を取り合い,楽しみながら社会貢献の機会を提供するという活動のあり方のモデルケースとなっている。実行委員会委員長の木村姉妹によれば,岡山ステークはこのイベントを10年スパンの企画として続けていきたい意向とのことで、今後,岡山の教会と地域をつなぐ息の長いイベントとして定着することが期待される。
*1ワード 地域の教会が管轄する一定の地理的範囲「教区」を意味する
*2ステーク 地元の会員の集まりである「ワード」が集まって構成される、より大きな地域的組織。
*3兄弟、姉妹 教会では,すべての人が神の子供たちであるとの教えから,男性を兄弟(Brother),女性を姉妹(Sister)と呼称する