ワシントン州ベルビューにある末日聖徒イエス・キリスト教会は、同じ地区に住むイスラム教徒、イスラミック・センター・オブ・イーストサイド(Islamic Center of the Eastside (ICOE))のために教会堂を開放した。ICOEは放火によりモスクを破壊されたばかり。
ふたつの宗教団体は、20年以上同地域で交流がある。「この20年、お互いを尊重し、友好的な関係を築いてきました。良い隣人であればするであろうことを互いにおこなってきました」と語るのは、末日聖徒イエス・キリスト教会ワシントン州ベルビューステークのグレッグ・マッケイ会長。「互いに親切にし、助けの必要な時には助け合い、必要なコミュニケーションを効果的に交わして、地域に調和と善意が維持できるようにしてきました」と述べた。
末日聖徒は、ICOEが恒久的な解決策を見出すまでの間、月曜から土曜の日に5回の祈りのためには大きな部屋を開放し、毎週金曜日の礼拝行事のためには、カルチャーホール(建物内の多目的ホール)へICOEのメンバーが出入りできるように環境を整えた。
末日聖徒とイスラム教徒の間には長年の協力関係がある。過去、末日聖徒がモルモンとイスラム教徒の女性たちのために合同食事会を催したり、ICOEが主催したモスクのオープンハウスへ末日聖徒が参加した経緯もある。12月にはICOEが教会堂へ花を届け、末日聖徒のクリスマス礼拝のために壇上に飾られたこともある。
火事によってモスクが倒壊したとき、末日聖徒は隣人に向けたメッセージとともに教会堂のドアに大きな「ウェルカム」サインを掲げた。それに感動したICOEは、感謝の気持ちとして食事を提供。末日聖徒の会員たちは交替で建物を開錠したり、ICOEの礼拝が妨げられることのないように付き添う奉仕を率先しておこなった。
モスクの放火犯とみられる人物は警察に逮捕されている。
放火についての記事は、下記を参照。