今井裕一長老*1は長年、会社経営とともに静電気の力で伸縮する人工筋肉などの研究を続けてきました。20年に及ぶ研究者としての生活は決して平たんではありませんでした。経済的に困窮し、研究を続けることが難しくなった時、今井長老は神殿に参入し、主に心を注ぎだして祈りました。「神殿から戻った私に、主は歴代志下の聖句*2を用いて「これはあなたがたの戦いではなく、主の戦いだからである」とおっしゃいました。その言葉のとおりに主はともにいて下さり、周りの人々との絆や研究開発の成果を恵んでくださいました。私たち一人ひとりの人生に、主は偉大なおはからいをお持ちです。」
今井長老は1959年9月21日に岡山県高梁市で生まれました。プロテスタント教会の信者だった母親の元でクリスチャンとして育った今井兄弟が、末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師に出会ったのは沖縄県で大学生活を送っていた頃です。「間違った教えを言い広める宣教師を正してやろう」という動機で福音を学び始めた今井長老でしたが、福音の教えに次第に心を動かされ、証を得たことをきっかけに1980年11月16日にバプテスマ*3を受けました。
1984年4月から1986年3月まで日本仙台伝道部で専任宣教師として働き、1988年3月26日に伊藤真樹子姉妹と東京神殿にて結婚しました。夫妻には3人の子供がいます。
今井長老は琉球大学で農学の学士号を取得しました。現在は人工筋肉の開発を行うストローブ株式会社代表取締役を務める傍ら、岡山理科大学大学院工学研究科博士課程にてプラズマ材料科学の研究を続けています。
2021年4月に地域幹部七十人として召される前、今井長老はステーク*4会長、ステーク高等評議員、ビショップ*5、ワード*6若い男性会長、ワード若い男性会長会顧問、日曜学校教師として奉仕しました。
*1長老 長老とは、末日聖徒イエス・キリスト教会の神権指導者に与えられている称号。
*2歴代志下20:15
*3バプテスマ 教会に入るために受ける洗礼の儀式。罪の赦しを受け、福音に従って生活するという聖約をかわす。
*4ステーク 地元の会員の集まりである「ワード」が集まって構成される、より大きな地域的組織。
*5ビショップ ビショップとは、地域の教会「ワード」の代表者。専任の聖職者ではなく無給のボランティアとして、教会に来る人々や宣教師を助ける。
*6ワード ワードとは、地域の教会が管轄する一定の地理的範囲「教区」を意味する。